2021年に直木賞を受賞した佐藤究の「テスカトリポカ」をAmazonオーディブルで聴き終えた。
うーーーん。
ううーーーん。
全体としては面白かったけど、話にドライブがかかるのが半分くらい過ぎたあたり。
ずーーーっと犯罪の仕込みをしていて、やっと動き出したと思ったら終盤で呆気なく
崩壊して、コシモ以外全滅で、終わり方がいまいち。
コシモも一緒に滅びるべきだったのでは?
末永が好きだったから(健康な子どもの心臓を臓器移植のために取り出す最低最悪な
元心臓血管外科医ですが)、末永の裏切りが明らかになってバルミロから切り捨てられた
ところで、私にとってのこの物語は終わった。
物語の終わりというのは難しいんだねえ。
作者はきっとコシモというキャラが好きなんだろうけど、私はフィクションにおける
無垢な存在というのが好きではないのでコシモも好きになれず、不満な終わり方。
コシモは無垢かもしれないけど善性はなくて、あのキャラを好きな人が結構いる
らしいのが不思議(末永を好きとか言ってる人間の言うことではないか。笑)。
バルミロの狂信的な祖母が全て悪い気がする。
最悪の教育をしたよね。
よく見かける、グロいというのは全部聴き終えてもまったく分かりませんでした。
グロいところなんてある?
バルミロの拷問?
心臓を取り出す描写のこと?
そんなに言うほどグロいかなぁ。
私が想像力や共感性に欠けるのか。やばい。
作中に暴力は溢れてるけど、性的暴力がまったくなかったのは良かった。
Amazonオーディブルいいよ。
読みたい(聴きたい)本がないと意味ないけど。
本作もオーディブルでないと読み終え(聴き終え)られなかったと思う。
なかなか面白くならないんだもん。
いつも1.3倍で聴くけど、本作の終盤は早く終わりを知りたくて1.5倍で聴いた。
1倍は遅すぎて、2倍は速すぎる。