白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

酵素の力は偉大だと再認識

2017年12月16日 20時06分17秒 | 日記

今年も残り少なくなった。

恒例(高齢)の大掃除が待っている。

幸いというか、残念ながらというか、今は定職を持たない身なれば、計画的に進めることができる。

照明器具と天井の掃除を済ませ、次はレンジフード(換気扇)に取り掛かる。

今回は、化学洗剤を一切使わず、自家製の秘密兵器を使う。

その名もえひめaiという、納豆菌と、ヨーグルト菌と、イースト菌と、砂糖を発酵させて作ったものだ。

知り合いから大量にもらった現代農業という雑誌にのっていた記事を参考に、自分で作ってみた。

元々は湖や河川の環境浄化用に作られたものだ。

ぼろ切れにえひめaiの原液を浸みこませ、油汚れでべとべとになったレンジフードを拭いてみた。

何回か拭くうちに、油が分解され、ピカピカになって来た。

ぼろ切れも、不思議と汚れない。現役の中で絞ると、少し色が付く程度で、少しも油っぽさを感じない。

素手でやっていても、不快な油っぽさがない。

酵素が油分を分解してくれるのだろう。

このえひめaiは、農業にも使われて、成果を上げているらしい。

有機農業をする上では、強い味方になってくれる。

我が家の家庭菜園も、農薬は使わないし、化学肥料も使わない。

有機農法などとはおこがましくて、昔ながらの農業ということにしているが、土の中で、有用菌が増えて、土壌が豊かになる工夫はしている。そこに、えひめaiが加われば、鬼に金棒。

とにかく菌の力はすごいと、改めて実感した。

台所の壁タイルも、えひめaiで拭き取ると、ピカピカになった。

これまで、化学洗剤を使って掃除していた時は、ぼろ切れに、垢のような油分がべとべとと付着して、ビニール手袋が必需品だったが、全く素手で大丈夫だった。

手も荒れない。それどころか、手ににえひめaiを塗っておくと、しっとりして、ハンドクリームよりいい感じ。

現代農業の記事によると、えひめaiを少しずつ入れると、風呂の水も、2ヶ月換えなくてもきれいだという。

恐るべし、えひめai。偉大なるかな、酵素の力。

思えば、現代の人間は、化学の力にばかり頼りすぎて、大事なものを失ってきたのではないだろうか。

懐古趣味ではないが、色々なものが目まぐるしく変わっていく中で、時間に取り残されたような、風景や思いがもっとあってもいいのではないか。

今日は、畑で育てた大豆を、手間暇かけて、豆腐にした。

機械で大量生産した豆腐は、価格も驚くほど安い。だが、自分で苦労して作ったことを割り引いても、濃厚な大豆の味がして、とても美味い。

蕎麦も打った。以前、『今流行りの不倫というものを我もしてみんとて』と書いた、常陸秋そばの粉を使って打ったものだ。

不倫の結果を何らかの形で、ここに報告せねばなるまい、とは思っていた。

『うん、うまい!』

かみさんと次男は口々に言う。

今日はざるそばだ。もりとかけは、とりあえず避けたい。

確かに、悪くはない。

正直に言うと『今一つ、何か物足りない』

去年収穫した蕎麦ということもあるだろう。加水率が、普通の粉で45%前後なのに、50%近くまで水を欲しがった。

火遊びは一度でいいかな、というのが結論だ。

年末の蕎麦打ち用に、なじみの高山製粉から、信州産の新そばの粉を数種類注文した。

高いものは、1キロ2100円。安いものでも1300円。

中でも気に入っているのは玄挽という粉。

やはり、馴染みの気安さ、一番安心できる。

この年末は、数十人前の蕎麦打ちが待っている。雑にならないよう、丁寧な仕事をしようと思う。

 

先日、田んぼの会の会長さん宅へ、新米を受け取りに行った。

この里山の、時代から取り残されたような静かさが好きだ。

一緒に行ったくにこさんが、まだ行ったことがないというので、近くにある、宮遺跡にも立ち寄った。

こんな住居が、案外快適なのかもしれない。

一生かかって立派な家を作るなんて、なんか変だ。人間なんて、大したいきものじゃないな。


いまだ、スマホも携帯も持たず、年々偏屈になっていく爺さんなのであった。