音の四季~風の彩

作曲家、しの笛・龍笛奏者、ジャズピアニスト、城山如水の徒然日記。
オカリナ、フルートの事も・・・・

芸術は平和の力

2010年03月30日 | 日常雑感

美しい芸術文化は平和の象徴であるし、また平和でなければ実り豊かな芸術文化も花開かない。

ところで有史以来、人類の歴史は戦争の歴史でもあった。

地球上に戦争のない時代は無かった。
最大の戦争は20世紀の二度の世界大戦であったし、現代も相変わらず戦争は続いている。

これは人間が持つ「攻撃性」のなせる技であるし、それと対極にあってバランスを保っているのが「愛の力」なるものだ。

では人間の「攻撃性」をどう扱えばいいかとなると・・・

「攻撃性」の昇華された姿はスポーツに端的に見ることができる。

他に「攻撃性」の昇華はないかと言うと、芸術全般がそれに当たるという。

文学、美術、音楽・・・など総ての芸術、自己表現なるものは「攻撃性」の昇華とされる。

たしかに前衛的、尖鋭的な芸術、優れた芸術というものは、既存の芸術に対して、挑むかのような表現や姿勢を見せる。

尖鋭的な文学は時代に対して鋭い切り込みを見せるものだし、前衛的な音楽の初演は、大抵、怒号に包まれた賛否両論の応酬だった。

そういった前衛芸術に限らず、我々が普通に自己表現として行う芸術活動も実は「攻撃性」の昇華と言えるものなのだ。

したがって、芸術は「攻撃性」を昇華するものであるが故に、戦争を回避する「平和の力」になりうる。

各自が豊かに創造的自己表現できる、芸術文化の豊かな世界は、戦争を回避する平和な世界でもあるのだ。

それゆえに、学校の学習過程が理数中心の実務的体系になり、音楽、美術、文学、歴史・・・といった教科を排除する現状が、
どういった未来を生むかは容易に想像がつく。


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