知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

避難訓練をしました。

2008年09月26日 | Weblog
施設といえど、火事には勝てません。常に非常時の体制作りや、意識づけが必要です。もちろん、一番に利用者の命を守ること・・・これらを考えて、年に数回の避難訓練を行っています。

今回は、先日行われた避難訓練の様子を・・・



施設には基本的に高齢者主体の棟と、比較的若い年齢層の棟があり、今回は高齢者主体の棟で行いました。(離れているため、交互に行います)
一応宿直業務中に「火事」が起こった設定で行うため、最低人数で行動することになります。
なんと、今回は私の番がやってきました。(職員も順番に行います)


擬似的な「火事」に見せるため、発炎筒を焚いたりします。赤い色が出ると本当の「火事」っぽくなって、真剣みも増します。
それにより、館内の非常警報が鳴り、事前に知らされていない当事者の「宿直者」(このときは仮ですが)が出火場所を確認し、消防署に連絡したり、またすぐに利用者に避難を呼びかけ、誘導します。

さあーー、ここからが問題です。


避難訓練も回数を重ねることで、手順を覚え、避難経路なども確認できますが、ところが、何度も行っていることの弊害があります。それは慣れです。

中には、「また訓練か・・・」と思い、慌てずじっくり自分の用事を済ませてから逃げる人、全然反応しない人(これがいるんです)、何度も行っていても、出火場所に向かって逃げる人(一番危ない!)、職員が言葉をかけて一緒に連れ出さないと逃げない人、逆にさっさと避難場所へ行って、同じ仲の良い利用者と座って雑談される方・・・様々です。

最後のは、消防署からも真剣さが足りない!とお叱りを受けました。



それでも、やっぱり慣れていくことで、慌てずに避難経路を確認して逃げられるようになれば、実際の「火事」の場面でも、怪我なく無事に逃げることが出来ると期待しています。


いろいろなパターン(出火場所・昼夜等)で避難訓練を行いますが、最近では火事だけではなく、地震や土砂崩れ(裏側が山です)、水害等様々な災害を想定して、訓練する必要があります。
よく役所関係からは、マニュアルを作れ!とうるさく言われますが、マニュアルは確かに大切ですが、実際にどういう動きをすればいいのか、気持ちを落ち着けて考えること、つまりは訓練等で何度も仮の経験をして、気持ちの余裕を持つことがもっと大切だと思います。


今回は、皆さんうまく避難出来ましたか・・??
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