教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

教育会員でもあり衆議院議員でもある―根本正

2008年09月11日 20時18分05秒 | 教育研究メモ
 このところ毎日更新しております。昼間は忙しいので、あまり研究する時間はありません。しかし、最近、心を入れ替えた上に(笑)体調がよいので、早起きして早朝から研究しています。月末〆切の論文を書かなければならないので、関係者の履歴を調べておりまして、その結果として「群像」の更新報告ができているわけですね。
 さて、今日もまた「大日本教育会・帝国教育会の群像」を更新。
 今日は、「根本 正」氏。名前の「正」について、私はずっと「ただし」と呼んでいましたが、「しょう」がどうも正しいようです。未成年禁酒法成立の尽力者として知られています。実はそれだけではなく、その他の教育問題にも強い衆議院議員でして、義務教育無償化を強く主張していた人でもあります。明治32(1899)年から20年以上、帝国教育会の評議員や各種委員を務めていた重鎮です。衆議院議員の帝国教育会役員というのは珍しいです。もともと、教育社会は帝国議会に脅威を感じて結束を固めた向きがありますので、「教育会員としての帝国議会議員」「帝国議会議員としての教育会員」というのは、なかなか興味深いテーマですね。未成年・貧民・労働者・借地人などの弱い立場にいた人々の保護を求めていた人でもあり、社会福祉の面でも調べてみる価値がありそうな人だと思います。
コメント
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