知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

保護者の方が亡くなられ・・・

2010年02月15日 | Weblog
昨日、病院の方から連絡があり、ちょうど1年前から癌で入院されていた保護者の方が亡くなられました。


この利用者の方は、15年程前にも父親を亡くされており、今回は母親でした。


非常に(息子である)利用者本人さんを気にしておられ、入院中も2度面会に行きました。(病院までは1時間半ほどかかる距離にあります) 面会すると、とても喜ばれていたことを覚えています。

癌が見つかり数ヶ月の命と言われていましたが、気持ちの持ちようなのか?1年は頑張っておられたようです。しかし、今回残念ながら、その頑張りも駄目だったようで、息を引き取られました。



翌日、利用者本人さんにも、そのことを話しました。


一応、面会に行った際に、事情は説明していましたが、実際となるとなかなか実感がわかないようで、キョトンとした感じでした。


この利用者の方は、重度の方ですが、言葉もあり、ある程度は職員の話も分かってくれます。ただ、難しいことは理解出来ないようで、母親の死がどういうものであるのか?(気持ち)は、実際には本人でないと分かりません。


明日、葬儀が行われ、本人も出席しますが、その時点でおそらく実感として「母親の死」を感じるのではないかと思います。



こうしたことは、今までにも数件ありました。


職員として、本人さんにどういった理解を求めるのか?または、何も言わずにおいておくのか?・・・これは、いつも悩みます。

やはり、理解度は考えずに、実際に本人の目で、また身体で感じてもらうしかないと思います。そのことで、本人が不安定になった場合は、職員のほうで対応するのが、この仕事でもあると考えます。




今後、この利用者の方は、両親がいなくなり、親族も(調べてもらいましたが)見つからず、保護者不在の状態になります。

こうした利用者の方は、ほかにも数名おられます。(いずれも、死去されたか、行方不明ということです)

福祉関係機関が対応してくれるのですが、この方の人生は、一生この施設で過ごしていくことになり、職員側もそれを十分考慮して、楽しい人生になるよう、考えていきたいですね。



今日は、本人さんと一緒に、(急遽)明日葬儀で着るスーツを買いに行きました。(いつも外出はとても喜んでくれますが)いつもに比べ、ちょっと静かな感じでした。何か感じるものがあったのでしょう。


明日は、しっかりお母さんにお別れをしてきて下さいね。
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