旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

腸内細菌

2005-02-10 10:06:17 | 食事・栄養
 ロシアから帰国して2週間くらいまでは、異常なくらい自分の力の強さを感じていました。

 異常なくらいと強調したように、その後も、今紹介しているようなトレーニング法によって、パワー不足は感じなかったのですが、あの2週間は私の中では特にパワーが溢れていた様に思います。(あの当時、私とスパーリングしたことがある人もおそらくそれを感じていたのではないかと思います。)

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 一体何故?とずっと考えていました。自分が感じる、自分自身のパワーですので、練習のレベルの問題ではないと思います。その時23歳でしたが、もちろん今と比べて、歳が若いというのもあります。しかし、異常なくらい力を感じていたのは、あの2週間だけですから年齢の問題でもないと思うのです。

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 カイロ・整体の雑学ブログでは安易なサプリメント摂取の危険性について述べました。
 
 体は必要とする栄養を体内でも合成しています。いまや目の敵にされているコレステロールも、実はコレステロール自体が悪いものではなく、細胞膜を作る成分として重要な存在ですし、皮膚にあるコレステロールは紫外線を浴びるとビタミンDの前駆体になります。ビタミンDはカルシウムの吸収に必要とされます。また、ストレスを受けたときに副腎皮質から分泌される抗ストレスホルモンやさらには男性ホルモン、女性ホルモンなどもコレステロールがないと作り出すことが出来ませんので、外から摂る数倍の量のコレステロールを肝臓などで作り出しています。(約70%を体内で作るといわれています)
 体に必要だからこそ体内で作られるコレステロールですが、コレステロール値が高い場合、安易な考えでいけば、コレステロール降下剤を使い無理にでも外に出そうとします。

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 クレアチン等のサプリメントについてはカイロ・整体の雑学ブログにかきましたので、省略しますが、今の栄養学はドイツ式で、カロリーコントロールと必須栄養素を大事にします。足りなければ外から補給する、多ければ出すというように、体をまるで機械のように考えているのではないか思います。栄養については摂取すれば吸収されると言うのが大前提です。

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 パプアニューギニアの民族がほとんど芋しか食べていないのにも拘わらず、筋骨隆々なのは、腸内細菌の働きが深く関与していると言う事をご存知の方も多いのではないかと思います。嫌気性のらせん状細菌や連鎖状の細菌がアンモニアからアミノ酸を作りだしているので、低蛋白でも、支障がないのです。
 ただ、だからといって、パプアニューギニアの民族の様に芋ばっかリ食べましょうと行ってる訳ではないので、早とちりしないで下さいね。

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 ビフィズス菌に比べ、何かと嫌われがちな大腸菌ですが、もし、腸内に大腸菌がいなかったら、分厚いステーキなど、消化できないはずです。その証拠に赤ちゃんにステーキを与えたら(ないことだとは思いますが)すぐ下痢してしまうでしょう。赤ちゃんの腸内はビフィズス菌が多く、大腸菌が少ないので、ミルクや離乳食しか消化できないのです。

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 この様に、栄養は、体内での合成細菌による合成・消化があり、決して外から摂ることだけを考えてはいけないのです。
 ロシアでの食事を振り返ってみるとわりと質素なものばかりを食べていたように思います。ほとんどが自分の畑でつくり、調理します。黒パンは買ってきたものですが、工場で大量生産されるものではなく、近所のパン屋さんで、作られたものです。体に悪いものはロシアでは摂っていませんし、また、必要以上の栄養を摂ってもいません。

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 日本で食べるものに、防腐剤が入っていることがあります。防腐剤は細菌の増殖を抑える為に入っており、殺菌作用があります。殺菌作用があるということは腸内で活躍している細菌にもパッチリ効果があるわけですね。
 病院でも、抗生物質を安易に処方していましたが、これが、腸内細菌に与えた影響は甚大だと思います。(もちろん、抗生物質が必要な場合もありますので、なにがなんでも駄目だといっているわけではありません。しかし、毎日大量に薬剤を使用する病院では耐性菌MRSA「メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス」の問題もでてきてますし、「熱が出たら抗生物質!」と言う人を見たことがありますが、確かに、熱の原因が細菌である場合は有効です。しかし、ウイルスに抗生物質は全く効きませんので安易な服用は避け、専門家の指示に従ってください。)

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 話が長くなりましたが、とにかく、あの2週間の出来事は、食事にあるのではないかと、最近思うのです。自分のことを真剣に思うなら、安易な栄養補給を考えるより、根っこの部分で考えていく事が大事ではないかと思います。

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