旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

パラチンカからミリネッツア

2019-12-25 19:27:00 | サンボの技術
北辰会のスパーリング

選手(青)がやっているのは

パラチンカからミリネッツアです。

これは連絡変化とかではなく

最初のパラチンカは次のミリネッツアのための

捨て技になります。

カウンターの心配が少ない技を使って

姿勢が低くなっているので

ミリネッツアを仕掛ける動作が省略というか

半分技に入っている状態からスタートできます。

ひとつの投げ技を戦略的準備として

使うわけですね。



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袖の掴み方

2019-12-24 20:37:00 | サンボの技術
山口で開催したサンボセミナーの

一部をYOU TUBEにアップしました。

主に袖の握り方についての解説です。

動画では基本的に袖口の握りについて

説明していますが、もう少し上の方を

握れば柔道でも使えます。

(動画でも少し説明しています)

・・・・柔道で袖の握り(引き手)が

下から掴んで手首を返すようにするって

一体、いつごろからなんでしょう?

ワタシの知る限りでは

昔の柔道では動画で説明したような

形で皆さん柔道着を掴んでいます。

故木村政彦先生の画像や動画でも

ワタシが言うところの『縦持ち』なのです。

木村先生の著作では

「力の足し算」というようなことが

書かれていたのですが、私も

『縦持ち』をやり始めてから

やっとその意味が理解できました。

袖を握るという行為が

相手のバランスを崩し、そして

投げの一部・・・・・

つまり、何気ない握り方ひとつが

重要なテクニックなのです。

また、木村先生が得意とされていた

大外刈りなんですが、

エリオ・グレーシーとの試合動画を見る限り、

そして、愛弟子の岩釣先生の話や

木村先生に大外刈りをかけられたという人の

話を聞く限りでは

現在使用されている柔道の大外刈りではなく

サンボで使われる『後方のパドノシュカ』

なのです。

技のイメージとしては

「力を有効に使う」

ではなく

「強いエネルギーを相手に伝える」

・・・・手首は曲げて使わない

強い力を伝えるために

サンボでは守らなければいけない原則ですが

では、木村先生の大外刈りの解説で

襟を持つ手(釣手)の手首を曲げて

相手を操作しているのは、どうなんだ!

って思う人もいるでしょう。

サンボの後方パドノシュカでは

投げのモーションに入ってからは

手の操作は一切必要ありません。

膝関節の伸展力(弾きと言っていますが)だけで

投げることが可能です。

つまり、木村先生が釣り手を曲げて入るときは

力がぶつかり合っていて、それを逸らすために

あえて手首を曲げて投げのモーションに入った。

そう考えています。先に述べたように

膝の伸展力を利用するパドノシュカでは

投げの最中に手の操作がいらないわけですから

技そのものに入るためのテクニックであると

ワタシは考えています。




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基礎技術と戦術

2019-12-23 21:47:00 | サンボの技術
鹿児島でのセミナー動画を

一部YOU TUBEにアップしました。

ここで解説しているのは

スプリットステップ

そして、足取り1と2の基礎技術です。

大切なのはそこからで

覚えた基礎技術を実戦ではどのように使うのか?

という戦術的なことを解説しています。

再三説明しているように

基礎技術というのは将棋で例えるなら

駒の動かし方を覚えるようなものです。

その後の、定跡を知らなければ

行き当たりばったりの

ヘボ将棋になってしまいます。

動画では戦略的準備(定跡)の方法のひとつ

『誘導』を説明しています。

これは、サンボの選手が原理原則を守っている場合

その効果を発揮します。

・・・では、原理原則を守らない相手には?

『反応』を利用する戦術を使います。

また、相手の動きで

高度な戦術が必要かどうかはすぐにわかるようになります。

そんな場合は、多々単に基礎技術を使い分ければ

勝利できます。

ブルース・リーの著作に

「ブロークンリズムといって

玄人と素人のリズムを一見間違えやすいので

注意が必要」と書いてあったのを覚えていますが

組み技に関しては

玄人と素人の見分けは簡単です。




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サンボのマウントверхом(ベルハム

2019-12-21 21:33:00 | サンボの技術
マウントはサンボで

верхом(ベルハム)と呼ばれています。

馬の背(に乗る)というような意味です。

胸郭ではなく

肋骨に守られていない

腹腔に坐骨でプレッシャーをかけます。

受け役がかなり苦しいので

動画ではわざと坐骨のポイントをずらして

大部分を説明しています。





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足取り3

2019-12-19 20:03:00 | サンボの技術
北辰会C級技術講座より
『足取り3』
『つなぎの足取り3』
YOU TUBEにアップしました。

足取り3が通常の足取りと異なるのは

膝裏ではなく、くるぶしの下を狙う点です。

くるぶしの下を掬うことで

相手の体重がかかっていても投げることができます。

くるぶしの下を狙うという点では

足技のZ脚と同じ投げの術理となります。

また、『つなぎの足取り3』は

「しゃがんで払う」だけの動作ですので

今すぐにでも実戦に取り入れることが

できると思います。

そして、投げ技ですけど相手を投げるのが目的ではなく

自分の戦術を考える時間をつくったり

相手のやりたいことを中断させたりといった

目的でこの方法を用います。

「投げ技なのに相手を投げなくてもよい」

戦術を中心とするサンボでは

こんな考え方もありなんです。




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