日々描いたマンガやスケッチ、似顔絵などを貯めていく貯金箱のようなブログ。
スケッチ貯金箱
うたのイラスト(「君待てども」)
これも古い歌です。「港が見える丘」をヒットさせた平野愛子という歌手の歌唱がオリジナルですが、その後フランク永井も歌っていました。
私は子供の頃、このフランク永井版を聴いたことがありました。その後平野愛子版を知り、どちらも好きです。
で、今回この歌を探してみたら、なんとあの松尾和子さんも歌っているではありませんか。しかもこのヴァージョンが結構いい。特に松尾さんのあの独特の声で歌われると、また別の魅力があります。
恋人(?)を待っている人の歌です。しかも恋人は現れない。いやまだ恋人にはなっていないのかもしれない。片想いかもしれない。
諦めよう、自分はひとりなのだと繰り返し歌う、しかし諦めきれない気持が切々と迫ります。
カヴァーで今の歌手にも歌ってほしいと思う曲です。
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時代物の考証の難しさ
時代物のマンガを描こうとすると、どうしても衣服・髪型などの時代考証が必要になる。
とはいうものの、こちらも専門家ではないから数少ない書籍で探ったりするわけだが、結構これが大変である。
昔、溝口健二監督の「山椒大夫」に感激して、マンガに移してみたことがあった。当時はビデオすらまだ無かったから、映画館で見た記憶と、日本服飾史や日本結髪史の本を読み、そこの写真や挿絵から何とか真似事をした。楽しかったが大変だった。公的な場に出る衣装は資料が比較的あるのだが、平安時代の日常生活で来ていたものとか庶民の髪型とかは、恐らく資料自体が少ないのだろう、ろくに出ていないのである。
「扇面法華経」という、下絵の上に経文を書いた平安時代の扇があって、その下絵に当時の子供の姿などがあり、資料にもそれが出ていたりするのだが、他にもそれに似た資料はあるのだろうか。恐らくそんなに残ってはいないのだろう。古い建築物に描かれた落書きなどが大量にあれば、もっとはっきりしたことが分かるのだろうが、とにかく古い時代を描こうとすると大変である。ここに描いたのは、平安時代の上流家庭の女児の単(ひとえ)姿である。子供だからこんな感じの格好で遊んでいたらしい。扇面法華経の絵から、少し想像もまじえて描いてみた。
明治時代も、意外と資料が少ない。江戸時代の方が資料は豊富ではないだろうか。例えば『坊ちゃん』や『吾輩は猫である』の世界を描こうとすると、意外に分らないことが多いと思われる。「日本風俗史料館」みたいなものがあればよいのだが。そしてそこで編纂された図版集や写真集などがあったら随分と絵を描く者には便利だろうな。贅沢言っているのは分ってるんですけどね。
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金田投手のフォーム
「しなやかなフォーム」という、曖昧な表現で済まされていることが多いようだが、私は以前から、あの力をあまり入れていないにもかかわらず、しなやかさと鋭さ、バネとスピードを兼ね備えたフォーム(それでいて、しばしば「立ち投げ」だと言う人さえいる、軽い感じの投げ方)の秘密を解説してほしいと思っていた。
たまたまピッチャーの連続写真集を買ったので、そこに出ている金田投手のフォームをためつすがめつ眺めているうち、少し感じる事があったので書いてみる。
金田投手は恐ろしく体の柔らかい人だと思う。ピッチャーには最大限、体をひねりきった瞬間(仮にそれを「トップ」の状態、と呼ぼう)があるが、そのトップに持って行くまでが、金田投手は凄く早い。今のピッチャーみたいに大きく足を上げたり、地面に膝が付くほど大股にステップを踏まない。軽くほどほどにステップすると、上体はすでに大きくひねられ(何という肩の柔らかさ!)踏みだした右足は正面を、左足は斜めを向いた感じで地面を蹴り、左腕は大きく背中の方まで回されて、その3方向の絶妙のねじりが、次の瞬間一気に戻されて、しなった左腕から矢のような球が放たれる。そのトップの上体を絵にしてみた(顔は似顔絵ではないのでご容赦)。
天性の柔らかくて強靭な筋肉なのだろう(もちろん激しいトレーニングの賜物でもあるだろうが)。何とも美しいフォームで、これが400勝の原動力だったのだろうな、と一人納得したのであった。
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