銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

成弘湯(東京・青砥)

2024-12-07 06:59:00 | 銭湯
#成弘湯




京成本線
#青砥駅
▲青砥駅。京急に乗っていると青砥行きという言葉をよく聞くが、この日にはじめて来た

▲写真には写ってないが、外国人が沢山いる。電車に乗っていると外国人に成田に行くにはどうしたらいいかと、なぜか怒り気味に聞かれた

▲改札口

▲人生ゲームが紹介されているのは、タカラトミーの本社がここ青砥を最寄り駅としているからだ

▲目指す成弘湯は、右に見える紫色のかつしかシンフォニーヒルズの目の前

▲改札口を出たら、ロッテリアがある右方面へと歩く


▲一度、右の線路沿いを歩く

▲右側の道路を歩く

▲逆光がまぶしい。上の路線は、北千住方面へとつづく京成本線


▲ドコモショップの看板のところで立ち止まり

▲左折する

▲少し歩くと

▲かつしかシンフォニーヒルズがみえてくる

▲ここで右折して

▲右側に成弘湯のバックヤードがある


▲さらに直進すると成弘湯の看板がみえてくる

▲細い通路の先に成弘湯がある

▲駐車場の裏手に回ると

▲もうひとつ入り口。こちらが正式な入り口だろう

▲正面の風景

▲到着


実は30分前に早く到着してしまったのだが、その時点で何人も集まってることに驚いた。公式では15時となっているが14時30分には開くのかと思って待つと、やはりすぐには開く気配がなくて小腹がすいたので一度コンビニに向かい、今度は開店10分前に来ると、すでに誰もいなかった。おそらく20分前ぐらいには開店してたのかもしれない。こういう公式と実態が違うのは下町の銭湯だとよくある。


靴箱に靴を預けて中に入ると、フロント前は縦長の空間になっていて、奥にはソファとテレビが置かれ、手前側に物販品や様々なミニチュアが飾られてある。
とくに目を引いたのは、バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン。店主が、この手の趣味なのだろう。

▲奥にソファーとテレビ



▲デロリアンが飾られてある




受付は真ん中の右側で、この時は誰も座っていなかった。
男湯ののれんを少しのぞくと、ベンチ付近のところで店主らしき女性がおしゃべりをしていたので、「すみません」と声を掛けると、「はーい、すみませーん」と駆け足で戻ってくれた。
見た感じ70代後半か80代ぐらいの女性。人の良さそうなおばあちゃんだ。
「貸しタオルはありますでしょうか?」と聞くと、「ないんですよ」と申し訳なさそうに言われ、「タオルなら売ってます」ということで、手ぶらセットのタオルを購入することに。
手ぶらセットは250円だったが、中身はシャンプー、コンディショナー、石鹸、歯磨き粉、ひげ剃り、タオルと盛りだくさん。
お金のやりとりの時に、「貸しタオルはねぇ…保健所に言われてダメなんです」とおっしゃった。
「そうですか」と相づちを打つが、銭湯の店主が貸しタオルのない理由を語るときは必ず同じことを言う。
他の銭湯が軒並み貸しタオルのサービスをしてることを知らないとは思えないのだが…
個人的には、面倒だからやってないとか、しょっちゅう盗まれるので止めたとかでもいいと思う。
男湯は左側で、女湯は右側。


のれんをくぐって左の通路にある奥に入ると、さっそく目の前には長いすが置かれ、通路の裏側には通常のロッカーと、真ん中には島ロッカーがある。
屋根を仰ぎ見れば、折りあげ格天井。このあたりもしっかりと作り込まれている感じがした。
浴室には縁側があり、小さいながらも池がしつらえてある。右側にドレッサーがあり、ドライヤーは3分20円だった。
浴室の入り口横には洗濯機が2つ並んでいたが、銭湯巡りをしていて使われている場面に遭遇したことがない。
まったく使われてないなら撤去されてると思うのである程度は稼働してるだろうけど、どれぐらいの頻度で使われてるのか謎である。


出典:葛飾銭湯ホームページ引用




浴室の扉をあけると、室内は標準的な広さだった。ただ、左側のところにはサウナがある。このサウナは別料金ではなく、通常の入浴料で入れるので素晴らしい。手前には水風呂があるが、こちらは2人が入れるぐらいのスペース。水を循環させてる様子が見あたらず、衛生的にどうなんだろうとは感じた。水温は16℃ぐらいとけっこう冷たい。
サウナは、中に入ると6人程度が限度の広さで、高いところに座ると、それなりに熱いなと感じた。しっかり空気が乾燥していて、体の水滴がすぐに蒸発した。
タオルなどは敷かれてないので、直に座るとケツが熱い。サウナにありがちな鼻孔も痛くなった。


浴室のカランは島カランがあり、左右の壁にもカランが並ぶ。
シャワーを出すと、拡散にまとまりがない部分もあるが、基本的に勢いがあって使いやすかった。
いくつか使ったが、メンテナンスはしっかりしたところのようだ。


浴槽は奥にあって、いくつかに分かれている。左から見ていくと、寝湯、バイブラ、座湯と右にかけて続く。
一番右端にあるのが薬湯で、この日は白濁の湯だった。
ちなみに湧出口のところには、長寿の湯と書かれてあった。なにかしらの石(麦飯石みたいなもの?)を設置してるのか分からないが、解説はなにもなかった。
温度は寝湯から座湯までが45℃ぐらい。薬湯が40℃ぐらいだった。
最初に寝湯のところに入ったらかなり熱くて背中の刺激がきつく、ちょっと慣らさないと無理だと思い出直すと、座湯に浸かっていた高齢男性が、低温の薬湯を指さして(こっちを先に入れ)といったジェスチャーを示してくれた。笑って応えたが、やはり一見さんはしっかり見られてるなと感じた。


出典:葛飾銭湯ホームページ引用


壁絵は富士山の絵で、誰が描いたのか確認できなかったが、製作過程の様子をうつした写真がフロント前に飾られてあった。




出典:葛飾銭湯ホームページ引用


客層は、ほぼ高齢者だが、一部若い人もいた。このあたりはやはりサウナ効果か。それなりに人気のところらしく、開店時間から経過しても客数に大きな変化はみられなかった。
下町の風情をしっかりと残しながらも老舗にあぐらをかくことなくメンテナンスや清掃がきちんとしていて、最初から最後まで気持ちよく入れる銭湯だった。





【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 青砥
経路 南に歩く
周辺の環境 線路、かつしかシンフォニーヒルズ

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 富士山のペンキ絵
統一感 あり
置物 ミニチュア
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー、脱衣場
脱衣所 昔ながらの作り
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 寝湯、バイブラ、座湯、薬湯
サウナ あり
温度 40~45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 マイペース
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入250円)
備え付け なし

◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者がメイン


【案内】

住所
〒124-0012
葛飾区立石6−32−19

電話番号
03-3697-6843

アクセス京成線「青砥」駅下車、徒歩7分

休日
金曜

営業時間
15:00−23:00

※東京銭湯ホームページ転載