#梅の湯
2025年2月27日閉店
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京急本線
#京急久里浜駅
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▲京急久里浜駅
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▲京急久里浜は横浜駅から40分ほどだ
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▲改札口
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▲改札口を抜けたら左の東口に出る
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▲階段を降りて
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▲降りたらそのまま真っ直ぐ
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▲バスターミナルを過ぎても真っ直ぐ。奥の細道にすすむ
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▲小道に入り
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▲左に梅の湯がみえてくる
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▲常連客たちが待っていた
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▲これはなにに使った設備だったのだろうか?
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お店の前に到着するが、開店時間になっても扉は開かず。入口まわりを中高年の女性たちが取り囲んでいた。
定時刻から2、3分ほど経過したのちに扉の開く音が聞こえ、のれんがかけられると女性たちが入っていく。
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その女性たちの後ろを並んでいたら、目の前にいた女性が突如として振り向き、人懐っこい笑顔で「レトロでしょ?」と声を掛けてきた。「レトロですね」と相づちを打った。
「閉店になるのは残念ですね」としみじみ言うと、「入ったら?」と素っ気なく言われた。写真だけを撮ってる奴と思われたのかもしれない。
「もちろん入るために来たんですよ!」と苦笑いしながらこたえた。
入口は男女に分かれていて、左が女湯で、右が男湯だった。
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▲女湯側
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▲男湯側
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▲入り口が綺麗なところは、基本的に中も綺麗なところだ
開店直後に入った時点で、男の客は自分一人のみ。久しぶりに一番風呂に入れると喜んだ。
靴を預けて中に入ると、手前ひだりに番台があり、座るのは80代半ばか90代近くぐらいの小柄な女性。
豊富な白髪をたたえていたが、すこし前までは染めていたであろう薄茶色が下まで後退していた。話し方は穏やかで、可愛らしさと品の良さが混ざったような声だった。
ちなみにここの番台は高さが低いので、双方の脱衣場の見通しが良く、店主とお金のやりとりをしている間に、先ほどの声をかけてきた女性と再び顔を合わせて、相手が「アハハ!」と笑っていたので、こちらもとりあえず笑顔を返した。
脱衣場の手前が丸見えなのは大丈夫なのかと一抹の不安をおぼえる。
貸しタオルをお願いして受け取ると、男湯の脱衣場を見渡せば、ロッカーが一切ない。どんなに古くても大抵は小さなロッカーがあったりするので、昔ながらのスタイルを貫徹しているところのようだ。言い換えると地元の人ばかりが通っていたところなのだろう。
真ん中には折りたたみのような細長い椅子が細長いテーブルを取り囲み、右側の壁のところにはステンレスの私物置き場が綺麗に並ぶ。
どの銭湯も私物置き場は基本的に乱雑に置かれているが、ここはそうした光景が見られなかった。客層のマナー意識が高いのかもしれない。
そして、私物置きの隣に乾式サウナの入口があった。脱衣場にサウナがあるのはかなり珍しい。
この時は中が真っ暗で、稼働していなかったのかもしれない。入口のうえには別料金100円の文字。いつから100円だったのか知らないけど、今のご時勢ではかなり良心的な値段だろう。
あとはおきまりの間仕切り壁のところに大きな一面鏡。手前の洗面器がある空間は屏障がある。奇抜さもあるが、原則は古典的な作りに忠実だ。
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出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
▲女湯の脱衣場から入口方面
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出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
脱いだ服を入れたカゴをどこに置いたらいいか迷ったが、ちょうどマッサージチェアの後ろに空間があったので、そこに置くことにした。ほかはどこに置いても邪魔そうで、こういう適当に置けるスタイルはいつも戸惑う。
ちなみに男湯で入店の一番のりは自分だったのだが、後からぞろぞろと男性客が入ってきて、その中で一番風呂を目指しているであろう男性が急いで脱いでいたので、自分も負けじと早く脱いだのだが、置く場所に迷っていたせいで負けてしまった。やはり常連客のアドバンテージには敵わない。
浴室に入ると古い外観とは裏腹に、中は古さを感じさせない、ほのかに新しい綺麗な作りだった。
カランや床はしっかりと磨かれ、全体を見渡しても汚さはほとんどなかった。しかし昔ながらの地元に根ざした銭湯ということでかなり狭く、カランの数は真ん中が4×2、壁が5と4と、多くの客が来ることを想定していない。
ところが人気店らしく、かなりの人が押し寄せ、定員超過の混雑感があった。もともと混んでるのか、閉店間近だから別れを惜しんで来店が増えているのかわからないけれども。
天井はしっかりと高く、このあたりの作りはやはり昔ながらの銭湯だ。
シャワーは固定だけでなくハンドシャワーも取り付けられていた。建物の古さから考えると初めからこのカランだったことはありえないので、どこかで中普請をしたのだろう。
浴槽は奥に設置されていて、非常にシンプルな作りだった。
左が深浴槽で、右が浅浴槽。
深浴槽はジェットが一つと、浅浴槽は、ジェットとバイブラがあるのみ。右端のところには座湯として使えるように段差が設けられていた。
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出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
温度は45℃ぐらいで、足を入れた瞬間にそれなりに熱いかなと感じるが、慣れてしまえばゆっくりと浸かれる。
ほかの客たちもとくに眉間にシワを寄せたり歯を食いしばることなくすんなり入っていた。
客同士の会話は男湯は多少みられたけどそれほど活発ではなかった。ただ、一見さんの自分にも挨拶をしてくれる高齢男性がいたり、挨拶を交わす文化があるところのようだ。
女湯はたえず笑い声が響き、とても賑やかだった。典型的な昔ながらの社交場という感じである。
最近だと、こうした交流が残ってる銭湯は関東圏なら川崎や横須賀もまだ健在で、とくに横須賀は人の近さを感じられる。このような古き良き時代の精神が宿る銭湯がなくなってしまうのはとても残念だ。
閉店の理由は、店主の高齢化、設備の老朽化、燃料費の高騰のトリプルパンチにより決定したようである。
経営者も若ければ多少の困難は乗り越えられただろうが、年とともに踏ん張りがきかなくなるのは、誰にでも訪れる宿命である。別れもまたどこかで受け入れなければならない。
惜しまれて去るのが花という言葉があるように、消えゆく時代の変化を感じさせながら惜しまれて別れるのが理想的な幕引きかもしれない。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 京急久里浜
経路 東口を真っ直ぐ
周辺の環境 駅前
●空間演出
建物外観 昭和の風景
壁画・眺望 木のタイル絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう
★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 昔ながらの雰囲気
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ジェット、バイブラ
サウナ あり(今は稼働してるか不明)
温度 45℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 おっとりとしている
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし
◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者がメイン
【案内】
住所
〒239-0831
横須賀市久里浜4-10-8
電話
046-835-8070
営業時間
15:00〜22:00
定休日
毎週金曜日
※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載