「『たいていの人は、借金しなければ利子を支払う必要はないと信じています。しかし、私たちの支払うすべての物価に利子部分が含まれているのです。商品やサービスの提供者は、機械や建物を調達するために銀行に支払いをしなければならないわけで、銀行への支払い部分が物価に含まれているのです。あるいは、投入した自分の資本を、銀行やその他のところに投資した場合に得られたであろう利子が価格に上乗せされます。
例えば、いまのドイツでなら、1戸あたり1万8000から2万5000マルクの利子を支払っています。年収が5万6000マルクあるとすると、その30%も利子として負担していることになるのです。だから、もし利子をやめて別の有効な流通メカニズムを採用することができたら、その流通促進のために新たな負担が生じたとしても、たいていの人たちは所得が2倍になります。あるいは、現在の生活水準を維持するのに、もっと少なく働けばよくなります。』
現代の経済システムは、自然と環境を破壊し、貧富の差を押し広げています。ケネディ※によれば、第三世界から、先進国は毎日、2億ドルの利子をもらっている計算になるといいます。この額は、「開発援助金」の2倍の額に相当します。……」
※マルグリット・ケネディ。『利子ともインフレとも無縁な貨幣』の著者。上の引用の『』の部分はケネディの言葉。
(河邑厚徳+グループ現代『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』NHK出版、2000、p.66)
例えば、いまのドイツでなら、1戸あたり1万8000から2万5000マルクの利子を支払っています。年収が5万6000マルクあるとすると、その30%も利子として負担していることになるのです。だから、もし利子をやめて別の有効な流通メカニズムを採用することができたら、その流通促進のために新たな負担が生じたとしても、たいていの人たちは所得が2倍になります。あるいは、現在の生活水準を維持するのに、もっと少なく働けばよくなります。』
現代の経済システムは、自然と環境を破壊し、貧富の差を押し広げています。ケネディ※によれば、第三世界から、先進国は毎日、2億ドルの利子をもらっている計算になるといいます。この額は、「開発援助金」の2倍の額に相当します。……」
※マルグリット・ケネディ。『利子ともインフレとも無縁な貨幣』の著者。上の引用の『』の部分はケネディの言葉。
(河邑厚徳+グループ現代『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』NHK出版、2000、p.66)