<02月08日プレイリスト>
[棚からひとつかみ]
アトムの子/山下達郎 "アルチザン" '91
BECK'S BOLERO/JEFF BECK "TRUTH" '68
Mr. LONELY/BOBBY VINTON '64
DO YOUR THING/ISSAC HAYES "SHAFT" '72
LET ME BE THE CLOCK/SMOKEY ROBINSON "WARM THOUGHTS" '80
SO IN LOVE/CURTIS MAYFIELD "THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY" '75
DANCIN'/GREY & HANKS "YOU FOOLED ME" '78
ひととき(LIVE)/山下達郎 "SSB 10th アコースティック・ライブ" '03
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■内容の一部を抜粋
・近況
ライヴ明けで声が少し嗄れているというタツローさん。いつもより声が低くなるのだそうだ。全国ツアー中のタツローさん、先週は富山、石川と北陸を回った。今週の火曜、水曜(祝日)は新潟県民会館。全国ツアーのスケジュールはタツローさんのホームページに掲載されている。
http://www.smile-co.co.jp/tats/
・棚からひとつかみ
全国ツアー中だが曲書きの仕事が入ってきた。二十数年ぶりにツアーをやりながら曲を書くというスリリングなことになったのだそうだ。スケジュールがタイトになってきたので今週は「棚つか」。
・アトムの子
NHKではBS放送20周年の企画で「手塚治虫2009 いのち・科学・未来へGO!」という手塚治虫さんの特番が組まれる。
http://www.nhk.or.jp/tezuka/
1月30日(金)、午後10時からの「プレミアム10」では「手塚治虫 漫画 音楽 そして人生」という特集が組まれ、タツローさんの「アトムの子」とコメントが紹介された。「なんと『鉄腕アトム』のアニメに『アトムの子』が乗ってるというすごい映像を見してもらいまして、自分の曲なのに妙に感動してしまった」とタツローさん。
「アトムの子」は1989年に手塚治虫さんが亡くなられたのをきっかけにして生まれた曲。1991年のアルバム『アルチザン』に収められている。
・BECK'S BOLERO
ジェフ・ベックが来日公演を行っている。近頃のライヴでは「BECK'S BOLERO」がオープニング曲となっているそうだ。
「ホントかよ。行きたいなぁ~。そういうときになんでアレなんだろう(笑)」とタツローさん。
「BECK'S BOLERO」はジェフ・ベックの実質的なソロ第一作となるレコーディング。1966年、ジミー・ペイジが書いた作品でジミー・ペイジがギターで参加している。キース・ムーンのドラム、ジョン・ポール・ジョーンズのベース、ニッキー・ホプキンスのピアノ。
・Mr. LONELY
ボビー・ヴィントンはフィラデルフィア出身のシンガー。「Mr. LONELY」が収録されたアルバム『Mr. LONELY』は昨年の3月に紙ジャケで再発された。日本で「Mr. LONELY」はレターメンのカヴァーがなんつっても『ジェットストリーム』のテーマ曲としても知られているがオリジナルはボビー・ヴィントン。1964年、全米No.1。
・DO YOUR THING
昨年の11月にアイザック・ヘイズのオリジナル・アルバム全10枚がユニヴァーサルから紙ジャケ仕様SHM-CD盤で再発された。タツローさんも購入したそうだが、なぜかユニヴァーサルから全10枚贈られてきたのだという。「DO YOUR THING」はアルバム『SHAFT』からのシングル・カットで1972年、全米ソウル・チャート3位、全米チャート30位。
・R&Bとソウル・ミュージックの違いは?
リスナーからの質問。R&B(Rhythm & Blues)は造語で、チャート誌ができたいちばん最初の頃は「ハーレム・ヒット・パレード」、その次は「レース・レコード」(人種のレコード)と呼ばれていた。「レース」という言葉が差別にあたるとされ、その後、ビルボードでは「Rhythm & Blues」という呼称を作った。この呼称を考案したのがジェリー・ウェイクスラーだといわれている。1949年の話。以来「Rhythm & Blues」はアフリカン・アメリカンの音楽を指す言葉になった。1960年代までずっーと「Rhythm & Blues」で来たが、1960年代の終わりに公民権運動や黒人の人種意識の高まりで「ソウル・ミュージック」という言葉が生まれた。ビルボードでも1969年から使うようになった。この後、「ブラック・ミュージック」や、また「R&B」に戻ったりしながら、現在では「R&B」、「ヒップホップ」という括りになっている。だから呼称が違うだけで同じもの。ただの記号に過ぎない。「ソウル・ミュージック」というときは思想的なものが含まれている。
・LET ME BE THE CLOCK
スモーキー・ロビンソンの「LET ME BE THE CLOCK」はアルバム『WARM THOUGHTS』からのシングル・カットで1980年、全米ソウル・チャート4位、全米チャート31位。
・ドラクエ
タツローさんは『ドラクエ』の新作をアマゾンで予約しているそうだ。出たらツアーに持って行くのだという。
・SO IN LOVE
カーティス・メイフィールドのアルバム『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』からのシングル・カット。1975年、全米ソウル・チャート9位、全米67位。『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』はタツローさんが人生でいちばん好きなアルバム。
・DANCIN'
グレイ&ハンクスという1970年代に活躍したソングライター・チームが、RCAレーベルから出したアルバムが昨年BMGから世界初CD化された。
・ひととき(LIVE)
リスナーから「まったりとしたスタジオ・ライヴ」のリクエスト。2003年のファンクラブ10周年のアコースティック・ライヴから。オリジナル・ヴァージョンは1983年のアルバム『メロディーズ』に収録されている。
・ジェフ・バリー、エリー・グリニウィッチのソング・ライター特集
うまくいけば来週からはじめられそう。間に合わなければ「棚からひとつかみ」。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
02月15日は、レギュラー・プログラム「棚からひとつかみ」(予定)