<01月02日プレイリスト>
[「新春放談(ゲスト:大瀧詠一)」]
BE MY BABY/THE RONETTES '63
SHAKE, RATTLE & ROLL/BILL HALEY & HIS COMETS '54
青空のように/大瀧詠一"ナイアガラ・カレンダー '78" '77
FUN × 4/大瀧詠一"ロング・ヴァケイション" '81
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■内容の一部を抜粋
・新年のご挨拶
「みなさん、新年あけましておめでとうございます。山下達郎です。わたくし、山下達郎が毎週日曜日午後2時からお届けしております、JACCS CARD SUNDAY SONG BOOK。え~、おかげさまで今年も恙無く年を越しまして、新年のご挨拶をさせていただくことができております。今年はいよいよこのSUNDAY SONG BOOK、二十周年を迎えることになります。今年の年末に千回という、ひとつの区切りがございます。これもひとえにリスナーのみなさまのご愛顧の賜物と厚く厚く御礼申し上げます。SUNDAY SONG BOOK、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。さて、え~、今年は一月三ヶ日のど真ん中でございます。え~、正月気分真っ只中のなかのSUNDAY SONG BOOKでございます。いろいろ内外ですね、情勢が大変でございます。お家でお過ごしのみなさま、海外へお出かけのみなさま、そういう方はリアルタイムでお聞きになれませんのでアレですが。いろいろと正月、いろいろ様々なシチュエーションでお過ごしの方たくさんいらっしゃると思います。どうぞゆっくり(笑)、お正月をお過ごしいただきまして、また一所懸命英気を養われてお仕事に向かわれるようお祈り申し上げております。今年も何卒よろしくお願い申し上げます」と達郎さん。
・新春放談
毎年恒例、ゲストに大瀧詠一さんを迎えての新春放談。
「この新春放談も昔から続けておりましてですね、このSUNDAY SONG BOOKは皆勤でございますが、その前からやっておりまして今年で二十六年目。四半世紀を過ぎてしまいました。まさか二十六年も続けているとは夢にも思いませんでしたが。大瀧詠一さん、なかなか最近は表に出られないですね、この私の新春放談、ファンの方楽しみにされてる方たくさんいらっしゃると思います。今年は『ロンクバケーション』が三十周年でございますので、『ロンクバケーション』の30th Anniversary Edition、それから『ナイアガラCDブック』、シュガーベイブの『ソングス』からはじまって'80年の『ロングバケーション』までまとめたCDブック、3月21日に発売でございます。そうしたお話を含めまして、またこの一年間大瀧さんの、いろいろと道楽について、いろいろと伺ってまいりたいと思います」と達郎さん。
オーディオの話。最近、大瀧さんはデジタル(ADDA)を通して聴いてるという。ファイル化しなきゃいけないのでと。CDもDAを使ってアナログでDAADDA。
達郎「iPodは使ってるんですか?」
大瀧「後発のものに簡単に手に染めるのはアレなので、ずっとウォークマン以来、ソニー製品を愛用してきて...」
達郎「くっくくく(笑)、ははははは」
大瀧「たんだけれども、万やむを得ず昨年より...」
達郎「万やむを得ず(笑)。今年のキーワードは万やむを得ずですね(笑)」
大瀧「万やむを得ずなのよ。世代交代ということもある。それも万やむを得ずというところがあるので」
達郎「なるほどね」
大瀧「え~、iPhoneなるものをついに購入したのですよ。うん」
達郎「なるほど。ふむ」
大瀧「ひじょうに情けない(笑)。忸怩たる思いがあるんだよ、自分としては」
達郎「忸怩たる思いがある(笑)。よ~くわかります」
大瀧「わかるでしょ?」
達郎「ええ」
大瀧「で、そこの中にiPodなるものがなんか入ってるので」
達郎「なるほど」
大瀧「それは使っておりますよ」
達郎「ははははは」
大瀧「ふふふふふ」
大瀧さんは以前からネットラジオでアメリカのラジオ放送を聴いてたそうだ。それがiPhoneでうまく受信できたとか。アメリカ車を購入したのはアメリカのラジオ放送の音楽が再現されるということだったから。でも最近のアメリカ車のカーオディオはデジタル・オーディオなのだが、精度が上がったけれどカーオーディオらしさがなくなったという。それがiPhoneのネットラジオでアメリカのFM局を聴いたところ、ラインアウトでカーオーディオの中にダイレクトに入れ込んだらばっちりだったとか。今はそれで聴いてるそうだ。
・BE MY BABY
アナログを聴くときも全てデジタルを通して聴いてると大瀧さん。
達郎さんはこの番組が日曜日に移ってきたとき、前がキムタクで後ろがドリカムだった。彼らは新譜オンリーなので達郎さんがエディ・コクランをかけるとショボさで悩んだとか。そのおかげでリマスタリングに意識が向って勉強できたという。それがあってチャック・ベリーのSPでもきちんと音圧あってできるようになったと。
FM局は今、音源を圧縮してMP3のフォーマットにして放送している。普通の音をMP3にするとオリジナルよりも途中が抜けてる音になるとか。だから極端にいうとハイとミッドとローの3ポイントがポンポンポンと聴ける。割とミッドがぐっと出るような音作りになってる。これがビル・ヘイリーの音にちょうど合ってて笑ったと大瀧さん。
・SHAKE, RATTLE & ROLL
達郎「ところで、コンピュータの話で終始しましたけれど、一頃の苔とかそういうようなもの、全く関係ない新しい興味の対象とか趣味の対象とか、そういうのは最近は何かありますか?」
大瀧「あぁ、ああいうパターンのね。三年ぐらいで終わるであろう周期のものは、まぁ自転車ぐらいなもんですか(笑)」
達郎「自転車?」
大瀧「自転車で散歩するとかね」
達郎「自転車のハード自体に結構、やっぱりこだわってるんですか?」
大瀧「大したことないけど、まぁ組み立ての、あの電動っていう(笑)」
達郎「あの忌野清志郎さんが結構...」
大瀧「いや、あの人は本格的だもん」
達郎「そういうなんかヘルメット被ってっいう...」
大瀧「例えばここから北海道行くとか九州行くとか全然全然」
達郎「そういうんじゃないんですか」
大瀧「家の周りをぐるっと回ってくだけだから」
達郎「自転車にしようと思ったのはどうしてなんですか?」
大瀧「う~んとね、あれなんですよ。ロケ地巡り」
達郎「はぁ。ははははは」
大瀧「歩いてるとホント疲れるのよ」
達郎「ほぉ~」
大瀧「それと昔の風景と今の風景は違ってるので、なかなか、以前は通れた道が通れないとか、そういうようなこともあるので、歩いてるとホント大変」
達郎「それでその後、引き続きロケ地巡りはやってらっしゃるんですか?」
大瀧「やってますよ。で~ニューメンバーが五六人増えました」
達郎「ふはははは」
大瀧「新たに」
達郎「おかしい(笑)」
大瀧「去年も夏の暑い時分に五六人引き連れてツアーをやりましたね」
達郎「ふふふ」
大瀧「ふふふ」
達郎「作家、中心で行くんですか? それとも場所で何かっていう...」
大瀧「作品と場所ですかね。たまたま、そういう、まぁ巡り会ったという...」
達郎「この次はどこにしようかってそういう...」
大瀧「何もなしですね。去年の暮にやったのは小津安二郎の『長屋紳士録』の東京ロケ地の全貌」
達郎「ふははははは」
大瀧「あの東京ロケ地の全貌をやってる人がいなくてね」
達郎「『長屋紳士録』というのはオールロケなんですか?」
大瀧「オールロケです」
達郎「オールロケなんですか。へぇ~」
大瀧「あの長屋以外はね」
達郎「長屋はセットですよね。あの表出るやつはロケなんですか?」
大瀧「もちろん長屋はセットで表出るやつはロケなんです」
達郎「そうなんですか。へえ~(笑)」
大瀧「そのロケ地を全部、全シーン解明したの」
達郎「ふ~ん。それはどっかに書かれたりしたんですか?」
大瀧「『長屋紳士録』観た? 子どもが寝しょんべん布団を干すでしょ? あそこ一個ずつ違うのよ、場所(笑)」
達郎「へぇ~。そういうこと調べてる人いないんだ?」
大瀧「いや~僕が探したときはなかったなぁ」
達郎「ああ、そうなんですか。それって何? どっかの文書に出てるんですか? 大瀧さん調べたそのリサーチ...」
大瀧「だから自分で作っただけだよ。ほら版権があるから公にできないのよ」
達郎「へぇ~ばかにできない...」
大瀧「自分で作っただけ」
達郎「だってこのあいだDVD、小学館か何かでサイレント一本『東京物語』にくっついてみたいな十作出て、なんか解説付きとか書いてあったけど、ああいうとこに出しゃいいのにね」
大瀧「あー。それで助監督が寝しょんべん布団を持って歩いたのよ(笑)」
達郎「へぇ~」
大瀧「なんだけれどわかんないように作ってあるわけ(笑)」
達郎「なんで一個一個違えなきゃいけないんですか?」
大瀧「それがその...」
達郎「小津さんの美学っていうか、要するに...」
大瀧「僕は結論的にはあのときに廃墟というか、空襲のあとが残ってるんですよ。あの時期は。場所をね、転々とすることによって、結局築地の辺りからはじまるんだけれど、宝町、茅場町、八丁堀というふうに、八丁堀、茅場町っていうふうに次々場所をうつしてんのよ。で、しょんべん布団があるので同じように見えちゃうんだけど(笑)、そのへんが小津さんのトリックなわけ。広範囲に茅場町の辺りは空襲のあとがすごかったの。しょんべん布団を場所をうつしかえることによって(笑)、空襲のあとの残ってる残骸とかいうのを、ところどころで全部見して」
達郎「狙うわけね」
大瀧「おそらくそうじゃないかな~と思う」
達郎「場所が違うっていうのはどうしてわかったんですか?」
大瀧「調べたの」
達郎「そういう資料があるんですか?」
大瀧「ない。自分で」
達郎「ふふふ(笑)。歩いて調べたわけ?」
大瀧「だから成瀬巳喜男をやったみたいに小津安二郎もやったの。歩いてじゃないよ」
達郎「自転車で?」
大瀧「いやいや自分で画像を見てだよ。画像解析。それを当時助手の川又昂さんという人に見てもらったの。研究発表。で、これはすごい発見だっていうふうにお世辞を言われて(笑)...」
達郎「それ、どれくらいかかりました?」
大瀧「これは早かったね一ヶ月かかんなかったな、二十日間ぐらい...」
達郎「毎日行ったんですか?」
大瀧「現場は全部解明してから。現場は行かずに。でも成瀬巳喜男をやったときにあの近辺は大体歩いているので...」
達郎「成瀬さんのあたりから解釈できるレべルになってきた?」
大瀧「できたんだけど、結構高級(笑)。で成瀬さんは素直だから、小津さんみたいにしょんべん布団をトリックに使って、場所をうつしてみたいなことはやらないの。成瀬さんは必ず新富橋なら新富橋の四方から映すとか。だから本当に丁寧にドキュメンタリーのようなアングルで見してくれるわけ」
達郎「なんか、それってアレですよね。例えばAメロとサビでギター変えるようなものですよね」
大瀧「まぁ、おっしゃる通り。そういうことやる人とやらない人と、そのままやる人とそういうふうにやる人と。小津さんと成瀬さんは似てるようで全く違っていて。なんでわかったかというと、そのときにね、そこの現場にいる小津さんになるのよ。自分が」
達郎「ふふふ」
大瀧「憑依って言ってしまえばちょっと大袈裟なんだけど。成瀬さんのときに『銀座化粧』のロケ地を全部解明したときの最終ポイントは、最早成瀬は自分であるっていう(笑)」
達郎「同化するわけですね」
大瀧「同化するわけ。成瀬さんはそこでどういうふうなことを狙って、どういうふうにアングルを撮ったか、どうやったかっていうことを考えるのはもう自分だから。僕がどう考えるかがイコール成瀬はどう考えたかっていうようなこと。その手法を今度小津さんでやってみたら、うまい具合に...」
達郎「布団が実は主役じゃないわけ?」
大瀧「そんなん見せかけ。あれがレッドへリング、トリックなの」
達郎「あぁ~」
大瀧「みんな布団のほうにいくから、同じ場所で、切り返したりしても、同じ場所だっていうふうに思うんだけど場所変えてるのよ。これがなかなか味がある...」
達郎「ただでは起きないてか...すごいですね」
大瀧「さすがだね。すごかった。最初出だしが暗闇なのよ。次が朝のシーンになるわけ。だから明け方と思うんだよ。最初真っ暗ではじまるの。ツーショットなの。ふたつのシーンがあるの。AとB。次朝になる。だからあれは明け方と思うんだよね。ところが当時照明なんかないから。助手の川又さんの話では照明なんて持って歩けないから。夕焼けのギリギリ暗くなる寸前を狙ったっていうんだよ(笑)。だからあれは暗くなる寸前なのよ。ところがそのシーンのあとに明け方のシーンがドーンとくるから、翻って自分の記憶の中で、あれは夜明けなんだっていうふうに自分の中で作るんだろうね。きっとね」
達郎「なるほどね。まぁ、でも夕日背にっていうシーンを朝日で撮る人いますから」
大瀧「いるね」
達郎「変な話ですけど『RIDE ON TIME』ってあれ夕日なんですよ(笑)」
大瀧「あれね」
達郎「あのサイパンで撮ったやつ。なぜかっていうと東がマリアナ海峡だから撮れないんですよ、砂浜ないから。だからあれは騙して夕日を朝日って言って。へへへ」
大瀧「あのジャケットね(笑)。そういうふうなアレがあって。暗闇はねツーシーンなんだけど、それが切り返しだったのよ。暗闇なのに。同じ家の東側と西側っていう(笑)。真っ暗なんだからさ、同じ場所で切り返さなくてもいいと思うんだけど。そういうようなことを真っ暗でやるんだ」
達郎「それは小津さんの意図なんですかね? 厚田さんのアレじゃないんですか?」
大瀧「違う。全部小津さん。機関車とか鉄道以外は全部小津さんだと(笑)。厚田さんは鉄道マニアだったらしくって、鉄道に関するものはなんか厚田さんの意見のものがかなりあったっていう...」
達郎「電柱とかああいうのそうですね(笑)」
大瀧「池上線の駅の下のあのアングルで、ガードの下で狙うとか、ああいうようなものはおそらく厚田さんだと思うんだけど。例えば切り返すのをどう切り返すとか、カメラ・アングルとか何かは、完璧100%小津さん」
達郎「へぇ~。なるほど」
大瀧「とにかくおもしろいだよ。で街灯があったりね、丸の内になさそうな街灯が置いてあったりするんだけど。それもね、僕は持って歩いたっていうふうに推測したわけ。なぜわかったかっていうと他の映画にないんだよ、そこの場所に街灯が。ましてや丸の内にあんなに古臭い街灯があるはずないと思って。これはおそらく持って歩いたなって思って。他の小津さんの観たらあちこちに使ってんだよ。で川又さんに訊いたら常に違う種類の三種類くらい街灯持って歩いてたって話でね。やっぱりそういうことしてた人なんだな」
達郎「変わってるんですね、やっぱりね」
大瀧「変わりもんじゃないの?」
・NIAGARA CD BOOK I
今年は『NIAGARA CD BOOK I 』がリリースになる。12枚組のボックスセット。『ロンバケ』は『NIAGARA CD BOOK II』に入るとか。達郎さんはアマゾンをチェックしたところ『【LPサイズジャケット絵柄カレンダー付き】NIAGARA CD BOOK I』も発売されるという情報を仕入れてきた。値段はどちらも同じ価格だそうだ。大瀧さんは【LPサイズジャケット絵柄カレンダー付き】は知らなかったみたいでソニーが考えた商品だとか。達郎さんは【LPサイズジャケット絵柄カレンダー付き】を予約したという。
大瀧「あなたにはちゃんとあげますから」
達郎「見本盤のシールが嫌いなんです、僕」
大瀧「ふはは。音はなんにも印刷してないやつがいちばんいいんですから」
達郎「ふふふ」
1981年に『ロンバケ』が出たときにAH1234というの番号で『NIAGARA CD BOOK I』のレコードが出たのでそれと同じようにしようと思ったと大瀧さん。今回の『NIAGARA CD BOOK I 』は『ロンバケ』と『EACH TIME』以外のオリジナル・アルバムが入ってて、オリジナル準拠のノー・ボーナスだということ。ファースト・ミックスを採用してリマスタリングは今回新たにやったそうだ。9月から毎週二回乃木坂のソニーのスタジオに通って制作したとか。今回の詳しいデータはレコード・コレクターズ誌に掲載される予定という。CDのブックレットはオリジナルのまま。本来の発売日は1981年の4月1日だが、今回は3月21日発売。これがファイナル・リマスターになるそうだ。
・青空のように
達郎さんがストリングス・アレンジで活躍した1977年のアルバム『カレンダー』のオリジナル・ヴァージョンから。
達郎「ほかの番組行きますと、どうして新譜を出さないんですかとかね、そういう質問になりますからね」
大瀧「最近はさすがに教育効果が現れて、もう言う人は日本中で三人くらいしかいない」
達郎「まだ三人いるんですか、それでも」
大瀧「それがね、真田の残党みたいにどっかのところで巣食ってるという噂を聞いたね(笑)。期待は断ち切れないんだね。岸壁の母だね、それは。かわいいっちゃかわいいけどね」
達郎「ははははは。カラオケ屋さん行かないでしょ?」
大瀧「行かないねぇ。君と一緒に行って以来だよ」
達郎「家で声を出して歌われることは?」
大瀧「ない!」
達郎「もったいない、歌わないのはもったいない感じがするなぁ、僕」
大瀧「いや~、声出ないもの」
達郎「ははは。それは嘘だな。大瀧さん、いわゆるバリバリのテノールじゃないから、どっちかっていうとバリトン系だから全然大丈夫ですよ」
大瀧「いや、普通に歌ったら、なんか鼻歌だっていわれちゃうしね(笑)。ふふふ」
達郎「ふふふ。だからもともとどっちかっていうとクルーナータイプの曲が多いから...」
大瀧「いや~、ねぇ、歌いたいっていう欲求が起きないから。あなたと丸っきり正反対なんだよね~。朝から晩まで歌っていたい人でしょ? 僕ねぇ、朝から晩まで全然黙っていたって平気なんだよ」
達郎「ふふふ。おっしゃりたいことはよくわかります」
大瀧「そう?」
達郎「もう、だってアレですよ。大瀧さんとはじめて会って三十七年ですからね」
大瀧「今年平成二十三年なんだよ」
達郎「えぇ」
大瀧「僕の年なんだな。昭和二十三年生まれだから。昭和二十三年から平成二十三年まで生きたわけよ。大したことじゃないけどね(笑)。ただ一応事実を述べただけなんだけどね。ふふふ。まさかこういう年がくるとは思わなかったね」
達郎「ふふふ。じゃあ昭和二十三年から平成二十三年まで六十三年経ってるわけなんですね。要するに」
大瀧「そうだね。振り返るとそういうことになってるわけらしいんだよね。なぜか」
達郎「僕、変な話ですけどペリーが黒船で来たの1853年なんですね。僕1953年生まれなんでペリーから百年なんですよ」
大瀧「ペリーから百年の人なんだ」
達郎「ええ」
以下略。
・FUN × 4
3月21日にリリースされる『A LONG VACATION 30th Anniversary Edition』から。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
2011年01月02日・07日は、恒例「新春放談(ゲスト:大瀧詠一)」
http://www.smile-co.co.jp/tats/