お彼岸は過ぎましたが、円東寺の彼岸花はまだまだ見頃です~。パチパチ!
『広報ながれやま』の10月1日号の1面は「子どもの前で夫婦げんかしていませんか? それは虐待です!」という記事でした。
たまたま今日、我孫子市の家庭教育学級でお話をさせていただいたのですが、いみじくも去年の同じ講習会で「子どもの前で夫婦喧嘩をしてよいか」という質問がありました。
あらためて書かせていただきます。
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以前、少年院の院長先生から伺った話なんですが、あるとき朝礼で
「朝起きたら親同士がケンカしてるってツレェよなー」
みたいなことを、何という気は無しに言ったんだそうです。すると多くの少年たちが声をあげてワーワー泣き始め、収拾がつかなくなってしまったのだとか。
それくらい、両親が不仲なことは子どもたちに深い傷を与えているんですね。
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そうなんです。子どもにとって確実にツライ思い出になってしまいます。
だけど、青少年補導員や保護司として、20年以上いろんな保護観察処分の少年少女と話をしてきて
「自分のためにお母さん(あるいはお父さん)が、理不尽なこと(例えばDVとかモラハラ)に耐えてくれた」と言って喜んだ子どもの話を私は聞いたことがありません。
今回の広報では紙幅の都合で仕方ないことなのですが、相談先などを見ても「子どもにとって云々」で終わっているように感じました。
ですのでもしかすると誤解する人がいるんじゃないか、自分さえ我慢すれば子どものためになるんだと思って、我慢してしまう人がいるんじゃないか、と心配しています。
子どもにとって、何よりも大切なのは、親がハッピーであるか否かではないでしょうか。ですので、私は親御さんたちに「子どものために」という旗印に殉じて欲しくはありません。
「ウソはいけない」
と子どもに教えながら、子どもの見ているところでは仲良さげに振る舞って、見ていないところでケンカするなんて、おかしくないですか?上司の前ではヘラヘラして、赤ちょうちんでは悪口を言う古式ゆかしいサラリーマンみたいじゃないですか(ちょっと違うかも^^;)。子どもはちゃんと感じ取ると思います。舐めたらいけないのです。
とはいえ、そうやって時や場所をお互いに相談できるご夫婦は健全です。そんな心の余裕が二人とも無くなってしまっているご夫婦が大勢おられるのですから。ケンカをする、ケンカをしようとしている時点で精神状態はかなり危ういのですし。夫婦間の問題の相談窓口も広報に載せてもらえれば良かったのですが、そもそもそういう機関が行政にはないのでしょうね(あったらごめんなさい。もっとも昔から犬も食わない問題とされていますからねえ)。
とりあえず、○○のために、という我慢をしないで、まずは自分がハッピーになりましょう。
もちろん、我慢しないことと、身勝手は違います。
真言宗では、自分の力、周囲の力、仏の力の3つが合わさらないと、願いは成就しないと説かれます(※)。身勝手とは、周囲の力も仏の力も助けてくれないもののことだからです。
ちなみにこの3つの力が合わさったものを「ホトケノミクス」といいます(ウソ)
※仏教でも宗派によっては、自分の力は不要と説くものもあります
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