冬枯れの里山を歩く。
彼岸が過ぎ、お江戸では桜の開花宣言が出されたというのに北信濃では、小雪が舞い冷たい北風が吹く朝だった。
三月には一日一万五千歩以上歩くと決めてほぼ達成してきた。
歩くと言っても毎日同じところではツマラナイ。
たまには近くの里山に登る。
今回は隣の市にある鎌田山。
家から歩いて六キロ位のところにある。
山頂からは町並みの向こうに白馬三山をはじめとした後立山連峰が見える。
里山はまだまだ冬枯れで枯葉色一色。
最近緑に飢えているせいだろうか。コンビニの店頭に置かれていた苗を買ってきた。
まだ手入れ途中の庭先庭園に植え付けた。
この菜園は赤土と石でまったく耕作地としては不適合だったが、生ゴミや落ち葉を入れ、石を取り除いて三十センチほどは黒土に変えた。
冬の間も生ごみを入れて土とよく混ぜ合わせ土壌菌の助けを借りて土を造った。
寒さの中でも土壌菌はよく活躍してくれて、ほとんど分解した。
ミミズもたくさんいる。
生きた土になった。
土を篩にかけ石や未分解のゴミを除けて培地を造った。
今はまだ半分くらいの進捗度。
その菜園に植え付けた。
レタスは葉だけを摘めば、また次の葉が出てきて長い間収穫が楽しめる。便利野菜だ。
おまけにコンパニオンプランツとして、ブロッコリーやキャベツの害虫を寄せ付けないという作用がある。
まだまだこの地方では早すぎる植え付けだが、幸いこの野菜は寒さには強い。
緑に飢えているので、先行栽培としてスタートラインに立った。
他の苗は冬に屋内で育てた。
こんな物でも緑色が今はうれしい。
サンシュウが可憐な花を付けた。
黄色もまたいい。
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