人生において次のステップへと進むためには、それまでの整理・総括が重要です。またも自分のためのメモ書きですが、この2ヶ月間に得た授業の実践経験と読書・先輩方との会話などを踏まえて、「授業の心得」を練りだしてみました。わかりやすさ重視、ということになると、前の「教員の心得」の方が簡潔でわかりやすいかも(苦笑)。ともかく、読者の参考になることがあれば、幸いです。
<授業の心得>
1.授業は、生徒の力を伸ばす「手段」!
授業は、教員が生活費をかせいだり、自己満足を得るためにあるのではありません。「授業をすること」を目的にしてはいけません。私は、授業とは、生徒の力(知識・法則の蓄積や理解程度、世界観の広さ・正確さ、論理力、観察力、自我のコントロール、集中力…などなど)を伸ばすことだと考えます。そして、生徒の力は、結局のところ、その生徒自身の活動でしか伸びないと考えます。教員の仕事とは、その生徒の活動を的確に活発にすることです。授業は、けっして、教員の考えや知識を披露する時間ではないと思います。それらを一つの「教材」として披露することはアリですが。
2.授業とは、「3つの生徒の活動」を教師が促すこと!
「視る」・「聴く」・「表す」をバランスよく促すよう、発問や説明・教材提示を。「視る」「聴く」「表す」は私の造語です。
「視る」とは、教材(文章・音声・図表・実物など)を、目を通した単なる信号としてではなく、意味あるものとして認識・理解する活動。
「聴く」とは、教材を、耳を通した単なる信号としてではなく、意味あるものとして認識・理解する活動。
「表す」とは、「視る」「聴く」によって理解した内容を、生徒自らが使う活動(表現・発表・応用…)。
3.生徒の活動を促すには、まず「注意(関心)をひくこと」から!
生徒が教材に関心をもって自ら活動しなければ、どんなに大事なことを取り扱っても、その授業の意味はないと思います。そのため、教員は、生徒の注意をひくような教材を準備し、注意をひくように問いかけなくてはなりません。この場合、教員が強制的に無理矢理注意を向けようとするのは、生徒の活動を受動的なものにしてしまい、授業の目的を見失って本末転倒です。
4.授業の構成は、系統的に!
テーマ(言いたいこと)────── 結 論(言いたいこと)
├ 内 容 ┤
└ 内 容 ┘
├ 内 容 ┤
└ 内 容 ┘
(見る媒体によって上図はずれるかも)
テーマは、本質的かつ、理解しやすいように内容を十分にしぼったものを選ぶべきです。テーマを細かく展開したのが内容であり、結論につながります。一つの内容がさらに展開することもあります。テーマと結論は、とくに意味のズレがないようにしなければなりません。
5.生徒とコミュニケーションをとる!
生徒との関係が良好であれば、授業をスムーズに進行できます。また、生徒の理解度・性格・関心などを把握することで、教材作成・選択の参考になります。そもそも、生徒を一人の人間として扱うためにも、コミュニケーションをとる必要があります。
6.クラスづくりに注意する!
生徒の活動は、クラスの環境(雰囲気)次第で活発にも低調にもなります。生徒が自ら活動し、互いに協力し、高め合うようなクラスをつくることができれば、授業の効果は何倍にもなります。これが難しいんですがね。
7.授業は、積み重ね!
授業は一回しか行えません。同じ授業は二度とできません。しかし、教員の仕事(教育)は、その一回の授業だけでは終わりません。成功すれば次の授業でもその経験を生かし、失敗すればその反省を次の授業づくりに生かしていく必要があります。1回の授業に精力をつぎ込むのはいいが、授業後に燃え尽きるようなことをしてはいけないでしょう。ペース配分も大事です。
<主要参考文献・資料>
自分の実践経験。
有田和正『社会科授業づくりの技術』授業づくりの技術②、教育出版、1997年。
なお、金岡俊信氏(広島井口高等学校校長)との会話のなかで徐々に整理した点があります。
※ このメモ書きは、私自身の経験の整理・総括であり、先人の言葉や実践とは異なるものです。参考文献で挙げた以外にも、すでに先人が、似たような意味合いの内容を語ってきたかもしれません。もっと勉強しろ、先人を敬え、というのはその通りだと思います。「この人の言葉と似ている」など、お気づきになることがあったら、コメントやメールでお知らせください。勉強になりますので。
<授業の心得>
1.授業は、生徒の力を伸ばす「手段」!
授業は、教員が生活費をかせいだり、自己満足を得るためにあるのではありません。「授業をすること」を目的にしてはいけません。私は、授業とは、生徒の力(知識・法則の蓄積や理解程度、世界観の広さ・正確さ、論理力、観察力、自我のコントロール、集中力…などなど)を伸ばすことだと考えます。そして、生徒の力は、結局のところ、その生徒自身の活動でしか伸びないと考えます。教員の仕事とは、その生徒の活動を的確に活発にすることです。授業は、けっして、教員の考えや知識を披露する時間ではないと思います。それらを一つの「教材」として披露することはアリですが。
2.授業とは、「3つの生徒の活動」を教師が促すこと!
「視る」・「聴く」・「表す」をバランスよく促すよう、発問や説明・教材提示を。「視る」「聴く」「表す」は私の造語です。
「視る」とは、教材(文章・音声・図表・実物など)を、目を通した単なる信号としてではなく、意味あるものとして認識・理解する活動。
「聴く」とは、教材を、耳を通した単なる信号としてではなく、意味あるものとして認識・理解する活動。
「表す」とは、「視る」「聴く」によって理解した内容を、生徒自らが使う活動(表現・発表・応用…)。
3.生徒の活動を促すには、まず「注意(関心)をひくこと」から!
生徒が教材に関心をもって自ら活動しなければ、どんなに大事なことを取り扱っても、その授業の意味はないと思います。そのため、教員は、生徒の注意をひくような教材を準備し、注意をひくように問いかけなくてはなりません。この場合、教員が強制的に無理矢理注意を向けようとするのは、生徒の活動を受動的なものにしてしまい、授業の目的を見失って本末転倒です。
4.授業の構成は、系統的に!
テーマ(言いたいこと)────── 結 論(言いたいこと)
├ 内 容 ┤
└ 内 容 ┘
├ 内 容 ┤
└ 内 容 ┘
(見る媒体によって上図はずれるかも)
テーマは、本質的かつ、理解しやすいように内容を十分にしぼったものを選ぶべきです。テーマを細かく展開したのが内容であり、結論につながります。一つの内容がさらに展開することもあります。テーマと結論は、とくに意味のズレがないようにしなければなりません。
5.生徒とコミュニケーションをとる!
生徒との関係が良好であれば、授業をスムーズに進行できます。また、生徒の理解度・性格・関心などを把握することで、教材作成・選択の参考になります。そもそも、生徒を一人の人間として扱うためにも、コミュニケーションをとる必要があります。
6.クラスづくりに注意する!
生徒の活動は、クラスの環境(雰囲気)次第で活発にも低調にもなります。生徒が自ら活動し、互いに協力し、高め合うようなクラスをつくることができれば、授業の効果は何倍にもなります。これが難しいんですがね。
7.授業は、積み重ね!
授業は一回しか行えません。同じ授業は二度とできません。しかし、教員の仕事(教育)は、その一回の授業だけでは終わりません。成功すれば次の授業でもその経験を生かし、失敗すればその反省を次の授業づくりに生かしていく必要があります。1回の授業に精力をつぎ込むのはいいが、授業後に燃え尽きるようなことをしてはいけないでしょう。ペース配分も大事です。
<主要参考文献・資料>
自分の実践経験。
有田和正『社会科授業づくりの技術』授業づくりの技術②、教育出版、1997年。
なお、金岡俊信氏(広島井口高等学校校長)との会話のなかで徐々に整理した点があります。
※ このメモ書きは、私自身の経験の整理・総括であり、先人の言葉や実践とは異なるものです。参考文献で挙げた以外にも、すでに先人が、似たような意味合いの内容を語ってきたかもしれません。もっと勉強しろ、先人を敬え、というのはその通りだと思います。「この人の言葉と似ている」など、お気づきになることがあったら、コメントやメールでお知らせください。勉強になりますので。