Super J-Hits Radio

2010年12月28日 | 佐野元春 Radio Days

■Super J-Hits Radio
2010年12月26日(日) FM802 19:00-21:55
DJ:加藤美樹
GUEST:佐野元春
http://funky802.com/sjr/index.php

21時代に佐野元春がゲスト出演しました。

Playlist
ヤングブラッズ / 佐野元春
君がいなければ / 佐野元春
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■内容の一部を抜粋
かとみき「先日はWOWOWスペシャルドラマ『コヨーテ、海へ』の試写会で、トークショー(12/8 なんばHatch)でお世話になりまして」

元春「こちらこそありがとうございました」

かとみき「ちょっと予定より長くなってしまいまして...」

元春「でもよかったんじゃないですか。楽しいお話がたくさんできました」

かとみき「とっても楽しかったです。1月3日、WOWOWで放送になるドラマなんですけれども、佐野元春さんの楽曲が全面に使われている堤幸彦監督と佐野さんのコラボレーションというかたちでの作品になってます。これ、拝見すると佐野さんのね、言葉が広がるなと思いますので」

元春「音楽と映画のコラボレーションというのは無限の可能性がありますから。僕もやってみて楽しかったです」

かとみき「楽しいトークショーをご一緒させていただきましたが、今年佐野元春さんは30周年アニバーサリー・イヤーの真っ只中ということで、大変充実の一年だったかなと思うんですけれども」

元春「う~ん。気持ちはいつもと変わりはないんですけれども、やることはたくさんありますね。やっぱり自分自身のアニバーサリーというか、自分の音楽を支えてきてくれたファンのためのアニバーサリー・イヤーであってほしいな、という気持ちからレコードを作ったり、普段より多くライヴをやったり、そうして過ごしてます」

かとみき「いっぱい楽しませていただきましたけれども、そんなお話を今日は伺いたいと思うんですが、まずお忙しい中、2010年、個人的にプライヴェートでハマったものがあります?」

元春「2010年、個人的にハマったものですか? う~ん、ハマったものはね、え~、空調ですかね」

かとみき「空調?」

元春「はい」

かとみき「ほ~、それはスタジオの?」

元春「いや、あの~、自分の部屋の空調なんですけれども、友人に勧められて空調機の中にアロマテラピーのエッセンスを入れて加湿だけじゃなくて香りでもってリラックスしたりだとか。いろんな種類があるんで何を使ったらいいのかわからないので、とりあえず10種類くらい買ってきて、次々試して、それが楽しかったです」

かとみき「何の香りが好きなんですか、今?」

元春「みんな変なネーミングがついてるんだよね。ミッドナイト・ロマンスだとかさ」

かとみき「ふふふ。そんな名前がついてるんですか?」

元春「はい。何だろう、これ? と思いました(笑)」

かとみき「ミッドナイト・ロマンスって素敵ですね」

元春「うん、まあね(笑)」

かとみき「どんな香りで楽しまれてるのか、ちょっと気になるところですけれども。30周年アニバーサリー・イヤー、様々な活動がありました。そして今も続いております。軽くピックアップさせていただきますと、NHKの『ザ・ソングライターズ』シーズン2。これは7月から9月の放送でした。そして[3つの違うバンドと、3つの異なる表現]をテーマにした、パート3に渡って、またファイナルで作られるツアーもあります。それからセルフカヴァー・アルバムのレコーディング。さらには堤幸彦監督とのコラボで『コヨーテ、海へ』というWOWOWスペシャルドラマなどなどあるわけですが。『ザ・ソングライターズ』シーズン2...」

元春「ええ。テレビ番組の話になりますけれども、本当に多くの方からね、評価をいただいて、とても光栄でした」

かとみき「今回のは桜井和寿さんにはじまって、割と若手のアーティストと会うことが多かったのかなと思うんですけれど」

元春「そうです。サカナクションの山口さん、そして(アジアンカンフージェネレーションの)後藤くんが来てくれましたね」

かとみき「RHYMESTERとかくるりの岸田さんもいらっしゃいましたけども、こうして後輩のミュージシャンたちと会って、ソングライティングについて語るというのはご自身もかなり影響とか発見とかあるのかなと思って...」

元春「そうですね。ソングライターということでいえば誰が年上で誰が年下とか関係なくて、ごきげんなリリックを書いてる人が偉いということになりますから(笑)。まずは自分自身もこうして何十年もライティングをしてるんだけれども、他のソングライター、どんなことを考えてどんなふうに曲を作ってるか、詩を書いてるのかね、それを知りたいと思ったのがきっかけなんですよ。国内有数のソングライターたちがゲストとして来てくださってね、彼らの個人的なソングライティングのお話を聞けるというのはとても刺激的。やはりお話を伺ってみるとどの方も優れた独自の感性を持たれている。ライティングのメソッドを持ってるなぁということを思いました」

かとみき「以前、佐野元春さんは作詞作曲は才能も必要なんだけれど、技術と経験も必要だということを仰ってたんですけれども...」

元春「そうですね」

かとみき「30年の中でご自身のソングライティングに変化はありました?」

元春「やっぱ、あったと思います。実際詩を書く、曲を書くという作業はね、自分を知る作業なのかなぁと思うんですよね、無意識に自分が生み出した詩や曲を改めて聴いてみると、あぁあの時代、自分はこんなことを考えていたな、このような人と出会って、こんなお話ができたんだなって、自分自身を窺い知ることができる。その点において何か自分を知る作業かなぁと思ったりしてるんですよね。当然経験を積めば、そして長く人生を生きていれば、それなりに色々なことを見たり、知ったり、聞いたりするわけで、その中でソングライティングも変わってきてるかな、変化してるかなって思います」

かとみき「今回1月26日にセルフ・カヴァー・アルバムが出ます。( http://www.moto.co.jp/sidewalktalk/ )『月と専制君主』。こちらは'84年~'99年までの曲が入ってますけれども、アルバムの中の名曲がピックアップされている、そんなセルフカヴァー・アルバムなんですが。今回このアルバムを選曲して改めて自分の書いた言葉、ソングライティングを見つめ直して発見もあったのかなと思うんですけれども」

元春「ソングライターというのはどこか傲慢なところがあるんですね。昔書いた曲でも現代(いま)の時代に鳴り響くのかどうか、それを知りたい、確かめてみたい、そういうような欲があるんだけれども。さらに未来に向けてね、何か解き放つ、そのようなオーラがあるのかどうか。これをちょっと自分で検証してみたいという気持ちもありましたね」

かとみき「そこから生まれたアルバムと考えていいんですか?」

元春「はい」

かとみき「今の時代に新鮮に言葉が響くアルバムだなぁというのを感じました」

元春「あぁ、うれしいです。とてもうれしいです」

かとみき「そのアルバムの中からですね、まずは[ヤングブラッズ]をいこうかなと思います」

元春「あぁ、いいですね。これは僕もとてもレコーディングうれしかったんです。というのはexバンドであるザ・ハートランドのメンバーと、今のバンドであるホーボーキングバンド、このメンバーが合体したバンドなんですよ。僕の30周年ということでみんな集まってくれて、ごきげんにみんな演奏して是非聴いてほしい」

かとみき「曲がなかなか終わらない感じの楽しい演奏ですよね。では1月26日にリリースになります『月と専制君主』から[ヤングブラッズ]」

・ヤングブラッズ

かとみき「来年1月26日にリリースになる佐野元春さんセルフカヴァー・アルバム『月と専制君主』から、まずは[ヤングブラッズ]。意外にもラテンな感じのアレンジですよね」

元春「ラテン・ロック。マイアミ・ロック的な感じだよね」

かとみき「なんかバンドのメンバーもみんなお好きなんですよね?」

元春「うん。ザ・ハートランドのメンバーもそうだったし、ホーボーキングバンドのメンバーもね、ラテン・ロック好きなのにね、好きじゃないフリするんだよね。なぜか」

かとみき「ふふふ。なんででしょう?」

元春「僕なんかサンタナとかさ、大好きで。あのパッションていうの?」

かとみき「バンドのメンバーは古田たかしさん、井上富雄さん、Dr.kyOnさん、そして長田進さんということで。長田さん今回は全曲入ってる...」

元春「そうそう」

かとみき「ね。ザ・ハートランドのメンバーとホーボーキングバンドのメンバーの合体となってますけれども。まぁ、ごきげんに、今ね、曲の最中にも仰ってましたけれども、みんなの弾いてる顔が浮かぶんだよねって」

元春「それとても大事なことですよね。やっぱりバンドですからレコード聴いてるみなさんもバンドのメンバーの顔を思い浮かべてほしいなぁと思います」

かとみき「ごきげんな仲間たちと作った『月と専制君主』なんですが、ヤングブラッズがラテンになるとは思わなかったのと同じく、ひじょうに今回アレンジが新しく、全て新たにレコーディングされているということで。リ・アレンジというのは楽しい作業でしたか?」

元春「ずっと昔からね、レコードに収録した曲をライヴで全然違うアレンジで演奏したりすることはよくあったので、そういうリ・アレンジということでいえば、特別自分にとっては新鮮なものではないんですけれども、今回はリ・アレンジというよりかは、昔の言葉、昔のメロディ、昔の曲を使って、今の自分の声、今の自分の感性で作り変えるとしたら、新たに作り変えるとしたら、どんなふうになるのかなという、そういう作業でしたね。ですのでセルフカヴァーという言い方よりもリ・クリエイトっていう言葉のほうがぴったりときます」

かとみき「'80年代、'90年代に作った言葉が音とともに新たに響くというのは、すごく感じられました。あの佐野さんの言葉というのは時代に向けてメッセージを伝え、そして一石を投じてるけど、時代を超えるというか、いつも新鮮に響くんですよね」

元春「気のせいです」

かとみき「あ、そうですか。ふふふ。気のせいですね(笑)。ふふふ。その気のせいの素晴らしい言葉が、そしてビートが、音が詰まっている『月と専制君主』なんですけれども。しかし全部で10曲です。これは30年の歴史の中で選ぶのは大変だったかなと思うんですけど」

元春「最初はね、大変になるかなと思ったんですけれども、バンドと一緒にスタジオに入って、これまで僕たちが演奏してきた楽曲をかたちを変えて演奏する。そうするとバンドの連中たちも、みんな楽しんで参加してくれる、そういう作業の中で意外と絞り込むの早かったですね」

かとみき「みんなメンバーが好きなことを言ったり、これやりたいとか仰るんですか?」

元春「いや、何というのかな、とにかく昔の楽曲はどのメンバーもさんざんステージでやってきた楽曲ですから、オリジナルの編曲が身体に染み付いちゃってる。だからそれが出てこないように全く違うアレンジを彼らに出して全く新しい曲をやるように彼らに演奏してもらう。そこが大変でしたね。これ[ヤングブラッズ]なんだけど[ヤングブラッズ]じゃないんだよみたいな(笑)。やってるうちに作業を楽しく感じてもらえたのかな、みんな楽しくやってましたね」

かとみき「ではアルバムの中からもう一曲聴かせていただきたいんですが。もともと好きなんですけどアルバム『The Circle』の中に入ってる[君がいなければ]という曲が改めてこのアルバムに入って美しい曲だなぁと」

元春「あぁ、うれしいですね。ありがとう」

かとみき「とても素敵なラヴ・ソングです。佐野元春さん『月と専制君主』から[君がいなければ]」

・君がいなければ

かとみき「1月26日発売になります佐野元春さんのニュー・アルバム『月と専制君主』から[君がいなければ]をお届けしました。このアコースティック・ギターの音がやさしいですね」
 
元春「ああ、ありがとう。アコースティック・ギターは自分が弾いて、エレクトリック・ギターは長田が弾いてます」

かとみき「右と左でね、聴こえてきますけれどもね、ヘッドフォンでひとつひとつ音を楽しむのもいいですね」

元春「ええ。今回はバンド・メンバーの演奏をきちんと聴かせるというミックスをしてるので、是非ヘッドフォンでじっくり楽しんでもらうのもいいと思います」

かとみき「音がいいですよね」

元春「はい。ありがとう。アナログ的な太い温かい音ですよね。そのことを理解しているマスタリング・エンジニアを使いました」

かとみき「で、このアルバムが素敵だなと思うのは[君がいなければ]のあとに[レインガール]が入ってる。アルバム全体の流れもとっても美しいですよね。そこは相当こだわったかなと思うんですけれども」

元春「やっぱり曲順というのはアルバムの性格を決めますからね。3つも4つもアイディアを出して、聴いてくれる人たちの気持ちに立って聴いてみて、その中で詰めていきます」

かとみき「全10曲。1月26日に発売になります『月と専制君主』。新しく作られた曲たちというアルバムですね」

元春「そうですね」

かとみき「ニュー・アルバムです。さっ、このアルバムを楽しみにされてる方も、ツアーを楽しみにされてる方も多いかなと思いますけれども。30周年を記念して今年から来年にかけてね、[3つの違うバンドと、3つの異なる表現]をテーマにしたライヴを佐野さんは行ってらっしゃいます。まずポエトリー・リーディングでのライヴがパート1で、パート2はつい先日までツアーを廻ってらっしゃいましたコヨーテバンドとのツアーです。『ソウルボーイへの伝言』ですね。今回このツアーも楽しそうでしたね。けっこう旅を楽しんだのかなと思うんですけども」

元春「一週間以上ずっと行きっ放しというそういうツアー組みは'80年代に多かったんですけれどね久し振りでしたね。コヨーテバンドは大体10才くらい下なんですけれども、改めてツアーをしてみると、精神年齢ぴったりとくるなという感じ? そしてキレがいいですね。ですので僕のクラシック、ロックンロールをやったときにそれを感じます。なんてたって彼らが多感な頃聴いていた[ヤングブラッズ]だとかを、彼らは本当レコードが擦り切れるまで聴いてくれたらしくて、実際僕と一緒に演奏することですから、ごきげんな演奏になるのは当たり前かなと思いました」

かとみき「そのバンドとのツアーも終わって今度はまた新たに3つ目のバンドということでお馴染みのメンバーとのライヴになります。それが『All Flowers In Time』。パート3のライヴになるわけですが、ホーボーキングバンドと一緒です。そして今回は長田進さんも一緒ということで。このあとにはファイナルも続いてるということなんですけれども」

元春「アニバーサリー・ツアーの最後を飾る大阪でのライヴ、東京でのライヴということになりますから、自分のアニバーサリーというよりかはファンのためのアニバーサリーという気持ちが強いです。ですので時間はいつもより長いコンサートになるでしょうし、ファンの人たちが今まで愛してくれたそういう曲をヒットパレード的にどんどん演奏していくようなオールタイムヒッツ的な楽しいライヴにしたいと思う」

かとみき「ノンストップで楽しめるような感じになるかなと想像してしまいます。ファイナルのほうは3月6日日曜日大阪城ホールとなってます。こちらはチケット、1月29日土曜日となります。これ『All Flowers In Time』パート3のほうとファイナルでもライヴの内容は変わってくるんですね?」

元春「違います。この大阪と東京、僕のツアーのいちばん最後ファイナルと名前を付けてますけれども、演奏内容も違いますし、特に東京と大阪と内容を変えてみたいと思ってます」

かとみき「あっ、そうなんですか!」

元春「ええ。ですので大阪Exclusiveな、そういう内容にしたいと思ってます」

かとみき「大阪は大阪だけの素晴らしいライヴ。期待しております」

元春「はい」

かとみき「最後にですね、来年の意気込みを是非漢字一文字で」

元春「そうですね。[新(しん)]。新しい[新(しん)]」

かとみき「[しん]。新しい。30周年を終えて31年目に入るところで?」

元春「アーティストとして、ミュージシャンとして、ソングライターとして常に自分を更新していきたいという気持ちがいつもあるんですね。ですので来年の抱負ということで漢字ひとことで言うと[新]ということになります」

かとみき「[新]。英語だと?」

元春「[NEW]。ははは。芸がないよね。ははは」

かとみき「ふふふ。すぐ返ってきました(笑)。新しい佐野さんも楽しみにしております。今年もどうもありがとうございました」

元春「ありがとうございました」

かとみき「よいお年をお迎えください」

元春「よいお年を」

かとみき「来年もよろしくお願い致します」

元春「よろしくお願いします」

かとみき「佐野元春さんでした」

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3 コメント

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いつもありがとうございます。 (korokoro)
2010-12-28 01:52:58
どいさん、こんばんは。

昨日の放送ではアルバム「月と専制君主」から2曲も流れて嬉しかったです。加藤美樹さんとのお話も和やかムードでしたね。佐野さんの来年の意気込みは「新」。どんな新しいメッセージを届けてくれるのか楽しみです。
返信する
いつもいつも (存在する音楽)
2010-12-28 09:28:38
どいさん。今回も詳細な内容を有難うございます。じっくりと読ませて頂きました。
「月と専制君主」のアルバムが楽しみです。
ただライブに行けるかどうかが心配なところです。
返信する
Unknown (どい)
2010-12-29 19:09:49
☆korokoroさん
コメントありがとうございます。
「ヤングブラッズ」と「君がいなければ」よかったですね。
今年最後のライヴ、Count Down Japan 10/11では
どんなパフォーマンスを披露するのか。
気になります。

☆存在する音楽さん
コメントありがとうございます。
アルバム『月と専制君主』の初回盤を予約しました。
昔の曲を今の声でどう表現するのか。楽しみです。
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