銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

白山浴場(東京・後楽園)

2021-02-13 06:42:00 | 銭湯
東京・後楽園
#白山浴場





東京メトロ丸ノ内線
#後楽園駅

▲東京ドームで有名な後楽園

▲路線図。池袋からすぐ近くの場所だ





▲階段を降りる


▲今回は丸ノ内線から来たが、南北線や都営地下鉄からも来ることができる


▲改札口


▲改札口を抜けたら


▲左側に進む(出口4bに出る)


▲近くに観光用の地図があった


▲今ここで、

▲上に進むと樋口一葉の終焉場所あたりで左にカクッと曲がって進んだ先に白山浴場がある


▲簡単に言えば、大通りに沿って進むだけ




▲しばらく真っ直ぐ進む














▲途中で、“こんにゃくえんま”なるお寺がある


▲こんにゃく閻魔


▲それを横切り、まだまだ進む




▲えんま通り商店街の中へと入り







▲商店街を抜けると、いちょう並木が続く。右に進めば先ほどの樋口一葉の終焉の地になる



▲冬らしい風景




▲まだまだ真っ直ぐ









▲この辺りまできたら


▲右折する(右のお寿司屋さんが目印)


▲渡って分かれ道は左側


▲曲がったところ


▲そのまま進むと




▲白山浴場がみえてくる








▲到着


相田みつをのような作品が描かれた大きなのれんをくぐると、階段を降りた先が下足箱。マンション銭湯ということでかなり狭く、せいぜい2人が同時に立てるぐらいのスペースだ。
奥の左側にフロントがあり、右に小さいながらロビーがある。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


フロントに座るのは、60代ぐらいの女性。受付の前では女性客と盛んに色んな話に興じており、帰りも別の客と盛り上がっていた。なかなかコミュニケーション能力の高い方のようだ。
「こんにちは。貸しタオルありますか?」と訊ねると、「ごめんなさい、普段はあるんですけど今日は出払っちゃったみたいで」と物凄く申し訳なさそうに言われ、「100円のタオルならあるのですが」と提案されたので、「それでしたら、お願いします」と頂くことに。「ほんと申し訳ないです」と二度も言われてかえって恐縮する。ただ、貸しタオルが全部無くなったなんて初めてだったので、そんなにみんな使うのだろうか?とちょっと疑問に思った(最近だとほかのお店はコロナ対策で貸しタオルは貸せない言われてるので)。


右にある引き戸をガラガラと鳴らしながら開けると、脱衣場は普通の作りで真ん中に座る椅子。まわりをロッカーが取り囲むが、とにかく人でいっぱいだった。かなり人気らしく、さかんにガラガラと音が鳴り響いていた。
脱衣場の壁にも入り口と同様に作品が飾られていていた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


▲文京区の銭湯協会が配ってる冊子を撮影したもの


服をロッカーに押し込んで浴室の扉を開けると、とにかく湯気が充満しており、奥まで見渡せない。まるで浴室全体がミストサウナのようだ。
カランは島カランがあり、左手前にはカーテン付きの立ちシャワーが2つ。
シャワーはけっこうぬるく、湯船もぬるめのところかな?と思ったが、その予想はみごと裏切られる。


浴槽は奥にあって、右が薬湯で、真ん中がバイブラ。左が深浴槽で、片方だけジェットバス仕様である。
薬湯は若干手前に伸びており、経験的に薬湯はぬるいケースが多いので、手始めに薬湯から入ってみるかと足を入れてみると、あまりの熱さにのけぞった。
最初だから熱く感じたのかもしれないと気を取り直して真ん中に入ると、真ん中はまあまあ入れなくはなかったが、それでも結構熱い。45℃ほどか。
左にある深浴槽もだいたいそれぐらいの温度と思われる。
お湯に体が慣れてきたところで再度薬湯に挑戦してみたのだが、自分は入れないと判断して結局入ることはなかった。
あくまでも個人的な肌感覚であるが、48℃はギリギリ(瞬間的には)入れるので、それ以上だったと思われる。
しかし、こんな熱湯でも平然と入れる人がいたことに驚いた。しかも1人とかじゃなくて、何人も入っていた。
さすがに最初は手ですくって体に慣らしていたが、躊躇なく肩まで浸かっている。ここは熱湯に強い人たちが集まる道場のようなところなのか?!
薬湯は甘草の湯という名前で赤く染まっており、薬湯特有の匂いはそんなに感じなかった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲面白い壁絵。現代美術風である


客層はほとんど高齢者であるが、若い人もチラホラ見掛けた。
混んでいたものの、特に賑やかというわけではなく、むしろやや静か。
ここは最初の暖簾に銭湯ミュージアムと書かれてあったので、なにかそれらしいものがあるのかな?と思ったが、作りは普通の銭湯だった。
ただ人気はとても高く、常に人の出入りがあって、地元に根ざした銭湯のようである。やはり人気の一端は、受付の女性の影響も大きいだろう。そう思えるぐらい、とても感じの良い対応だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 後楽園
経路 千川通り沿い
周辺の環境 住宅やお寺

●空間演出
建物外観 マンション
壁画・眺望 
統一感 あり
置物 書と詩
照明 明るい

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 ふつう
シャワーの出 使いやすい
浴槽の種類 薬湯、バイブラ、座湯
サウナ なし
温度 45~49℃?
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 素晴らしい
清潔さ きれい
貸しタオル あり(今回は無かったので100円で購入)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 高齢者がメイン

【案内】
住所
〒112-0001
文京区白山2−7−1

電話番号
03-3811-1052

アクセス
都営三田線「春日」駅下車、徒歩7分

休日
月曜

業時間
16:00−23:30

※東京銭湯ホームページ転載

竹の湯(東京・板橋本町)

2021-02-09 06:57:00 | 銭湯
東京・板橋本町
#竹の湯







都営地下鉄
#板橋本町駅

▲板橋本町

▲出て振り返る

▲出たら左を歩く。左に見えるのは病院




▲ここでストップ


▲右に渡る


▲横断歩道を渡り

▲真っ直ぐ進んだ先の旧中山道を歩く



▲旧中山道ということで、江戸時代から賑わったところのようだ

▲江戸情緒はすっかり消えてなくなっているけれども…


▲しばらく歩くと






▲ここで立ち止まって

▲左折


▲目印は、この縁切榎(えんきりえのき)

▲縁を切りたい人や良縁を求める人々が祀ったところらしい


▲その縁切榎の横を歩き


▲ここを左折すれば




▲竹の湯がみえてくる




▲年末年始のお知らせ





▲到着

中に入ると、昔ながらの番台がある銭湯の入り口だ。






右側が男湯になっていて、自動扉をあけるとすぐ目の前に番台というか、昔の高いところから見下ろすタイプではなく、完全にこちらを向いた作り。ほぼフロントと呼ぶべきなのかもしれない。
座るのは80代になるかという男性。
マスクはしておらず、透明シートのようなものもない。コロナ対策を啓蒙するポスターなども勿論なくて、まったくここはコロナに関心がないようだ。
対面の折りに、「こんにちは、貸しタオルありますか?」と聞くと、よく聞き取れなかったらしく、少々戸惑った様子を見せた。
「耳が遠いから…」と言われて、「貸しありますか!」と聞くが、それでも通じず、「タオル?タオルあそこ!」と脱衣場の島ロッカーを指さして、貸しタオルはないのかな?と思ったので、「おいくらですか?」と聞いてもまたしても聞こえないらしく、「(ためらいの間をあけて)シャンプー?シャンプーは中にあるから!」「いえ、タオルおいくらですか?」
しばらく沈黙のあと、やはり聞こえてなかったらしく、
「タオルは、そこ!」
「シャンプーは中にあるから!」
とかなり不機嫌にさせてしまったけれども、最後に「貸しタオルと、新しいタオルある!」と話して、なんだ貸しタオルあるのかと思い、指さして「貸しタオルお願いします!(飛沫が飛ばない程度に)」と大声で話したら、それもたぶん聞こえてなかったと思うけど、渡してくれた。
ここまで耳が遠いとなかなかコミュニケーションが大変である。
500円を出すとお釣りが30円だったので、貸しタオルは無料だったようだ。
帰りは「ハイ、どうもー!」と元気よく挨拶してくれた。


脱衣場は島ロッカーが真ん中にあって、間仕切りには大きな鏡。手前側には、テーブルに椅子、マッサージチェア、それと血圧計があった。身長計もある。
全体的に昭和の古さをそのまま残しているところだ。所々、ビンテージなものを見つけることができた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


扉を開けると、扉の取っ手が上だけ外れていた。これ以上壊れないようにゆっくり扉を閉めて浴室全体をみると、かなりシンプルな作りである。
左に浴槽。右が洗い場(カラン)ときちんと分かれている。
立ちシャワーなどはなくて、カランも単に固定シャワーがついているだけ。
ただ、ここは古い銭湯では珍しく備え付け(シャンプー)が置いてある。
シャワーは時折ぬるくなったり、若干温度の安定性に欠けた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽は手前から奥に掛けて縦長なので、かなり広いと感じる。手前が浅浴槽でジェットバスが真ん中に2つついている。
奥は深浴槽で、単に深いだけ。
最初に広い浅浴槽に入ると、めちゃくちゃ熱い。おそらく47℃前後だったと思われる。
心の中では、ァちーと思いながら、悠々自適に入っている高齢者を横目でみると、ガンガン水を埋めて入っていた。常連客でもストレートで入るのは厳しいようだ。無理して入った自分が馬鹿みたいである。深浴槽もおなじ温度だった。



出典:東京銭湯ホームページ引用


間仕切り壁のところは、田舎の湖畔の風景で、西洋風の建物が並ぶ。
奥の壁絵は、富士山の絵であるが、その富士山はというと右端に申しわけなさそうに描かれているだけで、真ん中にはスカイツリーがドーンとある。
なので、そんなに昔に描かれた絵ではないと思うのだが、だいぶ所々が剥がれていて、黒ずんでいた。
浴室全体も壊れたままの部分が多く見られ、老朽化はだいぶ進行していた。


客層は一人だけ若い人を見かけたが、あとは全員高齢者。もう椅子に座らないと着替えられない人もいたりする。ヨボヨボのおじいちゃんばかりだ。


全体の作りをみると極めてシンプルで、とくに拘った感じのところはなかったけれども、浴槽は広く、静かでゆったりとした時間が流れる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 板橋本町
経路 旧中山道
周辺の環境 縁切榎

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 富士山とスカイツリー
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 古典的
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ジェットバス
サウナ なし
温度 47℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 元気ハツラツ
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 80代ぐらいの男性
客層 高齢者メイン


【案内】

住所
〒173-0001
板橋区本町18−3

電話番号
03-3962-9465

アクセス
都営三田線「板橋本町」駅下車、徒歩5分

休日
月曜

営業時間
15:20−24:00
日曜14:20−24:00

※東京銭湯ホームページ転載

加賀浴場(東京・王子)

2021-02-06 07:18:00 | 銭湯
東京・王子
#加賀浴場





東京メトロ南北線
#王子駅

▲王子駅。北区の中心的な場所だ。ここはみんながお世話になっている日本銀行券(ようするにお札)や切手、パスポート等を製造している国立印刷局がある。
印刷局では一万円札は一万円券。千円札は千円券と呼ぶらしい

▲路線図はこんな感じ



▲階段をのぼり


▲改札口


▲改札口を出たら、目の前にJRへと続く階段がある


▲こちらをのぼる




▲出たところ


▲そのまま真っ直ぐ進んで


▲JR改札口通路に入る


▲そのまま突き抜けると


▲目の前が公園である


▲地図をみると今ここ


▲東京にこんな川があるとは知らなかった(北区立音無親水公園というらしい)


▲川沿いを歩く





▲そのまま進むと


▲この橋がみえてきたら


▲右の階段をのぼる




▲上がったところ


▲右に進む




▲左にみえるのは北区区役所


▲そのまま進むと

▲今度は右に王子神社がみえる。王子の地名はこの神社が由来らしい

▲東十条方面にひたすら歩く












▲歩道橋がみえてきたら近い


▲ここまで来たら

▲左を向く


▲横断歩道を渡れば目の前が加賀浴場だ

▲一階にコインランドリー


こちらのコインランドリーは、いまや銭湯にあって当たり前の施設であるが、国内で初めて導入したのが加賀浴場だという。


▲ここの初代社長(故人)が初めて導入したと誇らしげに掲示してあった



▲世界で初めてとあるが、それはちょっと言い過ぎかも…





▲ここは入り口が2階






中に入ると、やや薄暗くて古風な感じの雰囲気である


▲下足箱


▲中に入ると、とても昭和レトロな雰囲気


▲驚いたのは、いきなり体重計があったことだ。ここで計ったら正確に計れないような…


▲右に進むとフロント


と思ったら誰もおらず


▲なんと、フロントがあるのに奥に番台がある!?


ハイブリッド受付というべきなのか、よく分からないけど、男湯はとりあえず右側なので、のれんをくぐって扉を開けると、やはり番台があった。
座るのは80代ぐらいの女性。
「こんにちは」と挨拶すると、「こんにちは」と笑顔でハキハキと返事をしてくれる。
「貸しタオル、ありますか?」と訊ねると、申し訳なさそうに「貸しタオル今ね、ほら(コロナの影響で)ダメと言われてるんですよ」ということで、販売タオルならあるとのことだった。
「これなら、シャンプーとかありますからね」ということで、そちらを頂くことに。「すいませんねぇ」と何度も恐縮された。最後に「ごゆっくりどうぞ」と優しい口調で言ってくれる。とても感じがよい女性だ。


脱衣場は島のロッカーが2つ並び、身長計が手前側に。奥側(浴室方面)は体重計。間仕切りには大きな鏡があって、ドライヤーがある。このへんは昔ながらの古典的な作りだろう。
しかし浴室に入ると、一変してかなりスタイリッシュな作りだった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


ここは今で言うデザイナーズ銭湯のようなところで、床は白地に青のラインが引かれ、カランの鏡周辺をストライプが描かれている。
入って左手前に立ちシャワー。
こちらは古い設備の割には湯量が豊富で、浴びてて気持ちいい。
真ん中縦方向に島カラン。右側は横列に並び、こちらも真ん中に島がある。それと前後の壁にもカランが並んでおり、かなり数が多いという印象だ。
天井はマンション銭湯のしかも2階なのでどうしても低いが、間仕切り壁のところはおしゃれなグラフィックデザイナのタイル絵が連なっていた。

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯


浴槽は奥にあって、L字型をしている。
右が手前に突き出ていて、少し深めのバイブラ。温度は43℃ほどか。2~3人が入れるぐらいである。
その奥が、一番広い湯船になって、それでも4~5人ほどが入れる程度だが、浅浴槽で壁のところからジェットが2つ噴出していた。
最後は左端にある湯船で、こちらは赤外線と勢いのあるバイブラ。
ここは若干温度が下がる感じだったが、42℃ほど。ほかとほとんど変わらない。


こんな感じで、湯船はそんなに特徴はないけれども、室内のデザインは非常に洗練されており、当時としてはかなり先駆的な銭湯だったのではないだろうか。こうしたパイオニア精神があったからこそ、日本で初めてコインランドリーを導入したのかもしれない。


客層は、小学生ぐらいの子どもを連れた親子や高齢者、中年男性といった感じだった。意外と多彩であるが、人数はそんなに多くない。
斬新なデザインであるが、レトロな雰囲気も色濃く残しており、当時のエッジな感性に浸れる楽しい銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 王子
経路 東十条に向けて歩く
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 マンション
壁画・眺望 グラフィックデザイン
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 昔ながら
シャワーの出 みんな勢いがある
浴槽の種類 バイブラ、赤外線、ジェット
サウナ なし
温度 42~43℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とても良い
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(購入200円)
備え付け なし

◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者や親子

【案内】
住所
〒114-0022
北区王子本町2−23−9 加賀ビル

電話番号
03-3907-2504

アクセス
京浜東北線「王子」駅下車、徒歩7分

休日水曜

営業時間
15:00−23:00

※東京銭湯ホームページ転載

お湯どころ野川(東京・喜多見)

2021-02-02 06:43:00 | 銭湯
東京・喜多見
#お湯どころ
野川





小田急線
#喜多見駅




▲喜多見駅。お隣の成城学園前駅は、ジブリが制作した「海がきこえる」の舞台になったところ


▲ホームには今回の目的地である、お湯どころ野川の広告があった






▲出口にむかう


▲降りたところ


▲近くにあった地図。出るのは北口で、目的地は左上に見える公園と下に見える緑道のちょうど真ん中あたり


▲改札口を抜けたら


▲左(北口)に進む


▲北口に出たら、セブンイレブンがある方向の左に進む






▲ココカラファインがみえてくるので、


▲そこを右折する


▲あとはしばらく真っ直ぐ










▲ちょっとした高級住宅街風の雰囲気






▲わかりづらいけど、ここを左折する


▲もう煙突がみえてくる









▲年末年始のお知らせ。来たのは、12月の下旬だった


▲薪で沸かしてるようだ


▲裏側には駐車場があった




▲自転車置き場もある

▲到着


入り口に入ると、まず目を引くのがロビーにある天井から吊らされた電飾。昔のクリスマスツリーに飾ったアレである。
天井をビッシリ覆い、眩しい。


出典:東京銭湯ホームページ引用


入り口入ってすぐのところには紐を付けられたシャムっぽい(たぶん雑種だと思うが)猫がしんみり座っていた。帰りは姿がみえなかったのだが、その場所に服が被さっていたので、お休み中だったのかもしれない。
建物自体はそんなに大きくなくて、すぐ奥にフロントがある。
座るのは、50代ぐらいの女性。なにか考え事をしていたのか下に目線を落としたまま肘をついていて、受付前に立っても反応なし。「こんにちは」と声を掛けるとようやくこちらを見てくれた。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、「ここは初めてですか?」とやや怪訝そうに聞かれて、「はい、そうです」と答えると、「なにも持ってきてないのですか?」と再度聞かれて、どうやらサウナの客に貸しタオルはあるが、それ以外はやってないということだった。
間を置いたあとで「タオルセットならありますが」ということで、タオルセットを頂くことに。中身は、タオルに使い切りシャンプー、小さな固形石鹸、ひげ剃りに歯ブラシまでついていて値段は220円。値段の割には中々充実してるなと思った。
最後に、「入浴は1時間半ぐらいがいいと思います」と案内された。おそらく感染対策の助言だろう。
脱衣場にあるロッカーの鍵は受付の女性に渡されて、帰りはちゃんと返すように言われる。


男湯は左側で、のれんをくぐって中に入ると、ふつうの広さの脱衣場で、左右の壁と真ん中にも島のロッカーがある。
間仕切り壁の上には大きなテレビ。この日はちょうど競馬をやっていた。


浴室の扉をあけて中に入ると、驚くべきことに、ここでも電飾がビッシリ張り巡らされている。
複数のパターンで点滅してて、目を楽しませてくれるが、ちょっと落ち着かないような…。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらが今回の湯船


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こっちはお隣。浴室は日替わりでまわしている


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲まぶしいー


右手前には立ちシャワーが一つ。
左側が浴槽で、右が横列にカランが並ぶ。
シャワーのヘッドは昔ながらの小さな首の回るタイプだったが勢いがあるので使いやすい。
奥の島カランの裏側に水風呂があったが、手を突っ込んでみたところ、18度ぐらいか。その目の前(浴室の一番奥)にサウナがある。


浴槽は先述したように、左側で、手前(左)がなにもない白湯に真ん中が寝湯。そして、右側(入り口からみて奥)の左がボディジェット、右がハイパージェットだ。
温度は43℃ほどなので、ちょっぴり熱いが個人的にはちょうどいい。
ここの主浴槽の端っこには頭上にテレビが設置されていて、室内はテレビの音で響いていた。
ちょうどレースが始まるときで、すぎやまこういちのファンファーレが流れていたので、そういえば今日は有馬記念だったんだと思い出した。
人のつきあいで競馬を少し齧ったことがあるが、競馬はいちど離れるともう分からなくなる。


浴室左奥には露天風呂の入り口。
扉を開けて出てみると、やはりどうしても狭い敷地なので、若干窮屈な印象があるが、左右に湯船があった。
右が少し広めの湯船でバイブラと赤外線付き。左が小さな湯船。どちらも薬湯仕様になっていて、茶色をたたえていた。
なんだろうこれは?と思い、薬湯の案内を見ると、驚いたことに中身が空になったコーヒーの包装が張り付けてある。
まさか本物のコーヒーをそのまま投入??
手にすくって匂いをかいでみると、たしかにコーヒーのような、どちらかといえば麦茶のような匂いが…。
コーヒーを入れてどんな効果があるのか不明だが、こういう斬新な薬湯は初めてなので驚いた。
露天風呂にも電灯が飾られていたが、まだ明るい時間帯だったためか点灯していなかった。露天風呂は、やはりほかの銭湯と一緒で若干ぬるめの41℃ぐらい。
入り口目の前には狭いながら外気浴できる椅子もあった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こっちはお隣


出典:東京銭湯ホームページ引用


客層はほとんど高齢者で、挨拶しあう姿などもみられた。住宅街のど真ん中ということで、地域に溶け込んだ銭湯なのだろう。帰りは無数の自転車があったのでかなり人気のようだ。


建物のベーシックとなる部分は古典的な作りで、奥には立派なタイル絵があるが、なにせ電飾のせいで、なんだか霞んでしまっている。
良い悪いは別として統一感はなく、古い銭湯に後付けの電飾はチグハグな感じがした。
テレビの音も反響しており、静かに過ごせる場所ではなかったが、色々と工夫されていて個性的な銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 喜多見
経路 北へ
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 ネオン
統一感 なし
置物 電飾
照明 まぶしい

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 ふつう
シャワーの出 
浴槽の種類 
サウナ なし
温度 41~43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 言葉は丁寧
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(購入220円)
備え付け なし

◆人
受付 50代ぐらいの女性
客層 高齢者がほとんど


【案内】

住所
〒201-0002
狛江市東野川1−30−14

電話番号
03-3488-2642

アクセス
小田急線「喜多見」駅下車、北口徒歩10分(狛江市立三島保育園前)

休日
月曜
祝日は翌日休/毎月最後の月、火曜は連休(最終月曜が祝日の場合は前の週の月、火曜連休)

営業時間
16:10−24:00
日曜、祝日は14:00から営業

※東京銭湯ホームページ転載