第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その145)ネット歌会
短歌の返歌を歓迎します!!
☆☆☆ 旧盆につき8月14日(水)のサロンをお休みさせて頂きました。
☆☆☆ 皆様のご協力に感謝申し上げます。
☆☆☆ 8月21日(水)から通常通りの掲載と致します。
☆☆☆ 本件、関係各位と相談させて頂きました。ありがとうございました。
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 「ネット歌会」について
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
「咲き盛る 百日紅」
☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆車乗り熱気でエアコン付けるとも熱風を浴び悲鳴をあげる
西BOOさん
★快適な車より一歩踏み出せば 街はのたうち熱風襲う
夕庵さん
★怖ろしい異常気象の今夏なり 来年もはや予測不可能
西BOOさん
★襲いきしまたも大地震(おおない)日向灘 南海トラフト予想の不安
夕庵さん
★政府より注意予報が出されるも トラフ圏外 神奈川揺れる
西BOOさん
★もう一度防災グッズを点検す 「ペットがいます」の札も忘れず
夕庵さん
☆朝一番の風はそよりと身に触れて今日の始まりシューズも軽し
夕庵さん
【詞書】コロナ禍でジムが休みになった頃、2.3か月、毎日ランニング
してました。楽しかったなと懐かしく思い出します。
★靴ひもをきりりと締めて ランニング 万緑に息弾ませながら
みっちっちさん
★ウオーキング坂道多き我が町は付加価値なりと息も弾みて
夕庵さん
★坂の家(や)に見る遠花火 ぱつと散り 刹那の闇に遅れくる音
みっちっちさん
★漆黒の夜空に咲きし遠花火 胸に残りし 闇裂く音は
夕庵さん
★闇を裂く最終列車のベルの音 涙の横顔 今もまなこに
みっちっちさん
★会う友はいかな苦悩を持ちいるや 尖りし顎の寒き横顔
夕庵さん
★舵のなき船のごときの苦悩とふ 赤き日没 ムンク叫びぬ
みっちっちさん
「参考歌」
◎死に近き母に添い寝のしんしんと遠田のかはづ天にきこゆる 斎藤茂吉
★故郷の山に分け入り母の死を受け止めむとす茂吉の「赤光」
夕庵さん
★故郷の山なだらかに眺めども 人の命のはかなきものを
みっちっちさん
★生きるのも強運なのか不穏な世 いよよ難しや高齢者には
夕庵さん
★のんびりと生きたきやうに生くるのみ 楽観者とぞ呼ばるる我よ
みっちっちさん
★山河と過ぎこし日々を懐かしむ いま穏やかに愛しこの身は
夕庵さん
★父母のおかげぞ この身 健やかに あるは感謝の先祖の供養
みっちっちさん
★信じよう あなたは光 星になり 大空を舞う千の風とう
夕庵さん
★あの星に 父母おはす 万緑を渡る風にもしみじみ嬉し
みっちっちさん
★早朝の忍びの風にひと心地 極楽風はマンション10階
夕庵さん
☆薔薇色の口紅しかと サングラス 無敵の気分で街を闊歩す
みっちっちさん
★サングラス取らねば解ってもらえぬか 薄いヴェールで覆われし街
夕庵さん
★ヴェールめく夕闇に肩 触れたるは 昔どこぞで逢ひし人かや
みっちっちさん
★夕闇にほんのり開く夕顔は 花の白さに想いを残し
夕庵さん
★夕闇に色をあざやぐ合歓の花 雨の雫に甘き香ほのと
みっちっちさん
☆あの星に 父母おはす 万緑を渡る風にもしみじみ嬉し
みっちっちさん
★亡き人も今宵帰らむ送り火に いづくの星や道案内(あない)せよ
夕庵さん
★送り火を揺らしつ帰る父母よ あの輝ける星におはすや
みっちっちさん
★送り火の炎は高く揺らめきて 名残惜しむや灰と残れり
夕庵さん
★送り火の煙は高く 天空の いづこへ父と母連れ昇る
みっちっちさん
★精霊を送る五山の送り火を 心のなかにしかと灯しぬ
夕庵さん
★大の火を四条の橋に見し夜よ 君の肩へと熱き頬寄せ
みっちっちさん
★大文字 妙法 船形 鳥居形 炎は照らす冥土への道
夕庵さん
★冥土への道は果てなく 紺碧の 空のいづこへ父母おはす
みっちっちさん
★魂はいずこを浮遊しているや 問えば悩みて励ましくるる
夕庵さん
★千の風吹けばそこにぞ たましひの 優しき声がほら耳元に
みっちっちさん
★真実の優しさを知るときもあり 言葉の裏にこそ隠されて
夕庵さん
「デュランタに憩うアゲハ蝶」
☆咲きてなお哀しみ秘める月下美人 一夜のいのち悟りしゆえか
ポエット・M
★宿命の月下美人の一途さに 時間(とき)を惜しみて花に寄り添う
夕庵さん
★月影をまといて咲くや月下美人 星と月とに添いとげるがに
ポエット・M
★今宵こそたった一夜の逢瀬とて 月下美人の開く満月
夕庵さん
【詞書】月下美人に寄せて、月光の下での物語を紡いでみました。
★望月の一夜逢瀬の哀しさよ 月下美人の花のみ知るや
ポエット・M
【詞書】花言葉は「たった一度だけ逢いたい」だそうです。
★人目をも忍びて逢えるよろこびに 月の出るのを身をよじり待つ
夕庵さん
★逢える日を指折り数え待つ宵に 匂い切なや月下美人の香
ポエット・M
★豊潤な匂いに満ちて月下美人 たゆたう刻のはや朝ぼらけ
夕庵さん
【詞書】「物語 その2」を紡いでみました。
★後朝(きぬぎぬ)の香り哀しや月下美人 一夜の夢も霧にまぎるる
ポエット・M
★有明の月は幻 白衣(しらぎぬ)を しずかにたたむ月下美人は
夕庵さん
★白衣(しらぎぬ)に 香る余韻も秘めいるや 月下美人の花ふさ揺れて
ポエット・M
★酔いしれて夢か現(うつつ)の月下美人 残り香あわれ 明けの三日月
夕庵さん
★酔いしれて夢に遊ぶや花の精 月下美人は 香のみを残し
ポエット・M
★ふたたびの逢いを夢見る月下美人 心足らいて眠りの深し
夕庵さん
★甘き香に包まれながら夢に見る 君はほほ笑み 月影に舞う
ポエット・M
★舞姫は白きベールをひるがえし 甘き香零す 月は冴え冴え
夕庵さん
★舞姫の忘れしベールの残り香に 疼く想いを 月に呟く
ポエット・M
★シャンプーの香りを残す童女にも 女 確かに息づきてをり
夕庵さん
★蝉しぐれ 祭りばやしに童うた 今もまぶたに ふる里の夏
ポエット・M
★浴衣着て下駄をならして夏祭り 金魚すくいのポイの憎らし
夕庵さん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
「咲き盛る ノウゼンカズラ」
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
夕庵さんへの返歌です
⭐️追憶の海のインディゴ蘇る あの夏の日のきみのジーンズ
夕庵さん
★お揃ひのジーンズまとひ 高原の風に吹かれし追憶の日よ
みっちっち
よろしくお願いいたします
☆盆すぎて直も酷暑は収まらず 赤とんぼとて飛びゆけれども 西BOOさん
★幼子の帽子にとんぼのブローチを つけて歩けば蚊は寄りつかぬと 夕庵
よろしくお願いします。
☆手水鉢の小さき竜の吐き出せる 水の音にも秋の気澄めり みっちっちさん
★花手水 桔梗花びら敷き詰めて 清めの儀式もナイススポットに 夕庵
よろしくお願いします。
☆死者たちの無言の叫びか蟬しぐれ 敗戦忌なお戦は止まず ポエット・Mさん
★無言館 画布に遺りぬ恋人よ 無念戦火に散りし若者 夕庵
よろしくお願いします。
☆お揃ひのジーンズまとひ 高原の風に吹かれし追憶の日よ みっちっちさん
★二十歳の写真が語る思い出は キャンプに興じし初めてのジーンズ 夕庵
夕庵さんへの返歌です。
★無言館 画布に遺りぬ恋人よ 無念戦火に散りし若者 夕庵さん
【詞書】無言館の館主、窪島誠一郎氏が開館の日に詠んだ詩の一節
「…あなたが遺したたった一枚の絵だ。その絵に刻きざまれた
かけがえのないあなたの生命の時間だけだ…」
★画学生 生きた証は キャンバスに 戦地に散るも 想い遺れる ポエット・M
よろしくお願いいたします。
夕庵さんへの返歌です
⭐️花手水 桔梗花びら敷き詰めて清めの儀式もナイススポット
夕庵さん
★お清めの水にひたりて花手水 うすむらさきもことさらに濃く
みっちっち
よろしくお願いいたします
夕庵さんへの返歌です
⭐️二十歳の写真が語る思い出はキャンプに興じし初めてのジーンズ
夕庵さん
★サイパンに二十歳(はたち)戦死の碑の前に平和守らむ合掌しかと
みっちっち
(親戚にサイパンで若く戦死した方がいます。
いつも戦争の悲惨さに、私達は平和を絶対に守らなければならないと、思い新たに合掌します)
よろしくお願いいたします
☆画学生 生きた証は キャンパスに 戦地に散るも 想い残れる ポエット・Mさん
★画学生の声なき声が地を這いて 愛しき人らを今も恋いしか 夕庵
よろしくお願いします。