銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

不動湯(藤沢・辻堂)【閉店】

2022-05-10 06:05:00 | 銭湯
#不動湯
2022年4月30日閉店





JR東海道線
#辻堂駅

▲東海道線の辻堂駅。十数年ぶりに来たところなので、駅周辺の豹変ぶりに驚いた

▲藤沢と茅ヶ崎のあいだにある駅だ


▲ここはプラットホームの幅がひろい


▲北口に大きなショッピングモールができていたのが最大の変化


▲エスカレーターであがり


▲まっすぐ行った先に改札口


▲南口は右側。写真には撮ってないが、北口ではスパイダーマンがバイオリンを弾いていた


▲ひだりにある辻堂元町一というところの5のところに目的地がある


▲そのまま真っ直ぐすすみ




▲突き当たりを左


▲階段を降りて


▲降りたら右折する。この日は雨と強風と季節はずれの冷たい日だったので、写真を撮るだけでもしんどかった


▲十字路があるところで左折


▲直進して




▲右に第一イン湘南(ビジネスホテル)がみえるので、ここを右折


▲曲がったところ


▲左奥の道に進みたいので


▲ひだりの横断歩道を渡って


▲そのまま真っ直ぐ




▲突き当たりを右に向けば


▲不動湯がみえてくる


▲玄関を袈裟懸けに伸びた一本松がずいぶんと自己主張している








▲閉店のお知らせ


写真をごらんの通り、雨だったので傘をさしていたが、入り口に入るとなんと傘立てが一切なし。
いくら建物が古いからと言っても、傘立ても用意しないのは…と疑問に思いつつ、とりあえず先客にならって適当に壁に立てかける。番台形式なので男湯が左側で、女湯が右側だった。
靴箱はどういうわけか横長でずいぶんと広いが、奥行きは普通。


扉をあけて中に入ると右に番台があり、座るのは30代半ばか後半ぐらいの男性。恰幅がよく坊主頭にベレー帽(?)のような帽子を被っており、銭湯の外観と比べてちょっと異様であった。
Googleの口コミだと受付の対応がひどいと数多く書かれていたが、たしかに投げやりというか、横柄な印象を受けた。
お金のやりとりはすでに番台のところに小銭が並べられ、千円札を出すとその小銭を受け取るように指示される。
脱衣場はロッカーが一切なく、あるのは籐籠(とうかご)のみ。
カゴは奥に積み重なっていて、空いたスペースのところで着替える。セキュリティーは大丈夫なのだろうか?とちょっと心配になったが、みんなやってるのでたぶん大丈夫なのだろう。
奥には常連客用の棚があって、閉店間近なので閉店後は処分すると書かれてあった。
真ん中に小さなテーブルと椅子が並び、全体的にカゴがあちこちに散らばってるせいか雑然とした印象は否めない。
手前側には坪庭と池があるが、雨のせいで魚がいるかどうか確認できなかった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


浴室の扉をあけると、この日は春にしては気温が低かったせいか、湯気がこもって充満していた。
カランは島カランがあるが、みんな背が低くて右にある間仕切り壁のみにシャワーがとりつけられてる。
シャワーはおそらく後付けだと思うのだが、勢いがあって使いやすかった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


浴槽は奥にあって、2つに分かれる。
右が深浴槽で、詰めれば4、5人は入れるぐらいだろうか。温度は45℃ぐらいと最初に入るときはやはりキツかった。設備は、真ん中にバイブラがあるぐらい。
左が浅浴槽で、こちらもそんなに広さは変わらなかったがジェットがついており、温度は若干さがって43℃ほど。
そういえば店先にオゾン温泉という解説板があったが、それがなんなのかまったく分からなかった。


そして不動湯最大の特徴であるのが、浴室の背面全体に溶岩が積み重なり、せり出した溶岩からはお湯が流れる仕組みになっていることだ。
溶岩の規模は、東京の御徒町にある燕湯と比肩するほど立派なものであった。
すみっこには灯籠なども飾られ、地域住民を想定したであろう銭湯にしてはずいぶんと力を入れていたことが分かる。


客層は高齢者が中心ながら、おもいのほか若い人も散見された。
高齢者同士で挨拶する姿もみられたが、活発な会話は聞こえてこなかった。


ずいぶんと昔の面影を残している建物だけに閉店するのはとても残念であるが、至る所で老朽化が進んでおり、これを再建するのは並大抵のことではないだろうから、それを考えると店じまいもむべなるかなという感じであった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 茅ヶ崎
経路 南東
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 溶岩
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 バイブラ、ジェット
サウナ なし
温度 43~45℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 悪い
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 30代の男性
客層 高齢者や若者

【案内】
住所
〒251-0043 
藤沢市辻堂元町1-5-22

電話
0466-34-6282

営業時間
15:00〜21:30

定休日
月・火

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載

健康増進温浴施設(町田・淵野辺)

2022-05-07 05:57:00 | 銭湯
#健康増進温浴施設

・焼却施設の余熱を利用した温浴施設
・新しくてとても綺麗
・公共施設らしさが満載




JR横浜線
#淵野辺駅
▲淵野辺駅。近くには宇宙探査機のはやぶさを発射させたJAXA宇宙科学研究所や桜美林大学、青山学院大学などがある


▲淵野辺は、はやぶさの故郷だ


▲路線図


▲階段をのぼって


▲改札口


▲改札口を抜けて右に進むと


▲大通りがある


▲そこをひたすら真っ直ぐ進むだけ


▲なので写真を割愛しながら進む






▲川を渡り


▲桜美林大学がみえてくる。かなり大きな建物だ




▲ゴルフ場も横切り


▲ゴミ焼却炉がみえてくる


▲近代的な建物。むかしの焼却施設を想像するとまったく違う


▲さらに進むと


▲右側に町田市立室内プールがみえてくる


▲奥側は室内プール


出典:町田市ホームページ引用
▲工場の余熱を利用して作った施設とは思えないほど立派なプールである


▲上がプールで、下にみえるおまけみたいなのが温浴施設


▲プールと温浴施設はつながっている


▲こちらが温浴施設。最近できたばかりで、2022年4月1日から運営を開始した




▲案内図


▲直線的でシンプルな作りになってる


▲受付は二階なので二階にあがる


エレベーターでのぼると、右に向けば入り口がある。受付には3人の男女(50代の女性が2人と20代の男性が1人)が並び、壁沿いに券売機が置いてあった。
店員さんと顔をあわせると「温浴施設だけのご利用ですか?」と聞かれたので「ハイ」とこたえたら、最初は申請用紙に記入してほしいと言われた。
コロナが収束してないので、なにかあったときのためだろう。






記入を終えて券売機で入浴券700円を購入すると、用紙とチケットを渡したあとに「ご利用方法はご存知ですか?」と聞かれたので「はじめてなのでわかりません」と答えたら、「利用しました」と記載されたマグネットと、ラミネートされた青い札が渡された。
マグネットは自分が使うロッカーに張り付けて、帰りもはったままにする。スタッフが後で掃除をする際の目安にするためだ。札は一人ひとりに配って、人数制限の上限に達してないか確認するためのものらしい。
なのでマグネットは帰りのときもロッカーに張り付けたままにして、札だけ受付に返す。
自分の前に並んでいた高齢者はその仕組みが理解できなかったらしく、マグネットも返してしまって、使用したロッカーの確認を求められていた。
タオルは券売機のメニューになくて、受付で購入する。220円でちょっと高いが生地はしっかりしてて、はじめからよく吸収してくれた。


靴箱はその先にあって、黒く塗られたスペースから靴を脱ぐ。
男湯は左側で、女湯は右側。
のれんをくぐると、やはり新しくできたばかりの施設ということでとても綺麗だった。
利用客が少ない割には広々としているので、かなり快適。


出典:スーパー銭湯全国検索ホームページ引用


ロッカーはコインリターン式で、100円玉を用意する必要がある。自分がみた限りだと両替機はなかった。
設備に関しては必要最低限しかなく、アメニティはゼロ。給水機があったのは助かった。トイレは公共施設らしく多目的トイレなので広い。


浴室の扉をあけると、大きな扉だったが残念ながら半自動扉ではなかった。なので高齢者が開けっ放しにしてたり、このへんはなぜ半自動扉にしなかったのか謎である。
浴室に入ると最近できた浴室ということでシックな作り。公共施設ということもあってか、個性を一切排除している。
案内図とおり左壁沿いにカランが奥まで続き、右側が浴槽だ。
カランは当然ながら最新の設備なのでスーパー銭湯同様にパーティションで仕切られ、パーソナルスペースが余裕をもって確保されている。
桶と椅子も事前に並んでおり、座って使ってみたところ、シャワーの勢いはとてもよくて持続時間も長い。
ただホースが長すぎるのでヘッドの取っ手を握って使っていると、体にまとわりついて使いにくかった。
さらに固定バーに置いて固定シャワーとして使おうとすると、ホースがどうしてもねじれているのでヘッドがすぐ横向きになり、ねじれを解消しないといけない。カランは奥行きと高さがあるので、自分みたいな手足が短い人間だとその都度立って取り付けないといけないため、細かい点だけど色々と不便を感じた。
これはおそらく立ってもシャワーが使えるようにするためホースを長くしたのだろうが、大半は座って使うのだから本末転倒ではないだろうか。


右側の浴槽は一番手前がサウナで、サウナはスーパー銭湯より少し小規模(上限10人前後の広さ)ながら全体の利用客が圧倒的に少ないので独占状態で使用できた。しかもかなり熱気があり、すぐに汗が吹き出してくる。
サウナの前に水風呂があるが、こちらは2人のみの広さで水温は20℃ほど。個人的にはちょうど良かったが、刺激を求めるサウナ愛好家からすると不満だろう。


水風呂の奥には炭酸泉があって、詰めれば6人ほどが入れるスペースになっている。この日はゴールデンウイーク期間中だったので、まだ子ども日ではなかったが菖蒲(しょうぶ)が投入されていた。
炭酸の濃度はそれほど濃くなくて、ふつうの銭湯と大差ない。このへんは少し残念な点だった。


出典:スーパー銭湯全国検索ホームページ引用
▲こちらは女湯側


最後の一番奥は主浴槽で、こちらはかなり広めの作りになっている。
手前が浅浴槽で寝湯がふたつある。
足を入れるとかなり熱くて驚いた。44℃ぐらいだろうか。
その奥が中ぐらいの深さで、手前側にジェットバス。あと奥はなにもなかった。
面白いのはジェットバス側から温度が下がり、一番奥にいくと41℃あるかないかぐらいになる。
なので一つの湯船なのに、手前から奥にかけて温度のグラデーションがハッキリ分かれており、入る場所を調整すれば好みの温度を選ぶことができる。


出典:町田市ホームページ引用


最後は一番奥に扉があり、外気浴スペースになっている。
外にでると足下が砂が張り付く感覚があり、砂が散らばっていた。
座る椅子はひとつのみ。
なので、誰か一人使ってるとあとは立つしかない。せめてもう一つ椅子があればと感じたが、右奥に非常用階段があったのでスペースの都合上、仕方ないか。


全体的に綺麗でシックな装いで、自己主張する装飾性は皆無。公共機関が携わった温浴施設のすべてに共通する特徴だ。


客層は高齢者のほかに親子連れが多かったが、そんなに騒がしい感じはしなかった。
新しくできた設備ながら、個人的には色々と不備を感じたものの総体的にはやはり快適で、ゆったりと過ごすのに最適な温浴施設だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 淵野辺
経路 さくら通りを進む。歩くと30分掛かるので、車かバス利用がおすすめ
周辺の環境 ゴミ焼却炉、森

●空間演出
建物外観 公共施設
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 スタッフから入浴後に案内される。飲食スペースも充実してて、無駄に広い。自分のときは誰もおらず
脱衣所 きれい
シャワーの出 かなり良い
浴槽の種類 水風呂、炭酸泉、寝湯、ジェット
サウナ あり
温度 41~44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧だけど、民間企業ほど馬鹿丁寧ではない
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入220円)
備え付け あり

◆人
受付 50代の情報2人と20代の男性
客層 幅広い年代


【案内】

住所
東京都町田市図師町199-1

電話番号
042-792-7761

営業時間
10:00〜21:00

定休日
第1・第3月曜日

駐車場
有料

駐車場完備 (30分は無料)

町田バスセンター14番乗り場から市立室内プール行き、または市立室内プール経由野津田車庫行きバスで「市立室内プール」下車
平日は、町田市民バス「まちっこ」(相原ルート)がご利用できます。

※スーパー銭湯全国検索転載

植村冒険館ー限界に挑戦した男の物語

2022-05-05 07:21:00 | 博物館



2021年の春先まで東京板橋区の蓮根にあった植村冒険館が、昨年度の12月にリニューアルオープンしました。
移転した場所は植村が結婚してから住んでいた場所であり、当人ゆかりの地でもあります。
近年の博物館らしくプロジェクターマッピングを駆使するなど、かなりバージョンアップしていました



最寄り駅は板橋区役所前駅です



加賀スポーツセンターという中に入っています



駅から真っ直ぐ進んだ先にあるのが加賀スポーツセンター



3階にあります



さっそく壁一面に写真のパネル。これらは建物全体のいたるところに飾られてありました



3階に到着すると、ここが入り口です。
中に入ると検温、アルコール消毒をして記念スタンプの紙が渡されます。
写真を撮って大丈夫か尋ねると、動画や写真(植村直己が撮影したもの)、手紙などの接写はダメですが、全体の構図であれば問題ないとのことでした。
最初にあるのがプロジェクターマッピングの動画です。地球儀に手をかざすと始まるもので、三本の動画がありました。
植村の足跡を簡単に紹介したものだったのですが、よくできた内容でつい見入ってしまいました



植村はすごく物を大切にする人で、気に入ったものはいつまでも使い続けていたようです。飾ってあるセーターはいろんな写真で見ることができます。いまはセーターで登山することはありえないので、時代を感じさせます



本棚と右にあるのは各地で集めたお土産。終生の宝物だったようです



植村は23歳のときに船で片道切符を握りしめて単身アメリカに渡り、現地の農場で勤務して旅費を稼いでいました。
ただ就労ビザのない不法労働者だったので、途中で逮捕されてしまいます。
熱意の説得でどうにか強制送還は免れますが、アメリカからは出て行かないといけないのでフランスに渡ります。
そこで運良くオリンピック選手だった人のスキー場で働かせてもらえることになり、フランスを拠点に各地の山をのぼることができました。
とにかく人から好かれる才能の持ち主だったようで、どんな国でも現地の人から援助の手をさしのべてもらっています。彼の人徳なくして数々の成果はなかったでしょう



冒険家になるキッカケは明治大学の登山部に入ったことでした。当時は先輩のしごきに音をあげますが、見下す部員たちを見返したい一心で鍛錬を重ね、やがて山に魅了されるようになります。
4年生のときは実力が認められて副部長に任命されます



アマゾンのイカダ下りのときを再現したものです。60日間ものあいだ手作りのイカダだけでアマゾンを下ります。当然ながら食料は現地調達。魚を釣ったりしていました。ここでも初めて知り合った人たちにバナナなどを譲ってもらっていたようです



これはエベレストで使った道具。カメラはそのときに使用したもので、キャノン製です。植村は、日本人で初めてエベレストに登頂した人ですが、世界で初めて頂上からカラー写真を撮影した人物でもあります



エベレスト国際隊のときに使用したザックや手袋と目出帽。当時はこれで登ってたことが衝撃的でした。
いまだとユニクロやワークマンで売ってるものの方が遙かに優れています



イカダ下りをしたときのパネル。いまだとYouTubeとかで配信していたかもしれません。ただ現代で同じことをしたら相当なバッシングを受けただろうと思います。それぐらい命知らずの無謀な冒険でした



アマゾン川とイカダ下り。イカダは現地の人に作ってもらいました。見知らぬ土地に単身で乗り込んで、現地の知り合いになった村人たちから作ってもらえるなんてスゴいことです。
グリーンランドでは彼の切手が販売されましたし、エスキモーの地では彼の名にちなんだ山まであります



とくに植村を有名にしたのが犬ぞり北極点到達の冒険です。これは文字通り命がけの冒険でした。
というのも南極は大陸がありますが、北極にはありません。なので巨大な氷の上を走り続けるために、時には亀裂があったり、氷山があったり、シロクマにおそわれたり、氷が溶け始めて水浸しの中で走ったりと(犬がですが)、とてつもない旅路でした。
食べ物は凍った馬の足を削って食べるなどして、文字通り原始人と変わらない食生活でした。ただ、唯一文明らしかったのはmaximのインスタントコーヒーを持ち込んで飲んでいたことでしょうか



アザラシの毛皮で作った手袋と犬をコントロールするための鞭です



こちらはニコン製のウエムラスペシャルと呼ばれるもの。寒さに強く、リモコンを使ってシャッターを切ることができる優れ物です。今の時代でも遜色ない出来映えと思いました



最後は43歳の誕生日をむかえたばかりの厳冬期マッキンリー(現在はデナリと呼ばれています)を登頂した直後に行方不明となりました







マッキンリーはかなり危険な挑戦だったようで、伝説となる悲劇でした





足跡をたどった年表です



19歳で登山の世界に足を踏み入れて、ゴロゴロ転がっていたため、あだ名はドングリと呼ばれました


たった9年後には28歳で日本人としてはじめてエベレストに登頂



43歳でマッキンリーに消えました





数々の功績で国民栄誉賞に輝きました。ただし、行方不明になった後でもらったものです



最後は過去の映像を編集した番組が放映されてました。

命を掛けてまで挑戦することが正しいのかどうかはわかりませんが、挑戦なくして歴史に足跡は残せないことを体現した人物だったのではないかと思います

永楽湯(横浜・伊勢佐木長者町)

2022-05-03 08:51:00 | 銭湯
#永楽湯






横浜市営地下鉄
#伊勢佐木長者町駅

▲伊勢佐木長者町駅。関内のすぐお隣に位置する場所だ


▲地図でみると左下に進む


▲今ここで


▲永楽町というところにある


▲改札口


▲改札口をでたら左




▲出口4に進む




▲4Bを出る



▲地上に出たところ


▲そのまま真っ直ぐ歩いて




▲伊勢佐木警察署を横切り






▲AEONの看板(まいばすけっと)が見えたらストップ


▲左折する


▲両端にラブホテルが林立している。この界隈では、それに関係するであろう女性たちが歩いていた


▲道の真ん中に植木が連なっているが、ここら辺一帯がかつて遊郭であった名残だ。亡くなられた桂歌丸さんの実家も遊郭を営んでいて、お隣の真金町出身である






▲ようやく右側に永楽湯がみえてくる



出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
▲昔の写真であるが、かつてはタバコの自販機が2つも並んでいた。懐かしい昭和の風景という感じがする



▲隣の不動産屋さんもおなじ経営者




▲左が女湯で


▲右が男湯




▲下駄箱がガタガタだった


中に入るのかなり古い下足箱で、見た目通りにボロボロだった。
右側が男湯で、自動扉を開けて中に入ると左に番台があり、座るのは90代ぐらいの女性。
「こんにちは」と挨拶したあとに「貸しタオルありますか?」と訊ねるとうまく聞こえなかったらしく、再度聞き直すとすぐに出してくれた。
番台の横にはタバコが並び、銭湯内でタバコを売っている。


脱衣場はかなり広くて、奥にはソファーとテレビが置いてあった。
ロッカーは真ん中と手前側にあり、横長の作りをしている。
マッサージチェアが入口近くにあって、新しくもないが古くもないタイプだった。
全体的にそれほど汚いわけじゃないが客の私物が雑然としており、脱衣場右側にある坪庭のところにはペットボトルが散乱し放置されていた。
客の民度が低いのと店側もお構いなしといったところか。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


出典:はまれぽホームページ引用
▲女湯


出典:はまれぽホームページ引用
▲男湯


浴室の扉を開けると、浴室も中々広い。
真ん中に島カランが2つ。右壁にもカランが並ぶが、こちらはシャワーなし。
立ちシャワーは右に1つと、左側にはサウナがあって、そのサウナの隣に立ちシャワーが2つあった。
シャワーの出は申し分なくしっかりしていたのだが、温度が安定しなくて最初は熱かったのに、しだいにぬるくなった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


出典:はまれぽホームページ引用


浴槽は大まかに2つに分かれる。右奥と、左手前から奥に掛けて。
左側からみると最初は水風呂で、2人が入れる程度だが、かなり冷たい。おおよそ14℃ぐらいではないかと感じた。
その隣にあるのが従来は黒湯だったが、今はポンプが壊れて薬湯にしてあるそうだ。
真ん中にあるのが中ぐらいの深浴槽。奥が通常の深浴槽だった。
この日は漢方薬で、見た目はほぼ黒湯。おそらく薬湯でなんとか黒湯を再現しようとしてるのかもしれない。それぐらい濃厚だった。
温度は45℃ぐらいとかなり熱く感じた。


出典:はまれぽホームページ引用


出典:はまれぽホームページ引用
▲かつての黒湯の勇姿


次が右側の奥に浴槽が2つ並び、その左側に円形のジェットバスがある。
この手の浴槽はお店によって人間洗濯機と呼ばれ、ジェットが斜めに取り付けられているので水流が回転するようになっている。温度は43℃ぐらい。
最後の右側は主浴槽で、バイブラ仕様。
かなり広めで、5人前後は入れると思う。温度は43℃ほどだった。
こんな感じで浴槽はそれぞれみんな微妙に温度が違っていたが、全体的に高めの傾向と言えるだろう。


出典:はまれぽホームページ引用


出典:はまれぽホームページ引用
▲グルグルまわってます


装飾らしきものはほとんど見あたらず、古い建物も相まってかなり殺風景な印象だった。


客層は最初に入ったときは見事に高齢者ばかりだったが、途中から単独で若者が来たり、若者のグループが入ってきたりと活気がでてきた。
お隣の女湯からは中国語が響き、実際にはまれぽ(横浜専用の地域情報Web)によると、最近の女湯は中国人客が多いそうだ。お風呂から上がってもしばらくは脱衣場で情報を交換しているらしく、銭湯が地域のコミュニティーの場になるのは国を問わず同じらしい。


時代とともに大きく様変わりしてきた場所ではあるが、絶えずお客さんがやってくるのは経営者の創意工夫や努力の賜物か。
一方でいい意味でユルさもあり、心地よいアンニュイさを感じさせる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 伊勢佐木長者町
経路 南下
周辺の環境 ラブホテル

●空間演出
建物外観 昔ながらの古風
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 監視カメラのテレビ、植木
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 味わい深い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 水風呂、薬湯、ジェットバス、バイブラ
サウナ あり
温度 45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ 微妙
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 90代ぐらいの女性
客層 高齢者メイン


【案内】

住所
〒232-0031 
横浜市南区永楽町1-8

電話
045-250-3660

営業時間
15:00〜24:00

定休日
6日・16日・25日(変更あり)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載