2013/09/17 OnAir - 3rd. Week - 特集:ライブ・フロム・ダリルズハウス
01.Diane Birch:Nothing But a Miracle
02.Allen Stone:Celebrate Tonight
03.Rumer:Take Me As I Am
04.Van Dyke Parks:Wedding in Madagascar (Faranaina)
05.Van Dyke Parks:Dreaming of Paris
06.Nick Waterhouse:(If) You Want Trouble
07.Fitz & The Tantrums:Pickin' Up the Pieces
08.Smokey Robinson:Being With You
09.Nikki Jean:My Love
10.KT Tunstall:If Only
11.Butch Walker & The Black Widows:Sweethearts
12.佐野元春:君が気高い孤独なら
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■内容の一部を抜粋
・特集:ライブ・フロム・ダリルズハウス
今週はホール & オーツのひとり、ダリル・ホールが主催する音楽番組「ライブ・フロム・ダリルズハウス」に出演したアーティストの曲を特集する。
・Nothing But a Miracle
ダイアン・バーチの「Nothing But a Miracle」。
・Celebrate Tonight
アレン・ストーンの「Celebrate Tonight」。
・Take Me As I Am
ルマーの「Take Me As I Am」。
・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月9月の「3PICKS!」はテデスキ・トラックス・バンド『Made Up Mind
・ヴァン・ダイク・パークス
米国、ミシシッピー州出身のミュージシャン、現在70歳。作曲家、編曲家そしてプロデューサーとして素晴らしい作品を残している。特にビーチボーイズ、ブライアン・ウィルソンと以前から音楽的な繋がりがあってビーチボーイズの傑作アルバムと言われている『SMiLE』の制作に深く関わった。ソロ・アーティストとして知られるようになったのは1968年のレコード『Song Cycle』。このアルバムが高く評価された。このアルバムでは米国の伝統的な音楽、例えばラグタイム、ニューオリンズのジャズ、そしてフォーク音楽、そうした米国の古き良き時代の音楽を現代的な解釈で表現した。実際、商業的にヒットしたレコードではなかったがポップ音楽の可能性を広げたという点で高く評価された。ヴァン・ダイク・パークス、その後はカリブ海の音楽、東洋の音楽といった自分の文化とは違う音楽に興味を持ってとても独特のサウンドを作っていく。そのヴァン・ダイク・パークスが新しいレコードを出した。アルバムのタイトルは『Songs Cycled
・特集:ライブ・フロム・ダリルズハウス
佐野元春 : 「ライブ・フロム・ダリルズハウス」、素晴らしい音楽番組です。音楽番組といってもテレビやラジオではなく、これはインターネットの番組、ウェブ・キャスティングです。2007年からはじまって毎月一回ゲストのミュージシャンを迎えて一緒にセッションするという番組です。この番組ははじまって以来、とても話題になりました。特にダリル・ホールが招くそのゲストの素晴らしさ。有名無名に関わらずダリル・ホールが自分の音楽性と響き合うアーティストを招いてセッションするという内容です。そして素晴らしいのは番組のタイトル「ライブ・フロム・ダリルズハウス」ということからわかるとおり、このライヴ中継はダリル・ホールの自宅で行われているということです。正にリビング・ルーム・セッションといっていいリラックスしたいい雰囲気があります。これまでここに出演したアーティストをざっと見てみると、スモーキー・ロビンスン、ニック・ロウ、トッド・ラングレン、そうしたベテランをはじめとして、ダンアン・バーチ、エリック・ハッチンソンといった若手のミュージシャンまで幅広いゲストが出演しています。
・(If) You Want Trouble
元春が今、個人的にちょっと気になってるアーティスト、ニック・ウォーターハウスの「(If) You Want Trouble」。
・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/
今週はNPO法人「表浜ネットワーク」。愛知県の渥美半島で産卵するアカウミガメの保護を目的に砂浜や海岸の保全活動を行っている。
・Pickin' Up the Pieces
フィッツ & ザ・タンタームズの「Pickin' Up the Pieces」。
佐野元春 : 「ライブ・フロム・ダリルズハウス」、僕もこの番組をYouTubeで見ましたけれども、特に印象に残ってるのはスモーキー・ロビンソンがゲストのときです。スモーキー・ロビンソンと言えばダリル・ホールが最も尊敬するミュージシャンのひとり。フィラデルフィアで生まれて幼い頃からソウル・ミュージックに影響を受けて育ったダリル・ホール。彼にとってモータウンの代表といっていいスモーキー・ロビンソンは、正にヒーローといっていい存在だと思います。そのスモーキー・ロビンソンをゲストに迎えて歌った曲はミラクルズ時代のヒット曲。そしてホール & オーツのヒット曲をスモーキー・ロビンソンがカヴァーするという、正に見てるこちらのほうも楽しいんですが、いちばんうれしかったのはなんといってもダリル・ホール、彼自身だったのではないのかと思います。ではこの
「ライブ・フロム・ダリルズハウス」でも歌ったスモーキー・ロビンソンのレコードを一曲聴いてみたいと思います。曲は「Being With You」。
・My Love
現在28歳、新しいシンガー、ニッキー・ジーンの「My Love」。
佐野元春 : 「ライブ・フロム・ダリルズハウス」はCNN、BBC、Yahoo!などいろいろなメディアで高く評価されました。ダリル・ホールと言えばベテランと言っていい世代のミュージシャンです。そうした世代のミュージシャンが現在のデジタル時代にインターネットを使ってこうした価値ある音楽番組をやったということ。その点が評価されたのだと思います。番組を見てみるとこれをやってるダリル・ホールも楽しんでやってる様子が伝わってきます。そこがいいですよね。自分が影響を受けた先輩のアーティストに対してはリスペクトを込めて、また才能ある若いアーティストに対しては紹介者の立場として、ダリル・ホールはとてもいい仕事をしていると思います。番組は残念ながら一旦終わってるようですが、また新たなシーズンに期待したいと思います。
・If Only
KT タンストゥールノ「If Only」。
・Sweethearts
ブッチ・ウォーカーノ「Sweethearts」。
・BEATCHILD
リスナーからの「BEATCHILDの公開が決まりましたね」というコメントを読んで。
佐野元春 : そうですね。ドキュメンタリー『BEATCHILD』、これは1987年に熊本県の野外劇場アスペクタで開催された野外フェスの模様をドキュメントした映画です。僕もこのライヴに出演しました。とにかくひどい雨に祟られて「見ているお客さんは大丈夫かな?」と心配になったライヴでした。ハウンドドック、ボウイ、尾崎豊、ストリート・スライダーズ、そうしたグループが出演して、主催者の発表では約7万人の人たちが集まったということ。このイベントではヘッドライナーとして僕とハートランドが出て行ったんですけれども、夜明けの朝、5時頃だったと思います。ようやく雨が止んで山の向こうから朝日が昇ってきました。オーディエンスのほうにも光が当たって、何か本当によかったなとホッとしたのを覚えています。その後は僕は全力で演奏して歌いました。この秋には'80年代前半の自分のライヴの記録『No Damage』ですね、そして'80年代後半はこの『BEATCHILD』。それぞれ記録の映画として公開されるということ。偶然だと思いますけれどもなんとなく'80年代懐古といった雰囲気になってきました。当時ここに参加していたという方、また当時のことを知りたいという新しい世代の人たち、興味のある方は是非ふたつのフィルムご覧になってください。
・君が気高い孤独なら
佐野元春 and The Coyote Bandのアルバム『Coyote』から「君が気高い孤独なら」。
・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
・次回放送
10月1日火曜日、夜11時。