教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

現代邦楽の作曲スタンス

2006年01月15日 23時55分55秒 | 純邦楽
 とりあえず、notejapanのコンサート、終わりました~。トークもなかなか面白い展開になり(私たち出演者にとって、かもしれませんが(笑))、よかったー(^_^;)。終電にも乗れたし(笑)、これで一段落です。
 写真は、コンサート会場の広島市東区民文化センター・スタジオ1の客席です。昨日の休憩中に撮りました。Iプロデューサーが奥の方に座っていた写真もあったのですが、肖像権に配慮して客席だけを(笑)。Iプロデューサーが気になる方はNOTEJAPANのHPで探してください(笑)。
 前日、終電に乗り遅れてカプセルホテルに泊まりました。一時間ぐらい寝たかもしれませんが、人の出入りが多すぎて、ほとんど眠れませんでした。しかし、今日はトークセッションに出席するためにスーツに着替えてこなくてはならないので、早朝5時すぎぐらいにホテルをチェックアウト。路面電車もまだ動いていなかったので、歩いて広島駅へ。6時すぎの電車に乗って西条駅(東広島)に戻りました。朝食をとって、家に帰ってシャワーを浴びて、一時間ぐらい仮眠。寝過ぎるといけないので、寝る前にコーヒーを飲んで寝ました。コーヒーを寝る前に飲むと一時間ぐらいでパチッと目が覚めるといいますが、これホントに効きました。
 少し遅れて会場入り。今日は15時ごろからトークがあり、その後(開始時間忘れた)コンサートがありました。私は、トークは出演者として、コンサートはお手伝いとして参加。トークはコンサート会場の向かい側にあるスタジオ2。出演者は、私を除いて若手作曲家3名・プロ三味線演奏者1名、評論家2名でした。私は教育研究者とか広島大学邦楽部とかアマ作曲家とか、何だかよくわからない立場で参加しました。
 トーク、学会で発表するよりも緊張しました(笑)。勉強はしていきましたけど、邦楽の知識はやっぱり付け焼き刃ですからね(苦笑)。でも、他の出演者には学者肌の方がいなかったので、予想以上にうまい具合に役割は果たせたような気がします。トークの内容では、作曲家Kさんが芸術としての現代邦楽を主張し、そんな現代邦楽は一般人にとって面白くないと主張した評論家のIMさんと、激しい対決がありました。私は、その間に立って(どちらかといえばIMさんより)、小難しい説明をはさんでいました(笑)。予想をはるかに裏切って、結果的にそうとうマニア向けなトークになっていました。司会進行のIさんは、相当困っていたのではないかと…
 トーク全体の論点は、現代邦楽は一部うけする芸術表現か、大衆うけする娯楽表現か、といったところでしょうか。もともとの論題「三味線音楽の現在、、、未来」から考えると、ちょっと抽象的に流れた感がありますね。あらかた論争が済んだ後、司会進行のIさんが気を利かせて、演奏家のNさんに三味線を始めたきっかけとか音楽大学における邦楽教育の実態などを聴いていました。
 時間が経ってしまって自分が話した内容は、あんまり覚えていないのですが(笑)、いくつか覚えている論点をば。

 1,日本音楽の各分野は、かつてそれぞれ様々な身分社会に支えられていたけど、これからはその意味での分野の枠を守っていく必要はない。歴史的に高度な音楽表現を追求してきた箏曲・三曲を基礎とする現代邦楽において、より高い芸術表現を求めるのはわかるが、それが日本人の生活を離れては音楽としての意味がないですよ、といった趣旨のこと。
 2,作曲家さんに対して。作曲は自分の高度な芸術表現だと居直らず、より多くの人々に邦楽を聴きたいと思わせるような作曲をしてください、というような趣旨のこと。
 3,日本音楽の学問研究と作曲の連結。(これは、私も専門家ではないので中途半端な議論になってしました。でも、しゃべって、ちょっと興味がわいてきたかな)

 前日の終電事件にひっぱられて会場入りが遅れ、トークに必死だったせいか、コンサートの打ち合わせが不十分になってしまって、ちょっとドタバタしてしまいました。うーん、打ち合わせって面倒ですし、手伝いにリハーサルはいらないような気がしていましたが、そうはいきません。打ち合わせは、やっぱり大事ですね。
 関係者の方々、二日間お疲れさまでした!
 一番疲れていたのは、コンサートの全曲目およびトークにすべて出演した、メインの演奏者のNさんでした。お疲れさまでしたー
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