音の四季~風の彩

作曲家、しの笛・龍笛奏者、ジャズピアニスト、城山如水の徒然日記。
オカリナ、フルートの事も・・・・

利潤追求で崩壊する現代精神

2012年06月10日 | 日常雑感
現代人の精神風景は総体的に空ろだ。

この空ろを埋めようとしても、どこにもその方策が見えない。

戦後の混乱期の人々は「ただ生き抜くために」ガムシャラに働いたと話す。

しかし現代の精神は、どうもそうではないようだ。

ガムシャラに働くことにもはや意味を見出していないように見える。

しかたがないから、利潤を上げるための仕事を「こなす」・・・それも仕方なく。

現代の精神は、もはや利潤を追求することに疲れきっている。

利潤を追求するために働くことは、つまりは「食べるため」。そこに自己実現の夢は見出せない。

利潤追求に自己実現の可能性を見つけ出せる人達はまだ救われる。

しかし現代日本の精神は、ただ「食べるために」利潤を追求し仕事をすることに疲れきってしまったように見える。

「人間らしく」生きることに、押しつぶされそうな悲鳴をあげているように思える。

現代人の精神は崩壊し続けている。

それは自殺者の増加、無差別殺人、貧困格差の拡大、麻薬・覚醒剤の蔓延、猟奇的殺人事件の増加、政治のマヒ、官僚機構の機能不全・・・すべて現代精神の崩壊の兆候と見える。

その崩壊の根源は「マモニズム~拝金主義」。拝金を根源とする、人間性の崩壊だ。

「拝金の神」は現代人を狂気のごとく熱狂に導く。そして利潤追求に疲れきった精神を崩壊させ惨めな死にいたらしめる。

現代人の精神は、自らは自覚がないまま崩壊に進んでいる。

それは世界の精神が「マモニズム~拝金主義」により崩壊し続けている現実だ。

利潤追求ではない、人間本来の生き方とは何なのか。

現代の文明を根底から考察しなおす時期に来ているのではないかと思う。


最新の画像もっと見る