とうとうこの地にも桜前線が到達した。
梅の花も同時に咲いている。
もうじき梨の花もリンゴの花も桃の花も咲き始めるだろう。
百花繚乱。北信濃の春。
桜が咲くと農作業開始の合図。
ジャガイモの植え付けをした。
いつも貧乏性の為畝幅を狭くしてしまうので、今年は思い切り広くした。
男爵5kg、きたあかり1kg、メークィン1kg、とうや1kg。
他に百日牛蒡、人参、小カブの種蒔き。
昨年秋に植えたニンニクが順調に育っている。
マルチをしていないので、こんなものだろう。
追肥で鶏糞を少し与えた。
基本的に化学肥料は使わない。消毒はしない。
多少の草は友達。
人工的な、あまりに人工的な菜園は都会のように極めて不自然だ。
これから晴耕雨読の暮らしが始まる。
違うタイトルで書くのが本寸法だが、ついでということで。
一昨日のことだ。
それまで続いた悪天候が嘘のようにからりと晴れた。
善光寺の近く、権堂という繁華街がある。
その一角に、百年くらい続く映画館がある。
これは、全国でも一番古い映画館だろう。名前は長野松竹相生座という。
ここでかかっている『ジヌよ さらば~かむろば村へ』という映画を見に行くことにした。
こうも天気がいいと、これは徒歩で行くしかない。折しも桜が方々で真っ盛り。
まあ、しかしこの映画館までおよそ17km。
歩いていたのでは3時間以上かかる。
そこで、ジョギングで行くことに。
予想通り、桜がそこかしこで迎えてくれる。
映画館に着くと上映まで1時間くらいある。
そのまま、7年に一度の御開帳で賑わう(はずの)善光寺まで足を伸ばす事に。
善光寺は様々な願い事を持った善男善女(かどうか判らないが)達が前立本尊に触れようと列を為していた。
不信心モノのぼくは、遠くから一礼しただけ。
家からちょうど18km。
そのまま権堂入口にある街cafeへ。
オムライス、470円。サラダ食べ放題。
飲み物も付くので貧乏人には有難い。
映画は評論を書くのは本意ではないので、簡単な感想を。
圧倒的な演技の阿倍サダヲが最高に良かった。
肩に力を入れないで、見て楽しめる映画だが、ただの娯楽映画にはない深さも感じられる映画だった。
午後3時20分に映画が終わった。
さて、これから帰らねばならない。
疲れたら歩けばいいさ、と走り始める。
行きはよいよい帰りは恐い。
最低標高は千曲川を渡る辺り、320mくらい。
我家は標高560m。
それでも、なんとか走り切って6時前には無事帰還。
何とも充実した一日だった。
そして、福井地裁の、高浜原発再稼働差し止めの仮処分決定の報。
続いて、翁長沖縄県知事と安倍首相との会談。
『沖縄は進んで基地を提供したことは一度もない』
銃剣とブルトーザーで強制的に奪われたことを、『沖縄を返せ』を歌った僕らは十分に知っている。
判定。『圧倒的な横綱相撲の押し出しで翁長知事の勝ち。
物言いの付けようがない。
僅かでも希望の光が見え、前に進んでいる気がするのは、あながち満開の桜のせいばかりではないだろう。
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