白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

良識とは  天に唾するもの

2016年03月07日 21時41分16秒 | 日記

信州でも薩長同盟ともいえる、民主党と共産党の共闘が成立した。

参院選の選挙区で、候補者の一本化が合意された。

思えば、沖縄で始まった自公に反対する勢力が結集して対抗するスタイルが、全国に広がりつつある。

現職の自民の候補者は『選挙目当ての野合。選挙で良識を示して欲しい』というような発言をした。

判っていない。まるで分っていない。野合というなら、自民こそ公明とそういう関係ではないか。

ことの本質は、個々の野党の理念や政策の違いを脇に置いてでも、放っておけない問題がここにあることだ。

戦争法の廃止、立憲主義の回復こそ何をおいても解決しなければならないという、そういう事態に立ち至っているということを、まるで理解していない。

良識に従えば、現行憲法の平和主義を守ることが当たり前。

たった17%の支持率でかすめ取った多数議席で、傍若無人の安倍内閣の与党に『良識』を口にする資格はない。

企業栄えて民滅ぶ。

『世界で一番企業が活動しやすい国にする』

こんな安倍内閣が一日も早く退陣してくれることを願う。

『保育園落ちたの私だ』このプラカードを掲げたセンスは最高だ。

安倍首相が『保育園落ちたというが、匿名のブログだから、事実かどうかわからない』と答弁したのに答えたもの。

これは、庶民が時の権力にこんな形ですぐに反応する江戸の落語の世界に共通のものだ。

さらに、戦時中、『ぜいたくは敵だ』というポスターに、誰かが素を書き加え『ぜいたくは素敵だ』にした話も思い出す。

こんな暮らしにくい世の中でも、庶民はどっこい生きている。

この国を作ったのは政治家でも大資産家でもない。

僕は、こんな古い歌を思い出す。

 

『橋を作ったのはこの俺だ』 曲・詞: トム・パクストン/訳詞:高石ともや

  Ref 橋を作ったのはこの俺だ 道路を作ったのもこの俺だ

     強いこの腕とこの体で この国を作ったのは俺達だ

1、むかしむかしの俺たちのこと 暗い森を切り開き

  畑を耕し家を建て この国を作ったのは俺達だ

  Ref

2、俺の先祖や子孫には 偉いやつなど一人もいない

  でも石炭掘って街をつくり  この国を作ったのは俺達だ

  Ref

3、誰がこの国を作ったのか えらい社長さんや代議士さんが

  命令されたか出来た訳じゃない 俺達がいたから出来たのさ

  Ref

4、つくっているのは俺達さ 動かしているのも俺達さ

  歌っているのも俺達さ この国をつくるのは俺達だ

  Ref

僕たちがこの国の真の主人公になるために、もういい加減お人よしはやめよう。

僕たちは絶対的な多数者だ。

大企業や大資産家に多数の票が与えられているわけではない。

暴走政治の自公政権対市民の良識が後押しする野党連合、というのが本当の姿ではないのか。

本来、花鳥風月を愛でて、静かに暮らしたいのだが、『県民の良識』という言葉についつい反応してしまった。

黙っているからと言って、何も感じていないわけではない。

 

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本日の走行距離 14.6キロ。  3月の走行距離 87.6キロ。

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おまけ。(情緒的なことも書かないと心のバランスがとれないので)

僕がランニングしている目的地の一つに立ヶ花駅がある。JR飯山線の無人駅だ。

 

         

 

 

ディーゼル車なので架線はない。2両編成でとことこと走っている。

これからの季節は飯山の、一面の菜の花の中を走る。

この近くに『菜の花畠に入り日薄れ 見わたす山の端 霞ふかし』という歌、朧月夜の作詞者高野辰之の生家がある。

この駅で老婦人と話をした。

この婦人、83歳だというが、とても若々しくて、四方山話をするうちに、横浜でナースをしていたという。

そして、現役最高齢の医師、日野原さんと一緒に仕事をしたこともあると、さらっと言う。

 もっといろいろ話をしたかったが、ディーゼル車がやってきて、手を振って別れた。

この車両の最後尾には女性の車掌さんが、窓から顔を出していて、にこっと笑いかけてくれた。

僕は一層元気になってもと来た道を戻った。