2016年01月03日プレイリスト
「申年にちなんで、サルで棚からひとつかみ」
1. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '01
2. モンキー・クレイジー / 加山雄三 "加山雄三の世界" '66
3. TOO MUCH MONKEY BISUNESS / CHUCK BERRY '56
4. THE MONKEY TIME / MAJOR LANCE '63
5. MICKEY'S MONKEY / THE MIRACLES '63
6. GREEN MONKEY / AMERICA "HAT TRICK" '73
7. MONKEY ON MY BACK / AEROSMITH "PUMP" '89
8. FUNKEY MONKEY / MANDRILL "WE ARE ONE" '77
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は1992年10月3日のスタート以来もうすぐ23年半、今年でまる24年を数えることになる。「私は去年でデビュー40周年を迎えましたが、それの半分以上サンデー・ソングブックでお世話になってることになります」と達郎さん。
山下達郎 : さて、年が明けましてですね、私、ずーっとツアーをやっておりますが。去年の末にメディアでご承知のとおりですね、12月の25日、クリスマス・デイ。盛岡でやっておりましたらですね、もう普通の通りですね、リハーサルもやりまして、本番はじまりましてですね、歌いはじめましたらですね(笑)、妙なことに一定のところが出ないんですよね。ちょっと高めのところでございます。下のほうと裏声は何の、普段通り変わらないんですけれど、特定のひとつふたつの音程がですね、痰が絡まってエヘン虫が出まして、全く出ませんでですね。まぁ、何度かそういうことあるんですが、普通でしたら30分くらいやってますとですね、直ってくるんですけれど、一時間やっても回復しないという。そういうことはじめてなんですが私。それだったら騙し騙しやるのはやだなという感じで、若いうちだったらアレですけれども。で、一時間ぐらいでもう一回振替でやろうとお客さんに提案しましたら、やっぱり東北のお客さんは本当にいい方々ですね。快く受け入れていただきましたので、もう一回ちょっと暖かくなりましたら、もう一回盛岡行ってやり直したいと思っております。で、翌日が青森でどうなのかと思いましたらですね、青森は全然問題ないんですね。むしろ普段よりいいぐらいでございまして。一体あの12月25日の夜は何だったんだろうというですね。東京帰って、やっぱり心配なのでお医者さん行ってですね、調べてもらいましたら全く何の異常もありませんで。要するに乾燥が原因だということだそうであります。ちょっと年末、ラジオの番組がすごく立て込んでおりまして、ライヴの間にやっておりましたので、そういうものが、ちょっと疲労と乾燥が原因ではないかということですね。まぁ、一安心でございますが、盛岡のお出でくださりましたみなさまには大変ご迷惑をお掛けしましたがですね。もうすぐですね、1月のもう少ししたら来週あたりキョードー東北で発表になります。振替日が確定しましたので発表になることと思います。誠にご迷惑をお掛けしましたが。一本追加でございます。ですので、2015年中は29本というか28.5本やりまして。残り35本で、これもみなさまお聞き及びと思いますがですね。横浜公演がオーバー・ブッキングで切符を多めに売ってしまいましたので、多めに売ってしまったお客さま800名ほどいらっしゃいますので、この方たちのために全部終わってから一日横浜でやるのと、盛岡の振替がありますので2本増えます。35プラス2でございますね、あと残り37本。こういうことでも一回ありますとですね、慎重になりますので益々(笑)、聖人君子のような生活になりますが。お騒がせしてすみませんが全く、とっても不思議な一日でありましたがですね。あんまり無理をしないで頑張りたいと思います。今年もツアー引き続き行いますが。とりあえず先週ちょいとお休みいただきまして1月6日水曜日、それから8日の金曜日とですね、また中国地方に戻ってまいります。広島県福山市ふくやま芸術文化ホールでライヴ行います。そのあと8日の金曜日は山口県の周南市文化会館。広島と山口の方、先日は倉敷、それから岡山ですね。ですから倉敷、広島、島根と行きましたが中国地方引き続きでございます。来週になりますと岐阜に行って大宮にというグルグル廻ってまいります。引き続きよろしくお願い申し上げます。
・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/
・申年にちなんで、サルで棚からひとつかみ
新春第一回目は今年の干支が申なので「申年にちなんで、サルで棚からひとつかみ」。
・HAPPY HAPPY GREETING
2016年の1曲目は「HAPPY HAPPY GREETING」。
・モンキー・クレイジー
加山雄三さんの1966年のアルバム『加山雄三の世界』から「モンキー・クレイジー」。「"ザ・ランチャーズとともに"という副題が付いております。ランチャーズのバリバリのロッケンロール・グルーヴでございます。インスト・ヴァージョンでございますがモズライトの音がしております」と達郎さん。
・TOO MUCH MONKEY BISUNESS
欧米では猿というとネガティヴなイメージがあるそうだ。慣用句やスラングでも"モンキー"という言葉が入るとあんまりいい表現がないという。チャック・ベリーの1957年のデビュー・アルバム『AFTER SCHOOL SESSION』から「TOO MUCH MONKEY BISUNESS」。モンキービジネスとは英語でよく使われる表現で「インチキ」とか「ごまかし」というような意味。自分の生活が苦しかったり、朝鮮戦争に連れて行かれたりするのはみんなインチキだ、世の中にインチキがいっぱいだというような歌。
・THE MONKEY TIME
アメリカではダンスと音楽が不可分。モンキー・ダンスというのが'60年代の頭に流行って、モンキー・ダンス絡みで猿のタイトルの歌がたくさんあるとか。その中で有名なもの。メイジャー・ランスは'60年代のシカゴを代表するシンガー。1963年の「THE MONKEY TIME」は全米8位、R&Bチャート2位の代表作。シカゴの重鎮で先日亡くなったカール・デーヴィスのプロデュース作品。
・MICKEY'S MONKEY
モンキー・ダンス・ブームの作品からデトロイトに舞台を移してスモーキー・ロビンソン & ミラクルズの「MICKEY'S MONKEY」。1963年全米8位、R&Bチャート3位。街にミッキーという奴が来て、彼がモンキーというダンスを踊り、あっという間に広まったというダンス・ミュージック然とした傑作。
「TOO MUCH MONKEY BISUNESS」、「THE MONKEY TIME」、「MICKEY'S MONKEY」は当時日本のラジオではかからなかったそうだ。達郎さんが中学になりFENを聴くまでオリジナルを知らなかったという。「TOO MUCH MONKEY BISUNESS」はホリーズとかキンクス、「MICKEY'S MONKEY」はヤング・ラスカルズのカヴァーで知ったとか。のちにモータウンやシカゴ・ソウル、チェスがオリジナルだと知るようになりアメリカン・ポップスの奥深さに触れていったという。
・GREEN MONKEY
1973年のアメリカのアルバム『HAT TRICK』から「GREEN MONKEY 」。『HAT TRICK』はアメリカがセルフ・プロデュースした作品だがバンドの全アルバムの中でいちばんヒットしなかった、評価の低いアルバム。でも今聴くといい音しているとか。ハル・ブレインのドラム、印象的な音色のギター・ソロはジョー・ウォルシュによるもの。
・MONKEY ON MY BACK
英語の"モンキー"はスラングではドラッグに関するものがすごく多いのだとか。エアロスミスの1989年のアルバム『PUMP』に入ってる「MONKEY ON MY BACK」。"MONKEY ON MY BACK"という表現は「背中に猿がいる」、要するにドラッグのことだという。ドラッグに侵された人間がドラッグから逃れようという、エアロスミスの現実を表現した歌だと思われます、と達郎さん。
曲をかけ終えて。
伊藤政則さんの番組みたいになってきた、と達郎さん。達郎さんは伊藤政則さんの「ロックTV」という番組を毎週観ているそうだ。達郎さんと同い年で大滝詠一さんと同じ花巻北高校出身、素晴らしい人でブレない、あの人がいなければ日本のヘビメタはこんなに普及してなかったと。
・FUNKEY MONKEY
マンドリルはニューヨーク、ブルックリン出身の7人組、黒人ヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。ファンク・バンドだがジャズ、ラテン、いわゆるクロスオーバー・ミュージック。アフロ、ひじょうにアフリカ色の濃いグループだった。1977年のアルバム『WE ARE ONE』から「FUNKEY MONKEY」。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2016年01月10日は、「リクエスト+棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp