知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

最近の事件から思うこと・・・

2010年09月03日 | Weblog
最近の事件ですが・・・
「大阪市の障害者施設で殴りかかってきた知的障害者を押さえつけるなど、職員が虐待行為…大阪市が障害者支援施設に改善指導」
・・・ということがあったそうです。(ソースは下にあるので、関心のある方は見て下さい)


ソース 産経新聞 障害者施設で虐待や隔離 大阪市が改善指導
2010.8.31 17:37
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100831/crm1008311739021-n1.htm


詳しい状況や場面が記載されていないので、なんとも言えませんが、2chの掲示板などでは、結構行政側に対する批判がされていますね。


近年、暴力的な行為は絶対に止めなくては・・・という意識で、それぞれの施設は取り組まれていると思います。うちの施設でも、ちょっとした冗談でも、利用者の方の頭を叩いたり・・・なんてことは止めようと注意しています。


もちろん、職員(支援員)側から、何も問題ないのに、暴力的な行為があってはいけません。また、パニック等で暴れる場合でも、出来る限り本人や周りの方に影響がないようにしています。

ただ、記事の表面だけを見る限りでは、「殴りかかってきた」利用者の方を、「押さえつける」行為は、本人を落ち着かせるために行われたのか?はたまた、危険な場面だったのか?分かりませんが、決して意味もなく押さえつけたのではないのかもしれません。



事実確認だけは確実にする必要があると思います。行政側も、簡単に暴力的な事件として発表すれば、世間は事実として捉えてしまうと思います。

わたしたちのように、施設で勤務している人間ならば、その状況も想像も出来ますが、まったく施設を知らない方や、知的障害者の特性を知らない方が、記事を読めば、なんということを・・!!と怒りの言葉も出てくるかもしれません。


それが一番怖いですね。



マスコミは、事件を大きく報道し、あたかも施設全体が、そういったことを行っているかのごとく言います。それを、素直に受け入れる世間の人は、「施設職員って怖いのねーー」とか、「知的障害者って・・・」なんて思われてしまう傾向があります。


私がこうして、このブログを始めたのも、世間からの見方を少しでも変えていければ・・・という思いがありました。



本当の施設の状況や、施設に生活されている利用者の方も、別に特に変わったことをしているわけではない・・ということですね。



ちょっと集団生活ということで、様々なことが起きたり、多少珍しい事件も起こります。私自身も、こうした施設に勤務しなかったら、おそらく出会えなかったであろう事象も多く見られます。逆に驚きもあれば、感心することもあります。



今回、こういう事件の報道で、行政側がどういった見方をされているのか?また施設は決してそういった場所ではないことを、少しでも理解していただければ嬉しいですね。


ちなみに、施設のある地元の行政側は、まだまだ理解があります。付け加えになりますが・・・



その点、誤解のないように・・・
コメント (2)
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