■ENEOS クルージングタイム「中村雅俊マイホームページ」
2007年7月19日(木) TBSラジオ (ABC) 16:55-17:05
DJ:中村雅俊
GUEST:佐野元春
Playlist
I Saw The Light / Todd Rundgren
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■内容の一部を抜粋
・自分は人々に生かされてる
雅俊「佐野さん、おもしろいのは、千代田区神田生まれって(笑)、銭形平次みたいな感じが...」
元春「いや、正に銭形平次です。はい、あの町です」
雅俊「すごいですね。小説に出てきそうな感じじゃないですか。神田の明神下で鰻屋に生まれてみたいな、なんか浅田次郎の小説に出てきそうな感じじゃないですか」
元春「あはは。ですから学校から帰って来ると、畳屋さんがお仕事してたりとか、それからおうちの二階からお三味の音が聞こえてきたりだとか、そういう地域ですよね」
雅俊「絵に描いたような感じですよね。それでセントポール大学へ行って、広告代理店に勤務しつつ、ラジオ番組のディレクターをして、アーティストになるっていう...」
元春「ラジオ番組、広告の仕事というのは、それほど真剣ではなかったですね。学校に行きながら、何か、[将来何をやろうかな]と迷ってた時に、[こちらのほうかな]と迷いながら、一時就いていた仕事という印象です。その後、米国に行って、あるきっかけがあって、帰国してから、ソングライターとしてね、ちゃんとやっていこうと決心した。それが1980年でしたね」
雅俊「ふ~ん。佐野さんはもう半世紀も生きてて(笑)」
元春「ははは」
雅俊「いろんな出来事があったと思いますけど、話聞いただけでもドラマチックな感じで、仕事的にとか、もう一回、別なこともやってみたいとかいう希望とかあるんですか?」
元春「僕はね、新聞記者になりたかったですね。自分で写真を撮り、自分で取材をし、自分で文章を書き、新聞に載せる。そういうなにか、ジャーナリストになりたいと思ったこともあったんですね。それから音楽に突然目覚めて、ソングライティングというのは素晴らしいなと思って。そのソングライティングする時でも、"I Love You, You Love Me"の世界だけではなくてね、世の中を自分なりに見て、ジャーナルな視点をそのソングライティングに持ち込む。そういうことを考えると、結局、小さい頃から思っていたものが、いろいろソングライティング、音楽というところに全部まとまってきてるんだなと思いますね」
雅俊「考えてみると、こうやって話を聞いてると、ホントに小ちゃい時からはっきりと自分のやりたいこと、ちゃんと持ってて立ち向かって、自分なりの結果を出して、でまた次に行くっていうのをやってきたんですね」
元春「ありがとうございます。しかし、どうでしょうかね。夢を持ちながらも、その夢を実現できないまま、報われないまま来ているという人も多いし、僕なんかも全部の夢を叶えられてるかっていうと、決してそうは思っていない。しかし、そこで思うことは、自分がどういう時代に生きて、どういう人々と関わって、どういう人々の中で自分は生かされて来てるのかっていうことは、時々しっかり考えるようにしています」
雅俊「なるほどね。実は生かされてるというのがね、それは考え方としては素敵な考え方ですよね」
元春「そうですかね。はい」
・マイ・フェイバリット・ソング
雅俊「この番組ではマイ・フェイバリット・ソングという、思い出の歌、好きな歌をゲストの方に聞いてるんですけど。まぁ、佐野さん、いろいろな曲と出会ってると思いますけど、1曲だけなんですけど」
元春「そうですね。今日、用意してきたのはトッド・ラングレンというソングライターの曲で、曲のタイトルは『I Saw The Light』という曲です」
雅俊「『I Saw The Light』を聴きながらお別れしたいと思います。どうもありがとうございました」
元春「どうもありがとうございました」
・中村雅俊の感想
雅俊「初めてお会いしてですね、お話させていただいたんですけど、すべてかっこいいですよね。ひじょうに、あの、信者が多いというのが頷けますね」