ロングシートの特急電車に揺られ30分、福岡天神着。地下食堂街で腹ごしらえした後、3階の天神バスセンターへと上がった。東京、金沢、高知など遠くの地名が並び、旅気分をかきたてられる。そして僕の今宵の宿であり、実質的なトップランナーは、名古屋行き夜行高速バス・どんたく号だ。
この春をもって夜行列車が全廃された九州~本州間だが、航路やバスはまだまだ健在。バスに関しては都市間ツアーバスも台頭してきて、むしろ活況を呈している。その中でも西鉄高速バスは、夜行バスのパイオニア。今宵の名古屋行きも、満席とのことだ。
定刻8時半、ネオンに見送られつつ天神を離れた。博多発、天神経由で各地へ向かう島内高速バスに対して、長距離路線は逆に天神から博多へ向かって、高速に乗る。先は長いんだし、どっちが先でもいいじゃん、という余裕に映る。
渋滞に掴まりつつ、20分ほどで博多駅交通センターへ。都市高速に入ると、いつも通る車よりもぐっと視線が高くなり、新鮮な眺めだ。
車内は、ゆったりした3列シート。隣の人に煩わされず、快適な夜を約束してくれる。最前部の座席だが、日よけに遮られワイドな視界が楽しめないのは残念だ。オーディオサービスもあるのだが、FM福岡だけで選択権がないのも寂しい。FMも好きだけれど、トンネル内で聞こえないのだ。手持ちのMP3プレーヤーで、流れる夜景を見ながら好みの音楽を楽しむ。
北九州市内でも黒崎インター引野口、砂津、小倉駅とこまめに停車し、車内はほぼ満席に。この時点で夜10時。和布刈SAで休憩を行った後、乗務員からのおやすみ放送とともに「夜行運転」となった。窓のカーテンをひき、通路側のカーテンも閉じれば個室感覚。照明も落とされ、あとはグッスリ休むだけだ。
所用時間11時間、名古屋到着は8時前のバスだというのに、意外と朝は早い。6時すぎ、御在所SAでの休憩から1日が始まる。早朝だというのに、対向車線はズラリと車の列。中京圏での車のパワーに圧倒される。
木曽三川を渡り工業地帯を走りぬけ、やがて名古屋の街へ。栄までぐるっと回ったものの下車する人はなく、全員が名鉄バスセンターまで乗った。定刻より20分ほど早い、快速走行だった。
つづく
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この春をもって夜行列車が全廃された九州~本州間だが、航路やバスはまだまだ健在。バスに関しては都市間ツアーバスも台頭してきて、むしろ活況を呈している。その中でも西鉄高速バスは、夜行バスのパイオニア。今宵の名古屋行きも、満席とのことだ。
定刻8時半、ネオンに見送られつつ天神を離れた。博多発、天神経由で各地へ向かう島内高速バスに対して、長距離路線は逆に天神から博多へ向かって、高速に乗る。先は長いんだし、どっちが先でもいいじゃん、という余裕に映る。
渋滞に掴まりつつ、20分ほどで博多駅交通センターへ。都市高速に入ると、いつも通る車よりもぐっと視線が高くなり、新鮮な眺めだ。
車内は、ゆったりした3列シート。隣の人に煩わされず、快適な夜を約束してくれる。最前部の座席だが、日よけに遮られワイドな視界が楽しめないのは残念だ。オーディオサービスもあるのだが、FM福岡だけで選択権がないのも寂しい。FMも好きだけれど、トンネル内で聞こえないのだ。手持ちのMP3プレーヤーで、流れる夜景を見ながら好みの音楽を楽しむ。
北九州市内でも黒崎インター引野口、砂津、小倉駅とこまめに停車し、車内はほぼ満席に。この時点で夜10時。和布刈SAで休憩を行った後、乗務員からのおやすみ放送とともに「夜行運転」となった。窓のカーテンをひき、通路側のカーテンも閉じれば個室感覚。照明も落とされ、あとはグッスリ休むだけだ。
所用時間11時間、名古屋到着は8時前のバスだというのに、意外と朝は早い。6時すぎ、御在所SAでの休憩から1日が始まる。早朝だというのに、対向車線はズラリと車の列。中京圏での車のパワーに圧倒される。
木曽三川を渡り工業地帯を走りぬけ、やがて名古屋の街へ。栄までぐるっと回ったものの下車する人はなく、全員が名鉄バスセンターまで乗った。定刻より20分ほど早い、快速走行だった。
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