音の四季~風の彩

作曲家、しの笛・龍笛奏者、ジャズピアニスト、城山如水の徒然日記。
オカリナ、フルートの事も・・・・

現代が必要とする ニーチェ

2012年06月11日 | 日常雑感
最近の一時、ニーチェ・ブームというのがあった。

ブームにたがわず、その後ニーチェについて語られることは無い。
ニーチェ・ブームは単に知的アクセサリーに過ぎなかったのだろう。

ところで現代人の精神を考察してみると、ニーチェ的な見方が非常によく当てはまる。

「永劫回帰」なぞは、まさに現代人、現代精神のためにニーチェが用意してくれた思想のように思える。

人は金と権力を追い求め、他人より優越した才能と財力・権力を手にして人生の成功者として世を去ってゆく。
この時、胸をよぎるのは自分の人生は何であったのか、という思いである場合が多い。

金と権力を追い求めた者ほど、その思いが強いはずなのだ。

そして人類の歴史は始まっていらい、財力と権力を巡る戦争の歴史であった。

それは「無意味な生」の繰り返し。無意味な生が永劫に繰り返される、永劫回帰なのだ。

この永劫回帰は現在も繰り返されている。これからも永遠に。

この無意味な永劫回帰の生を行き続ける者こそが「超人」なのだ。

崩壊を続ける無限の永劫回帰の生を行き続ける超人、それは現代人のことといえるだろう。

ニーチェは100年前に現代を予見した。

現代はニーチェが予言したとおりの時代なのだ。

それでは、現代人はニーチェから何を学び、何を脱却していかなければならないのか。

それが現代の課題であろうと思う。


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