イラク・アフガニスタン駐留米軍司令官を務めたデービッド・ペトレアス元CIA長官と、ニューアメリカ財団CEOで元米国務省政策企画本部長のアンマリー・スローターに、フォーリン・ポリシー誌のラビ・アグラワル編集長が話を聞いた。
――アメリカ史上、最長レベルの戦争で軍事戦略を指揮した将軍として、ウクライナ戦争に意外な点はあるか。
ペトレアス 意外だったことは多い。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、これほど(第2次大戦当時の英首相ウィンストン・)チャーチル的な人物であるのには感心し、少しばかり驚いた。
戦略的リーダーは目的を正しく把握し、効果的に伝え、その遂行を監督し、どう改善するかを決定しなければならない。さらに、このプロセスを繰り返す必要がある。(ゼレンスキーは)見事にそれを実行している。
一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はもちろん、そうではない。完全に失敗している。ロシア軍の無能さには本当に驚かされた。欠陥があるのは分かっていたが、(ウクライナ侵攻前の)演習期間に何もしていなかったらしいという事実は意外だった。
普通なら、ただ戦車を送り込むようなことはしない。戦車の前方に歩兵隊を配置し、対戦車ミサイルの攻撃を防ぐ。迫撃砲などで援護し、防空体制を敷き、電子戦で相手の通信を妨害する。進軍中に障害物や爆発物に遭遇する可能性に備えて、工兵隊や爆発物処理隊も派遣する。だがロシア軍は絶望的なほどお粗末だ。
対ウクライナ国境地帯での演習期間に何をしていたのか、謎だ。私だったら、研ぎ澄まされた状態で侵攻に臨めるよう、訓練していただろう。
それだけではない。作戦計画が極めて不適切だった。指揮統制が構造的に混乱していて、現代化も衝撃的なまでに進んでいなかった。ロシア軍の作戦行動は、予測していたよりひどい。準備期間があれほどあったことを考えると、本当に驚きだ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/01/post-100714.php
プーチン露大統領が如何に戦争の素人かと言う事は世界中の方々が知った。彼はFSB(旧KGB)のスパイ出身どからね。
戦略や戦術は素人なのだろう。暗殺や恐喝は得意なのだろうが。
「米英の専門家が分析してこき下ろしてる割には各国から兵器送らないとマズイことになってるよねw」との書込みに座布団1枚、露軍そのモノの地力の問題だろ。それなりに露軍も強い。
「世界第2位の軍事大国vs 世界第25位だぞ」との書込みに座布団1枚、それなのに露軍が弱過ぎると驚いている記事だろ。
正にナポレオンが言った様に、「一頭の獅子に率いられた羊の群れは、一頭の羊に率いられた獅子の群れを駆逐する」をそのまま体現している様な状況だ。
「侵攻して捕虜になったロシア兵が『は?演習だって聞いてたんだけど?』言ってたじゃんw」との書込みに座布団3枚。
孫子の言う「『大義』、天、地、将、法」のいずれと揃っていない露軍。特に「大義」は戦に於いて重要だぞ!兵士のモチベーションが違う。
共産主義はモチベーションなど無視するからね。自分達(党)の教義が全てと。露は未だに共産主義の呪いから脱出できていなかったのだろう。
「根本にはプーチンが、ロシアが大国としての地位を既に失っているという事実を受け入れられないことがある。他の欧州諸国はロシアより早くこの現実を受け入れた。」
西欧諸国が大国としての地位を既に失っているという事実を受け入れたの動機は、ドイツは言うまでもなく二度の世界大戦の敗戦だ。イギリス・フランス・オランダなどがこれを受け入れたのは、第二次世界大戦の対日敗北に加え、その後の植民地の独立戦争でも負けたからだ。今回のウクライナに対するロシアと同じ事をやって結局コケた。それで嫌でも受け入れざる負えなくなったのだ。
その発端や経緯はどうあれ、ロシアを凹ますためのこの戦争は、必要悪な事だったとするべきだろう。