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Amazonオーディブルで太田愛の「犯罪者」上下巻を聴いた。
「相棒」の脚本家の作家デビュー作。
ジェットコースターのような、息つく間もない面白さ!
桜の咲いている時期の話で、映像化したらすごく映えるんだろうなぁと思う。
薬物中毒者によると思われた白昼の凄惨な通り魔事件から始まり、乳児の顔が壊死する
奇病、一流食品メーカーの製品への病原菌混入とその隠蔽、政界のドンとその意向を
受けた暗殺者…。
二転三転するストーリー、有能すぎる暗殺者に命を狙われ続ける主要キャラたち、
頓挫した計画を継ぐ決死行。
ずっとハラハラしっぱなしだった。
真崎がわざわざ目撃者を作ったのがよくわからない。
必要なことだったか?意図は説明されてるけど…。
あれがないと初めの事件が起きず、この物語が成り立たないんだけどさ。
あまりスッキリしない終わり方なのが残念。
せめて磯部と服部は関与が証明されて、きちんと処罰を受けてほしかった。
それを頓挫させた瞬よ…。
磯部が、日本という国と企業の家父長制とその終焉、終焉に気づかぬ市民について考えて
いたのは良かった(全然良い話ではない)。
作中世界の良心だった中迫が報われないのがとてもつらい。
中迫の気高さと尊さに泣く。
メルトフェイス症候群(架空の病気)の患児の母も尊い。
修司、相馬、鑓水は良いキャラ。
続編もあるので、楽しみ。