日々描いたマンガやスケッチ、似顔絵などを貯めていく貯金箱のようなブログ。
スケッチ貯金箱
こどもをめぐる季節たち(画文集・3 端午の節句)
鯉のぼりは、かっこいいな。
ぼくは、青空にゆうゆうと泳ぐ鯉のぼりがかっこいいと思うのに、
弟のやつ、全然関心がない。
いさましい五月人形にも、興味がなさそう。
あいつの好きなのは、柏もちだけだ。
あとは菖蒲湯だ。「葉っぱのおふろ!」なんて喜んでる。
でも、この大きくて堂々として、
からからと矢車を回して、家族と吹き流しといっしょに、
明るい光の中をゆっくりと泳いでいる真鯉を、ぼくはじっと見つめる。とても誇らしい。
え、柏もち、そんなに食べちゃったの?
待ってよ。ぼくも食べるんだから。ちまきも残ってるよね?
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こどもをめぐる季節たち(画文集・2 花見)
遠くからこっちまで、人がいっぱい。
この公園でお花見するの、私は初めて。
お父さんや近所のおじさんたちが、いい場所をとってくれたんだって、朝早くから。
そこにお酒や料理を持ち込んで、地面に敷いたござの上で、
大人も子供も、みんな食べて飲んで歌って、踊る人までいる。
うわあ、にぎやかだなあ。
はるかむこうの彼方から、桜色の霞が空にかかって、
小さな花びらがつぎつぎ舞い降りて。
私は花見団子を食べながら、ずっと眺めていた。
明るい光に、散りつづけるたくさんの花びら。
ふとなぜか、今が昔で、昔が今で、
今この時がたまらなく大切な時のような気がして、
なにか悲しいような気持ちがしていた。
笑い声の中で。歌声の中で。
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こどもをめぐる季節たち(画文集・1 ひなまつり)
おひなさまが好き。
障子から差す春の日に
ほのかにほほえむお内裏さまが好き。
お付きの優しい三人官女も
心の中で聞こえる、五人囃子の楽しい音も。
今日はひな祭り。
学校のお友だちが、私のうちのおひな様を見に来たの。
ひなあられに、草もちに、
ちらし寿司にお吸い物。
そして大人みたいに白酒も飲んだの。
歌をうたって、遊んで、みんなが帰ったあと、
一人でまた、おひなさまを見る。
おひなさまが好き。
私をずっと見守ってくれる、
優しい気持ちをいつまでも
忘れさせずにいてくれる、
そんなおひなさまが私は大好き。
うれしいひなまつり
(作詞・サトウハチロー 作曲・河村光陽)
あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひな祭り
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