ヤミ市幻のガイドブック松平 誠筑摩書房このアイテムの詳細を見る |
ヤミ市自体は戦後5年位で無くなったようだが、バブルの頃まではヤミ市の雰囲気を残すマーケットがまだあちこちに残っていた。
バブルでは、再開発という名のもとに地上げが横行し、あちらこちらで風情ある建物が壊され更地になって、その後には綺麗なオフィスビルやショッピングビルに生まれ変わった。
これはこれで都市が発展するためにはしょうが無かったのだろうけど、東京ではほとんどの街が同じようなビルばかりになり、画一的になり都市としての面白みは随分少なくなってしまったように思える。
この本を読んで、新宿東口から南口にかけて大規模なヤミ市があった事ははじめて知った。確かに今の南口ができる前はかなり怪しいエリアだな、と思ってはいたが…
それに先日新橋を歩いた時に焼き鳥屋ではなく『やきとん』の店が多いなぁと思ったが、これもヤミ市から来ているのか…
そういえば、川崎駅前もかつてはかなりゴミゴミしてて、小便臭い地下道には傷痍軍人がいたっけ。
あの頃はまだ、戦後があちこちに残ってたよな。
とか、感傷に浸りながら、あっという間に読み終えてしまった。