2月23日(日) 曇りのち雨。
本町のTOTOテクニカルセンター大阪で開催されている「安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]」を観に行った。
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex081003/junkai.htm
朝日ビルディング(新朝日ビル)建て替えに際し、昨年末で閉館となったフェスティバルホール。その跡地には中之島フェスティバルタワーが建てられる。
http://www.asahibuilding.co.jp/
山下達郎はフェスティバルホール最終公演で安藤忠雄を名指しして非難した。僕は安藤忠雄の設計した作品に興味があり、これまで表参道ヒルズやサントリー・ミュージアム天保山、兵庫県立美術館、アサヒビール大山崎山荘美術館新館などを見て楽しんできた。今回の中之島フェスティバルタワーの完成予想図を見るにつけ、安藤忠雄の設計とは思えず(僕は設計に関しては全くのド素人だけれど)、山下達郎の非難は一体どういう意味なんだろうか、安藤忠雄は中之島フェスティバルタワーに関わっているのだろうか、とそういう疑問があった。それで思いあまってネットで検索してみたのだが、わかったことは中之島フェスティバルタワーの設計は日建設計が行うということだった。
http://www.nikken-times.co.jp/new/20070802.11/1186009561.html
ではなぜ山下達郎は安藤忠雄の名前を出したのか。もしかしたらフェスティバルホール関係者から何か聞かされていたのかもしれない。あるいは安藤忠雄が大阪都市景観政策アドバイザーに就任していることに関連して、中之島再生と言いながらフェスティバルホール取り壊しに反対しなかったために失望し非難したとも考えられる。
もう少し深く掘り下げて検索すると、東京で安藤忠雄設計事務所と日建設計が共同して設計した作品が見つかった。
・21_21 DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/
・国立国会図書館 国際子ども図書館
http://www.kodomo.go.jp/index.jsp
しかし、今のところ中之島フェスティバルタワーを実際に共同設計するのかどうかについては不明だ。僕としては中之島再生に関わりフェスティバルホール保存を目的とした行動を起こしてほしい気持ちがある。安藤忠雄が参加すればフェスティバルホール取り壊しになんてならなかったはずだと思うのだ。
こうした検索の中で偶然に安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]の情報が見つかった。行きがけの駄賃だし、前述したように安藤忠雄の設計した作品に興味があるので観に行くことにした。何かわかるかもしれないという淡い期待もあった。
安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]は書籍『安藤忠雄の建築』全3巻の発売を記念して開催された展覧会のようだ。会場では安藤忠雄の30年におよぶ建築活動を紹介するために、『安藤忠雄の建築』に沿って代表作が公開されている。実際の現地の映像と設計模型の展示が行われている。
表参道ヒルズ、東急東横線渋谷駅や東京大学情報学環・福武ホールといった最近の作品、現在進行中の東急大井町線上野毛駅。この数年は東京での活動が多い。東京オリンピック招致委員会の理事という立場での発言もニュースでよく耳にする。
http://www.koho.metro.tokyo.jp/koho/2008/06zo/02.htm
そうしたことからこの安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]は昨年、東京でまず開催された。東京会場では「住吉の長屋」の原寸大模型が展示されたという。
しかし、大阪会場ではスペースの関係なのか1/10縮尺サイズの模型展示だった。「住吉の長屋」の原寸大模型が目当てで見にきた人もいたので、今回大阪会場で展示されなかったのはひじょうに残念だ。メインディッシュのないディナーみたいな感じがした。
安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]を観終わった後は御堂筋を散策した。
淀屋橋方面に向かいながら御堂筋の近代建築を楽しんだ。
・又一ビル
TOTOテクニカルセンター大阪の向かい側。
・大阪倶楽部
大正13年に安井武雄によって設計された。
ここまで来たので中之島に寄り道。
・フェスティバルホール
もうシャッターが下りていて中には入れなくなっていた。。