四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114)

2023年12月20日 05時55分14秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 本年賜りました皆様のご協力、ご愛顧に心から感謝申し上げます。
 ☆☆☆ 今回、2023年12月20日(水) をもちまして、今年の最終掲載と致します。
 ☆☆☆ 2024年 1月17日(水) 新年最初掲載日、締め切り 1月16日(火)

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「クリスマスイルミネーション」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】23年12月11日から15日までの「世界文化紀行」短歌より3首選択しました。
註)歌川広重・江戸百景「16景千駄木団子坂花屋敷」より
☆のどかさの坂の上から江戸湾が 桜咲きほこる団子坂
註)チューリップ・ファイナルコンサート「ブルースカイ」より
☆忘れようと破ってみた写真こそ 想いださせる空の青さも
註)日本の祭り・浜松市「秋葉の火まつり」より
☆神宿る秘境に浮かぶ秋葉山 秘伝の舞で鎮める神を
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 今回も作者のライフワークともいうべき「世界文化紀行」短歌から3首を選択し
 詠んで頂きました。
 「千駄木団子坂」「ブルースカイ」「秋葉の火まつり」と、それぞれ異なった
 テーマですが、絵画やコンサートを歌に詠む困難さは十分理解できますので、
 それを乗り越え詠みきる営みは、作歌力を付ける上でも貴重なものと考えます。
 その努力の跡が、調べとともにそれぞれの歌に滲んでいると考えます。
 三首目、「秋葉山の火まつり」は火災焼亡の危急、洪水波没の難、諸厄諸病の
 難の三厄を払うために、三人の神職によってそれぞれの弓の舞・剣の舞・火の
 舞の三舞が、各々秘伝をもって奏されるとのこと。このお祓いは民びとの願いを
 神に届けると共に、民びと自らが三厄に立ち向かう勇気を与えるものと考えます。
 そんな想いをこめて三首目に民びとの視点を詠み込んでみましたが・・・、
 いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★秋葉山 秘伝の舞に神やどり 三厄祓う民の力に

【詞書】夜は、大変、寒くなってきましたが、庭の山茶花は今だに開花の途上で
  あることを詠ませて頂きました。
☆夜は今 凍える風が吹きぬれど 山茶花今だ開花の途上
【詞書】駅前にLEDのイルミネーションが灯り、それを見て子供が喜んでいる姿を
  見て、クリスマスだなぁと思ったことを詠ませて頂きました。
☆駅前に赤白青のLED 喜ぶ子供 クリスマスかな
【詞書】内閣不信任案は否決されましたが、世論の大数は信任していないのではと
  思い詠ませて頂きました。
☆内閣の不信任案否決でも 世論の大数 不信任では
                          西BOOさん
【解説】
 「山茶花」「クリスマスイルミネーション」「内閣の不信任案」と、季節と
 ホットなテーマを切り取り、三首に鮮やかに詠んで頂きました。
 二首目の「喜ぶ子供」の描写が良いですね。
 追加された三首目は、まさにその通りで国民の大多数の方の思いと考えます。
 どの理由をもって否決とするのか、与党の方一人一人の率直な想いを聞きたく
 なりますね。与党の数の理論のみで決するには、あまりに大きな問題点を含んで
 いると感じます。このような社会詠を私達も「小さな声」のひとつとして、
 大いに詠って参りたいと思います。

【詞書】京都大原の里に1泊し 朝早く旅館を出るとき 私より早く旅立つ人の
  後ろ姿が靄の立ちこめるなか、モノクロの映画のように浮かんでいました。
☆晩秋の洛北の里の朝ぼらけ 靄を纏いて行く人のあり     
【詞書】寂しい場面ですがそんなときにも冬の陽は男の人の背を温めているようです。
☆冬枯れの公園のベンチにワンカップ 呷る男の背にも陽は射す
【詞書】おでんの中身は多種多様ですが最後の締めはやはり大根です。
☆冬の日のおでんは美味し はふはふと湯気のなかより大根さがす
                          夕庵さん
【解説】
 「晩秋の洛北」「冬枯れの公園」「冬の日のおでん」をテーマに、詩人の眼で
 詩情豊かに詠んで頂きました。
 一首目の歌は、まさにおっしゃるように映画の1シーンを見る想いが致しました。
 その場所が京都大原の里であれば、なおさらですね。源氏物語であれば後朝の
 わかれを彷彿とする場面ですが、雅さも感じられます。
 さらに、晩秋の京都大原の朝の情景と、朝霧に包まれて旅立って行く人の
 存在が歌の物語性を味わい深いものにしています。
 二首目は、「ワンカップ呷る男」に注がれる作者の温かな眼差しに触れホッと
 する歌になっています。突き放すか、優しく包み込むかによって歌の
品格も
 自ずから決まってきます。昼間から飲まざるを得ない男の背中がまとう哀しみ、
 それを照らす
陽を詠う作者。その限りない優しさが歌の心棒となっていると
 感じます。
このような歌を詠みたいものと憧れます。
 三首目の、「はふはふと湯気のなかより」の表現が良いですね。

【詞書】冬に亡くなった父母を偲ぶ歌、三首詠みました、
☆眼裏に その笑顔見ゆ 日向ぼこ 冬の空へと逝きし父母
☆冬空の青の極みよ 父逝きし 日の落胆よ 胸の痛みよ
☆落ちてなほ 小径に灯る 寒椿 亡き母の激 今し心に
                          みっちっちさん                                                                                                                         
【解説】
 冬の日に身罷ったお父様、お母様を偲ぶ想いが、歌として昇華するまでの
 少なからぬ葛藤の日々が、いずれの歌からもうかがえます。
 特に2首目の歌は、お父様を亡くした作者の悲しみと孤独感を、冬空の色に
 重ねて表現されています。前にも、他の歌でも申し上げましたが、冬空の青は
 お父様との関係の深さや美しさを象徴するとともに、その喪失感や寒さを強調
 するものになっています。
 また、亡くなった日の落胆は、作者の絶望感を示すとともに「胸の痛みよ」と
 たたみかけて詠うことによって、その切なさや哀しさを増幅させています。
 さらにお父様との絆の強さや離れ難さをも暗示し、偲ぶ想いの強さが歌から
 溢れてきます。

     「咲き継ぐ山茶花」

【詞書】昨日、歌会があり、玄関の華やぎ/夫の退職/ 自身の病気/花が自身を
  枯らし種を造る/望外の美しいもみじの紅葉など、皆さんそれぞれの1年を
  詠まれていました。
  あけび誌のコラムへの貴方の投稿を改めて読み、短歌サロンのポリシーは
  全てに通じる基本理念です。そんな理念を詠草しました。
☆灯火を
  遠くに広く
    届けたし
  龍に倣いて
    さらに昇らむ
                          リコさん
【解説】
 早々にご挨拶を頂き、また「水曜サロン」へも出詠頂きありがとうございます。
 今年一年、私も作者の行動力とパワーには驚かされるとともに、多くを学ばせて
 頂きました。結社の歌会においても多大な尽力と役割を果たされ
頭が下がります。
 「水曜サロン」のポリシーを「全てに通じる基本理念です」と、おっしゃって頂き
 心強いです。この理念に一歩でも近づけるよう精進して参りたいと思っています。
 今回の出詠歌は、私たちの目標と目指すべき高みを見事に詠って頂きました。
 「龍に倣いて さらに昇らむ」を標榜したいと思います。
 私こそ、本当にお世話になりました。来たるべき新年もよろしくお願いします。

【詞書】短歌:ブラック キュビズム展 美の革命を観て
☆破壊そして構築
 意味不明のパピエ・コレ

   形が分かる物も
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 上野の国立西洋美術館で「キュビズム展 美の革命」(2024年1月28日
 [日]まで)を観て来ました。
 門外漢の私には、キュビズムは、何がなんだか分からない🤷‍♂️が、多くが
 写真📷️OKと言うのがblogネタとして嬉しいです。
 ジョルジュ・ブラックは、パブロ・ピカソと共にキュビスムの創始者のひとり。
 やっぱり訳が分からない🤷‍♂️
 パピエ・コレ(Papier collé)とは、フランス語で「貼りつけられた紙」を
 意味し、紙片(新聞紙・雑誌や包装紙、壁紙など)、木片、写真などを
 キャンヴァスなどにのりで貼りつけたり、ピンで留めたりする技法、およびそれに
 よって作成されたコラージュ作品のこと。
 この起源は、ジョルジュ・ブラックやパブロ・ピカソによるキュビスムにある。
 とあります。
 訳の分からない芸術を見たので、訳の分からない短歌を作ってみました。😓
 テレビ東京で2023年12月23日(土) 23:30~深0:00から、ピカソとブラック
 「キュビスム誕生」×篠原ともえの再放送されます。見て少しでも理解できるか?
【詞書】YouTube短歌:それでもよいクリスマスを Merry Christmas, 
  Mr. Lawrenceを聴いて
☆メリー・クリスマス
    すべての人に平和と安寧

 難しいこと
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 12月25日は、キリスト教ローマカトリック教会が定めたキリストの生誕日。
 ギリシャ(ロシア)正教のクリスマスは、異なる日。
 もちろん、ユダヤ教徒にもイスラム教徒にも何の関係の無い日。
 それでも今戦場に在る人々に、その日だけは平和と安寧を祈りたい。
 神道、仏教徒の私としても。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/30e7b790ae460c281faed3f91201cbf5
                          自閑さん
【解説】
 おっしゃるように、キュビズムとは、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ
 ・ブラックによって創始された現代美術の大きな動向で、それまでの西洋美術で
 当たり前とされていた遠近法や単一の視点から描くというルールを覆した革新的な
 表現とのことですね。
 キュビズムの代表的な作品としては、ピカソの『ゲルニカ』、ブラックの
 『ギターを持つ男』等があげられるとのこと。
 この革新と「破壊」の芸術に、短歌で挑む挑戦的な詠歌を歓迎したいと思います。
 ピカソの『ゲルニカ』は、戦争の惨状と反戦のメッセージを強く伝えるために、
 リアリズムではなくキュビズムの技法を用い、対象の本質や感情をより強調する
 ことができたと言われています。未だ続くガザの惨状や、ウクライナの悲惨さを、
 それを推し進める当事者に少しでも解らせ、伝えるためには、リアリズムを越えた
 手法が必要とも感じます。そんなヒントが、この詠歌を通して、また「美の革命」
 の展示を通して生まれれば嬉しいですね。
 いつも、短歌革新の一歩先を行く、問題提起をして頂き作歌の上で刺激を受けて
 います。「訳の分からない短歌を」と謙遜されていますが、「破壊」は「構築」
 の前提であり、閉塞状況を乗り越え、より良き未来を標榜するものであることを
 信じたいと思います。

 二首目の歌、クリスマスの祝福と平和への願いを表現したものですが、最後の
 「難しいこと」の句が印象的です。この一語で、現実の世界の複雑さや苦しみを
 感じていることが表現されています。また、この短歌は、一見シンプルな
 メッセージを伝えながらも、作者の内面の葛藤や思いを巧みに表現していると
 考えます。「それでも今戦場に在る人々に、その日だけは平和と安寧を祈りたい」
 は心からの祈りであり、「その日だけ」が永遠に続くことを願って
いるのだと
 解釈させて頂きました。

     「咲き残る菊の花」

【詞書】先日4年ぶりに松山のとべ動物園へ。北極熊のピースの誕生会に行って
  きましたピースは持病(てんかん)がありますが元気で24歳を迎えました。
☆人の手で 育つシロクマ
    24歳
  病(てんかん)と共に 
    生きる尊さ
【詞書】最近になりドッグランで遊ぶ事を覚えたクロです。嬉しそうに走り回って
  います🎵
☆ドッグラン 囲いあるとて
    ノーリード
  今に覚えた 歓の舞
                          クロママさん
【解説】
 愛犬クロちゃんを始め、動物たちの命の営みに寄せる作者の眼差しの優しさには
 いつも感動していてます。クロちゃんの幸せそうな姿と共に・・・。
 特に一首目の歌には、シロクマさんへの心からの慈しみが溢れています。
 二首目の歌は、ドッグランでノーリードになったクロちゃんの喜びを「歓の舞」
 という言葉で表現し、クロちゃんと作者の幸せなひとときを、簡潔でありながら
 豊かに描いています。
 また、「囲いあるとて」という句は、ドッグランの環境を端的に示すだけでなく、
 クロちゃんの自由さや安全さを強調する役割も果たしています。さらに、
 「とて」という格助詞は、クロちゃんとの信頼関係を暗示するものとも読めます。
 クロちゃんと作者の絆や愛情を感じさせる良い作品だと思います。

【詞書】やっぱし普通のんがええわ…。まだ無理に減塩せんでも…。…でした。
☆減塩のカップスープを買って飲む
   「いや…、まだ無理にせんでもええわな」
【詞書】もはや説明不要かと言いたくなるぐらい、テレビで何度もやってましたね。
  大谷選手はホントに嬉しそうでした。来季は投手大谷は見られないでしょうが、
  打者としてガンガン打って活躍する姿を期待したいです。
☆レジェンドがかつて纏った“ドジャーブルー”
          令和のレジェンド大谷が纏う
【詞書】12月6日の朝日新聞の社会面の死亡欄…。’86~’87年に日本SF
  作家クラブの会長を務められた、SF作家の豊田有恒さんが11月28日に
  亡くなられたという記事がありました。
  50数年前に、当時住んでいた団地の同じ棟で、家庭文庫をやってらした
  方がいて、時々そこで読んでいた本の中で、私が特に気に入ったのが
  エスパーの少年が主人公の物語で、ずっと後になってもいくつかの場面を
  はっきり覚えているほど何度もよんだ本でした。20代から30代で2回同じ
  書店でバイトしていた期間にふと思い出して「もっぺん読みたいな」と
  タイトルは判らないまま、いくつかの場面の記憶だけで探してみました。
  なかなか見つからなかったんですが、書棚の補充か何かをしていた時に
  「少年エスパー戦隊」というタイトルの文庫が目に留まり、「豊田有恒さん
  か…。あ、これかも!」とパラパラっとページを繰って、ある場面が記憶と一致
  しました。めちゃくちゃ嬉しかったけど、仕事中だったので棚に戻し、帰りに
  買いました。多少大げさかも知れませんが、思えば6才かそこらで繰り返し
  読んでいたこの作品が、私の(さほどディープではないものの)SF好きの
  発端だったんだと思っています。豊田先生、お疲れ様でした。
  ご冥福をお祈りします…。
☆最初にね読んだSF作品は
    あなたのでした 豊田先生
                          ちがやねこさん
【解説】
 「減塩のカップスープ」「ドジャーブルー」「豊田有恒」と、今回も私たち
 世代の
関心事を中心に三首詠んで頂きました。

 一首目は、詠まれているように「まだ無理に減塩せんでも」は確かなようですが、
 今から備えることによって10年後、後悔しないで済むのではないでしょうか。
 難しい判断ですが何事も「良いことは今日から」実行することが肝要と思います。
 二首目は、詠まれている通りですね。野茂選手が苦闘の末切り開いたメジャーへの
 階段。今では、前田健太、大谷翔平たちが、押しも押されぬ「レジェンド」像を
 作り、仕上げてくれると思っています。これは良く分かる歌と思います。
 三首目の歌、豊田有恒氏は日本のSF作家第一世代にあたりますね。作者は
 6才から彼の作品を読んでいたとは凄いことですね。それが、ISS(国際宇宙
 ステーション)への関心に繋がっているんでしょうね。
 豊田有恒氏の父君は京大学医学部在学中に短歌会で若山牧水と交際があり、
 卒業後は『創作』誌に小説を発表し、開業医になってからは自宅に高浜虚子を
 逗留させるなど、短歌界にかなり深い関りがあったとのことです。

☆ガザの地で命が数に変わる日々 止めねばならぬこの殺戮を
                         ポエット・M
【解説】
 パレスチナ自治区ガザ地区では依然として激しい戦闘が続いています。
 この中で罪もない子供たちを始め多くの人々が日々命を落としている現実が
 あります。
そんな状況を踏まえつつ、ガザ地区で続く人道危機に対する想いを
 詠んで
みました。詩的な技巧も情緒もない感情をぶつけるだけの歌となりましたが、
 率直な想いをメッセージとして伝えることができればと考えました。
 ガザ地区で暮らす子どもたちや、その母と、さらにその親たちの苦しみや命の
 尊さについて改めて考えてみました。戦争に明け暮れた戦国時代から二つの
 大戦を経て21世紀の今日まで、世界ではいずこかで戦争の日々が未だ続いて
 います。その中で、命が数であらわされることに、私たちは鈍感になっては
 いけない
のではないかと自戒を込めて詠んでみました。「小さな声」のひとつに
 すぎませんが、さざ波の源になれればと詠み続けたいと思っています。


     「シクラメン」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(21)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
6.「短歌の章」 雪(2)

   胸のうちにすがすがと舞ふ想ひにて
           春の雪降る やよひの空に
            
   雪国のをみなの白きかむばせに
           なほ白き雪舞うはうつくし

   諸行無常 雪白々と舞ひ落ちて
           十方世界を無に帰せしめぬ


【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
 文字数制限により割愛致します。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますので、ご容赦願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

コメント (18)
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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114)ネット歌会

2023年12月20日 05時23分55秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その114)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 本年賜りました皆様のご協力、ご愛顧に心から感謝申し上げます。
 ☆☆☆ 今回、2023年12月20日(水) をもちまして、今年の最終掲載と致します。
 ☆☆☆ 2024年 1月17日(水) 新年最初掲載日、締め切り 1月16日(火)

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「クリスマスイルミネーション」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆アオサギは 一本足にてしばらくを
  思考の深し 近寄り難く
                         夕庵さん
【詞書】宇治川に架かる、喜撰橋という赤い橋、そこへつながる川沿いの
  舗道“あじろぎの道”(百人一首の64番、権中納言定頼の
  「朝ぼらけ 宇治の川霧絶え絶えに あらはれわたる 瀬々の網代木」と
  いう歌にちなんで名付けられている宇治川沿いの舗道の名。その道を
  下流の方へ辿ると平等院が見え、宇治橋も見えてきます。地元の人も
  観光客の方々も行き来する道です)に、ほんの時たまですがアオサギが
  舞い降りて来てゆったり歩いたりすることがあります。そんな時は、
  居合わせた観光客の方々はチャンス!とばかりに、でも近寄ると逃げて
  しまうから、そーっと遠巻きに(…とは限りませんが)撮影しています。…彼等
  アオサギが何を考えてるかというと、たぶん喜撰橋近くにある、観光船の
  船頭さん達や鵜飼いの鵜匠さんが詰めている事務所から、鵜匠さん達が
  鵜に餌をやりに行くのを待ってたりしているんだと思います。おこぼれに
  あずかろうというか…。…賢い奴らです。(そゆとこ可愛い)
★アオサギは何考えてか知らんけど
     まれに歩くは“あじろぎの道”
                         ちがやねこさん
★”あじろぎの道”に沿いつつ宇治川の流れは速し白き波立つ
                         夕庵さん

☆駅前に 赤白青のLED 喜ぶ子供 クリスマスかな     
                         西BOOさん
★りんりんと鈴の音ならしそりがゆき「聖夜」の歌の流れくる街
                         夕庵さん
★娘宛て小遣いだけを振り込んで 孫何買って貰ってるやら
                         西BOOさん

☆眼裏に その笑顔見ゆ 日向ぼこ 冬の空へと逝きし父母
                         みっちっちさん
★この冬は暖冬なるやベランダに三毛猫ノラと日向ぼこする
                         夕庵さん
★ベランダに冬の日差しのちさき芽は 父の遺愛の金の成る木よ
                         みっちっちさん
★小判草 金の成る木も育てしが 欲がからんで枯れてしまいぬ
                         夕庵さん
★亡き父の金の成る木の枯れ果てど ちさき芽吹きて 命惜しまむ
                         みっちっちさん

☆冬空の青の極みよ 父逝きし 日の落胆よ 胸の痛みよ
                         みっちっちさん
★青色の作務衣をすっきり着こなして上手い話術に引き込まれたり
                         夕庵さん
★「ヤマトです」宅配来たと 玄関へ 上手いセールに騙されさうに
                         みっちっちさん
★黒猫の逃げ足速くサインなし師走の街へ紛れてしまいぬ
                         夕庵さん
★銀行のATMの行列の 師走の街の慌ただしさよ
                         みっちっちさん
★銀行の縮小多く知らぬ間にATMだけずらり並びぬ
                         夕庵さん
★卵かけご飯の店の行列は 我が家の味といかに違ふや
                         みっちっちさん
★外食もたまにはいいが一番は我が家の料理とキッチンに立つ
                         夕庵さん
★たまに行く回転寿司の楽しさよ 誰(た)が回すのを考えたるや
                         みっちっちさん
★回転寿司 子は好きなだけ皿を積む カプセルトイを手にするまでは
                         夕庵さん

     「ヒマラヤ雪ノ下」

☆落ちてなほ 小径に灯る 寒椿 亡き母の檄今し心に
                         みっちっちさん
★寒椿ぽとりと落ちて静かなり命はかなしその散り際も
                         夕庵さん
★緑濃き苔に落ちたる 寒椿 命燃やして凛たる姿
                         みっちっちさん
★両の手で囲いたくなる薄桃の乙女椿のそのやさしさに
                         夕庵さん
★淡紅に白縁ほのと大椿 光源氏とその名を誇り
                         みっちっちさん
★名も知らぬ花の咲くごとわたくしの分際のまま今日を生きたし
                         夕庵さん

✰冬の日のおでんは美味し はふはふと湯気のなかより大根さがす
                         夕庵さん
★おでん鍋 卵の好きな夫(つま)のため つるり剥けたる卵をよつつ
                         みっちっちさん
★若者の好きな食べ物ひとり鍋 忘年会も人それぞれに
                         夕庵さん

✰プレゼントはシンカンセンか カイジュウか アンパンマンも呼んでるようだ
                         夕庵さん
★プリキュアとラプンツェルにて迷いあり アンパンマンは妹固し
                         西BOOさん
★イブまでは納戸に隠すプレゼント リボンの付いた袋三つを
                         夕庵さん

☆亡き父の金の成る木の枯れ果てど ちさき芽吹きて 命惜しまむ
                         みっちっちさん
★百二十歳まで生きる予定のshimaさんに金の成る木を贈りましょうか
                         夕庵さん
★shimaさんの大好物は柿なれば 年中柿の成る木はいかが
                         みっちっちさん

☆“あじろぎの道”に沿いつつ宇治川の
       流れは速し 白き波立つ
                         夕庵さん
【詞書】風ば目に見えないものではありますが、冬の風景の中で吹く風も
  景色のうちかなあと…。…橘橋から下流へ目をやると川底が階段状に
  なっているところのがありますが、流れ速いし音轟々と凄いし、もの凄く
  波立ってるし、夏はいいけど今、傍に行くとやっぱし寒いです。
  けどその場所も好きなんですよね。😄
★宇治川は白き波立ち川風も
     冷たき冬の景色なりける
                         ちがやねこさん

☆名も知らぬ花の咲くごと わたくしの分際のまま今日を生きたし
                         夕庵さん
★道端の青き小花の 踏まれても 凛と生きたる力よ我も
                         みっちっちさん

☆淡紅に白縁ほのと大椿 光源氏とその名を誇り
                         みっちっちさん
【詞書】*宇治橋の左岸(下流に向かって左側)の袂に紫式部像が
  あります。その目の前の舗道を左方向(平等院の参道や県神社の
  方向)に数歩行くと左手にある植木達の中に椿の“ヒカルゲンジ”が
  植えられています。大輪の花で綺麗ですよね。だいたい3月頃に咲くので、
  来年のその時期は大河ドラマ「光る君へ」も何話か済んでいる頃
  でしょうから、大勢の観光客の方々に見ていただけるといいなあと
  思います。(だいぶ前に近くの公園ののヒカルゲンジの枝が割と綺麗な
  まま落ちていたのを、うちで挿し芽のようプランターにぶっ挿したら根が
  ついて大きくなり、もう何度か咲いています。たくさんは咲きませんが…。
  でも嬉しいです)
★宇治橋の袂の紫式部像
    傍に植わりし“光源氏”よ
                         ちがやねこさん
【詞書】紫式部像の傍らに光源氏の大椿が咲くとは、素敵ですね。
  教えて頂き、嬉しいです。
  そして、ちがやねこさんちのプランターにも光源氏が咲くとは、
  何と
素敵なんでしょう。

★いにしへの紫式部の筆染むる 庭に椿の咲き乱れしや
                         みっちっちさん

☆宇治川は白き波立ち川風も 冷たき冬の景色なりける
                         ちがやねこさん
★宇治橋の歩道に咲ける茶の花にそっと手を添え匂いたしかむ
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「咲き盛る 山茶花」

【読者からのコメント】前週に続き掲載させて頂きます。
☆fumiel-shimaさんからのコメントです。
 皆さんの詠われる短歌の光景や情景を頭に浮かべ、三十一文字にまとめられた
 その始まりから終わり迄の物語の中に・・或いは一部を切り取って私もその
 場にいるかのような妄想と共に思いを馳せてみました。
 その画像が遠くかすむように・・またその思いが拡大され、何秒か後に残像を
 残したままフェードアウトしていくような優しい想いを感じました。
 そして短歌の詠めない私も豊かな気持に・・・

★ポエット・Ḿの返礼コメントです。
 いつも、「水曜サロン」を温かく見守って頂き、また、心を込めたコメントを
 頂きありがとうございます。
 短歌はご存知のように、31音の短い詩ですが、それゆえに読む方の想像力に
 よって宏大な世界を思い描く力を持っていると考えます。また、そのような
 喚起力を備えた歌こそ優れた歌なのだと思っています。
 その意味では、fumiel-shimaさんに「その場にいるかのような妄想」を促した
 歌こそ、優れた歌のひとつと考えます。
 fumiel-shimaさんは「短歌は詠めない」と謙遜されますが、多くのコメントは、
 そのまま詩であり、散文詩となっています。水曜サロンに集う少なからぬ
 方々が、fumiel-shimaさんをお慕いしているのも頷けます。
 これからも、水曜サロンの「伴走者」として、諸々アドバイスと感想等を
 お寄せ頂ければ嬉しい限りです。

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

コメント (33)
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