教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

お手伝い、それからミル

2006年04月05日 19時03分43秒 | Weblog
 今日は7時半起き。むちゃくちゃ眠かったので、何もなければ二度寝していたでしょうが、起きました。なぜ今日は早いかというと、教育学教室の新入生ガイダンスに関する助手の手伝いが9時からあるからです。自分のガイダンスの時にまで遅刻しかけた(同級生いわく遅刻した)遅刻常習犯の私ですが、今日は起し合おうと申し合わせていた同級生よりも早く起きられました。とまあ、毎朝の私の起床状態を聞かされるのも、苦痛でしょうからここまでにしましょう(笑)。
 とはいえ、今日は9時から夕方16時まで、ほぼ助手の手伝いだったので、とくにガシガシ書くことはないのですが。助手の手伝いというのは、主にガイダンス会場と写真撮影会場の設営でした。なぜか腕がつり気味で、やたら足に疲れも残る状態(笑)。昨日寝たのが午前1時過ぎだったので、少し寝不足気味だったのかも。6時間も寝たら十分だとも思われるかと思いますが、ご存知私睡眠時無呼吸の症がございますので、そこのところご推察くだされ。
 合間合間で読書。来る13日に西洋教育史研究室の方でH先生主催で院生のみで勉強会をするというので、先日無理を言って参加させてもらうことになり、そのテキストを読みかじっていました。勉強会のねらいは詳しくは聞いていないのですが、耳に挟んだ感じでは、H先生が専門とされている教育社会史の基本的勉強のため、教育社会史が批判する思想史の勉強をしましょう、ということらしいのですが。おっ、そりゃ面白そうだ、ということで飛びついたわけです。しかもH先生主催というので、こういう機会は逃しちゃいけん、と思ったのもあります。ちなみにテキストというのは、J・M・ミル(塩尻公明・木村健康訳)『自由論』、岩波文庫、1971年(原本は1859年)。じっくり読む時間は今日はなかったので、斜め読みかつ解説を読みました。J・M・ミル(1806~1873年)という人は、ベンサムの功利主義を発展させたイギリスの哲学者・経済学者・論理学者で、19世紀の世界における自由主義思想に大きな影響を与えた人だそうです。ざっと読んだ限り、この本は、相手の自由を侵害しないという前提下における、自らの考え・行為を妨げられないという自由を論理的に説明しようとした試みのようです。この本は教育のことについて書いた本ではありませんが、ミルは、そのような自由を実現させるために、個々人がふさわしい教養を身に付けることを主張し、教育を高く評価しているようです。註にあった、「ミルが、人類の将来に対する、夢想家をも羨ませたといわれるほどの楽天主義を把持することができたのは、主として教育に対する教育に対する信頼によった」という文言(前掲書、268頁)が、非常に印象に残っています。さて、どんな勉強会になるんでしょうか。
 
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