世界のサンビストを間近で見ているスーパーレフリー・筒井さんのブログです。世界のサンボについての最新情報やレフリーの目からみたサンビスト情報が沢山あります。今回は嘉納杯でも活躍した、あの選手の情報です。
3月20日のセミナーについて、メールをいただくことが増えてきました。今日、スポーツ会館でもメールでいただく一番多い質問と同じ内容の事を聞かれましたので、ここでお答えします。
Q,「初心者でも解るレベルなんでしょうか?」
A,全く問題ありません。
誤解を恐れずに言うのであれば、全日本に出場するレベルの選手であっても、横浜でのセミナーの内容について、サンボでは素人レベルなのです。
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昨日も書いたように、全日本レベルの選手さえサンボを理解していないのは、私も含め、指導者の責任が大きいと考えます。
サンボの全日本選手権でチャンピオンになった人は、一部を除いて、柔道家かレスリング選手です。
私の例で言いましょう。私は現役時代、サンビストではありませんでした。全ての基本は柔道にありました。せっかく、ロシアに留学して、サンボの技術を頭ではわかっていても(練習ではある程度サンボが出来るようになってはいましたが)試合では結局サンボもどきの柔道でした。
怖かったんですね。だって、柔道が強い人がサンボの試合でも勝つんですから。サンボの技術に自信がなかったのです。だから、柔道の稽古もたくさんしました。
そんな感じですから、素晴らしい技術を持っていても、サンボの試合で柔道をやってしまい、柔道の強い人に負けていたのです。サンボの技術にこだわり、自信をもってやっていれば、もう少し結果が残せたのでないかと悔やまれます。私の場合、柔道がサンボの邪魔をしてしまったと思っています。
今サンボを指導している方々も、おそらくそんな感じではないかと思うのです。世界大会や練習などで本場の選手をみて、柔道やレスリングとは全く違う事に気づいても、中途半端なので、柔道やレスリングが強い人に負け、戻るところは柔道・レスリングです。
逆に柔道・レスリングが元々強い人がサンボの大会で優勝した場合、その技術で勝てるのですから、本気でサンボを勉強しようとは思いません。
指導者がこうですから、本物のサンボが普及するはずもないですよね。
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今の私は、サンボの技術に自信をもって指導しています。(もちろんまだまだ研究する事は山ほどありますが)
昨日の試合を観て、もどかしくなり、今日古巣のスポーツ会館で指導させていただきました。参加された方にはサンボがどういうものなのか、わかっていただけたのではないかと、思っています。サンボのイメージをつかみ、練習して、そのサンボの技術に自信を持ってください。決して寄り道はして欲しくないと思います。指導者が自信を持って教え、選手がサンボをキチンと理解したならば、サンビストがサンボの試合で勝つという当たり前のことができ、本当の意味でサンボが日本に普及するのではないかと思っています。
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