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似顔絵(谷原章介さん・「龍馬伝」 木戸孝允=桂小五郎) (portrait TANIHARA SHOSUKE)

木戸孝允(谷原さん)は、前から描こうと思っていたのだが。
どうも今ひとつ影が薄い感じだった。
しかし今回、幕府軍に勝った後の方針について、
戦争はこれで終わりにしたい、という龍馬に対して
「地に付いた考えでなければならない。」と厳しく反論する。
幕府の息の根を止めなければ、彼らは権力を決して手放さない。
大政奉還など絵空事だ、と。
初めて骨のあるところを見せた。
国内政治家としては、まことに現実的な考えだ。
しかし、この視点からは、日本国内の混乱を
手ぐすね引いて待ち構えている諸外国に対する視点が
スッポリ抜け落ちている。
このあたりの方針の決め方は難しいところだが、
万能の政治家は居ないから、状況がどういう政治家を求めているか、
その人の考え方が通るか否か、で、歴史は変わったりするのかもしれない。
私のような小人には、測りかねるところである。
今回は、この「骨のある木戸」を描くことにした。
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挿絵・「吾輩は猫である」

漱石の「吾輩は猫である」の世界が気に入っていて、
いつか絵にしたいと思っていたが、
ストーリーマンガではあまりに時間と体力を消耗するので、
挿絵風にしてはどうかと思った。
挿絵は場面の雰囲気が出ればいいのだろうし、
一枚絵だから気が楽だ。
しかし、有名な中村不折の挿絵があるから、
ちょっと気が引ける。
気を取り直して描いてみる。
苦沙弥(くしゃみ)先生の姪・雪江さんが先生と話をする場面。
先生の奥さんは、警察から返却された盗難品を点検中。
この場面、先生との会話の一部をストーリーマンガ風にするなら、



という感じだろうが、
全部これでやったら、何年かかるか分からない。
挿絵と文章とコマ割りマンガをうまく組み合わせる方法を
模索しているのだが、まだ確立していない。
オリジナルの文章の方がやり易いだろうが、
それはそれで、そちらの題材が問題だ。
いずれにしても難しい課題である。
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行って来るきい。(似顔絵・福山雅治さん・「龍馬伝」 坂本龍馬 10) (portrait MASAHARU FUKUYAMA 10)

ちょっとワイルドな龍馬になった。
複写ではなく絵だから、元の画像にない味が
時に出てくる時がある。
それは人の目と頭と心と手を経て引かれる線だから、
無理もないことである。
普通は、元の像に近付けるため、修整を重ねる。
しかし今回は、ちょっとこの味が気に入ったので
あえてここで止めておこう。
「似顔絵」からは少し遠ざかるかもしれないが。
というのは、これは長州征伐に幕府軍が15万もの大軍を送り込み、
さしもの長州も苦戦を強いられている状況で、
「戦わずしてこの国の仕組みを変える」気でいた龍馬も、
亀山社中を率いて参戦せねばならないという、厳しい状況下、
妻のお龍に別れを告げているところの表情だからである。
したくもない人殺しをせねばならない龍馬の心中を思えば、
ここは爽やかな笑顔、というわけには行かないだろう。
ドラマでの福山さんは、その気持ちをじっと胸中に秘めたまま、
静かにお龍に微笑みかけていたが、
この絵はその気持ちを少し外に出している感じになった、と自分では思う。
これはこれで気に入ったので、このままにしたいと思う。
画像をそのまま写す絵(それはそれで価値がある)ばかりでなくてもよいだろう。
というわけで、似顔絵と称しながら、今回は少し勝手をさせていただきました。
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お龍、おまンも一緒に薩摩に行くがじゃ。(似顔絵・真木よう子さん 7) (portrait YOKO MAKI 7)

薩摩藩邸で養生していた龍馬の許に、
長州の木戸から、薩長同盟の書状が届く。
命懸けで龍馬を守り、看病をしていたお龍は、
その書状に裏書きをする龍馬を見て、
「もう坂本さんは、私がお守りできる人ではなくなりました。」と言う。
龍馬のしている仕事の大きさに比べて、
自分の存在をあまりにも小さく感じたのであろう。
寺田屋に帰る、という。妹を助けるために借りていたお金も少しずつ返す、とも。
龍馬が少し笑ったので、余計惨めに感じたお龍は、
今はそれしか用意できないのだ、と抗議するように言う。
しかし龍馬は続けるのだ。
「お龍、おまン(お前)も薩摩に行くがじゃ。」
それを、お龍は、絵に描いたような顔で、驚いて聞く。
「わしらは、夫婦(めおと)になるがじゃ。」
「ほんまに、私でええの?」
「おまンでなきゃ、いかんがじゃ。」
心の奥で、言われたいと思っていたことを言ってもらったお龍の喜びを、
真木さんが今回もまた、心に残る演技で表わしてくれた。
描きたい表情がたくさんありすぎて、迷ったけれど、
この瞬間の表情を選びました。
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似姿絵(阿部慎之助捕手)

ジャイアンツの阿部選手のバッティングフォーム。
「ツイスト打法」と言うらしい。
花のあるフォームだと思う。
ホームランも、体のひねりを十分に利かせた豪快なものだ。
いい写真があったので、写しました。
ちなみに、私は巨人ファンではないのですけどね。
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似顔絵(優香さん) (portrait YUUKA)

新聞にいい写真が出ていたので、一枚。
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似顔絵(真木よう子さん・「龍馬伝」 お龍 6)(portrait YOKO MAKI 6)

寺田屋事件である。
京都見廻組が、幕府転覆を謀る龍馬を亡きものにしようと急襲する。
風呂場でその気配を察したお龍は、袷(あわせ)一枚だけを羽織って、
階段を駆け上り、二階にいた龍馬と三吉慎蔵に伝える。
「私も闘う。」と無謀な事を言うお龍に龍馬は、
薩摩藩邸へ行って、自分たちが囲まれていることを知らせてくれ、と頼む。
お龍は龍馬をじっと見つめたまま、
「死んだらあきまへんえ、坂本さん。
決して、決して、死なんといておくれやす。」
と必死の形相で言う。
この必死さを、また真木さんはすばらしい表情で演じ切った。
この女優さんを演出家が選んだわけが、よく分かる。
瀕死の龍馬は、彼女の命をかけた行動と、三吉の獅子奮迅の働きで、
かろうじて一命を取り留めることになる。



先日お知らせした「福山龍馬ファンの集いやるぜよ!」というイベントが
9月25日に高円寺で開かれます。
詳細は主催者、シンシアさんのブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/fukuyamaryoumasuito/archive/2010/8/18
をご覧ください。お問い合わせもそちらへどうぞ。
残り席が少ないようです。
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似顔絵(草刈民代さん・「龍馬伝」 お登勢) (portrait TAMIYO KUSAKARI)

寺田屋の女将・お登勢を演じている草刈さんは、
もちろん有名なバレリーナですが、
演技も元々の役者のように達者ですね。
このドラマのお登勢さんは、龍馬の母に瓜二つ、という設定で
龍馬の母代りのような気で、お龍と龍馬の仲を見守る、ということに
表面上はなっているけれど、
やはりその心の幾分かは、女としての心情も綯い交ぜになっている気がする。
自分も若ければ、龍馬にぞっこんになっていたに違いない、というような。
そうでなければ、
「(お龍ちゃんは)龍馬さんのことが好きで好きでしょうがないのや。」
などというセリフをあれほど気持ちを込めて言うわけがないだろう。
草刈さんの演技は、そこらへんを心得たもののような気がする。
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似顔絵(市川由衣さん・「桂ちづる診察日録」 桂千鶴) (portrait YUI ICHIKAWA)

会社勤めなので、平日のドラマというのはなかなか見られない。
いきおい、土日のドラマか、朝のテレビ小説になるのだが、
今年は「ゲゲゲの女房」と「龍馬伝」が両方とも当たりで、
この二つでずいぶん似顔絵を描かせてもらった。
さて、なにか他にも題材は無いかと思っていたら、
土曜日の午後7時半からNHKで「桂ちづる診察日録」というのをやるというので、
ちょっと覗いてみた。
これは江戸時代の市井を描いたドラマ。
といっても、シーボルトから医術を習った若き女医さんが主人公。
これを市川由衣さんという、連続ドラマ初主演の若き女優さんが
溌剌と演じていた。いい感じである。
まだこれから顔が売れてくるという女優さんだろう
(いや、私が知らないだけで、もうすでに有名なのかも)から、
似顔絵といっても、知らない人にはただの肖像画になるかもしれない。
ま、それでもいいか。
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プラットフォームにて(女学生像)

いつもリアルな模写だと疲れるので、
時にはこういう、マンガの一場面のような絵を描く。
私はもともとマンガを描くためにデッサンしていたので、
本来は、こちらが本番の下書きみたいなものになるのだが、
この頃はさすがに続き物を描く気力が続かないので、
ブログで一枚絵を描くほうに移行した。
でも、模写でなく、シチュエーションを考えて
こういうラフスケッチをするのはやはり楽しい。
このスケッチにどういうシチュエーションとストーリーを与えるか。
そんなことを考えながら描いている。
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カンムリツクシガモ(絶滅鳥)

久しく鳥の絵を描いていなかったので、
たまには息抜きに描いてみよう。
息抜きといっても、今回は彩色(色鉛筆)を施したので、
実質的にはいつもより大変なのだけれど。
子供の頃から鳥が好きで、
ことに絶滅した鳥にはロマンを感じていた。
もちろん現存種も好きだが。
この、カンムリツクシガモは世界に標本が3点しか無い珍種で、
そのうち2点は、日本の山階鳥類研究所にある。
黒田長礼博士が、朝鮮半島の古物店で見つけた剥製である。
ということは、後の1点の事情は分からないが、
このカモの生きている姿を観察した学者はいない、ということかもしれない。
江戸時代の古書に、「朝鮮オシ(オシはオシドリのこと)」として、
姿と共に記載があるので、存在は確実なのであるけれども、
何ともミステリアスで魅力的である。
1960年代に目撃報告があるが、確証は無い。
しかしもしかすると、シベリアかどこかに、今も密やかに生きているかもしれない。
この絵は雄で、雌はもっと地味な色合い、模様である。
この絵も、特徴は図鑑(子供向け)を参考に、
あとは想像をふくらませてポーズをつけた。
こういう絵を描くのもまた楽しい。
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