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『錆びた地平か・・・』【ラストホライズン2巻】

2023-07-01 00:00:00 | 日記

ちょっと前ですが、ヤングジャンプコミックス「機動戦士ガンダム ラストホライズン 2」が発売されました。

 

ヤングジャンプコミックス「機動戦士ガンダム ラストホライズン 2

 

圧倒的な書き込み、繊細なタッチ、魅せるパース、ハイライトも多様したメリハリある描写と、圧巻の画力で、絵力だけで価値の高い本作。

さらに、同作は2巻までの内容では、なんと「主人公がモビルスーツに搭乗しない」まま物語が進んでいきます。

1巻時点では、08小隊のシローのような「MS小隊の新人隊長」という立ち位置だったこともあり、またガンダム戦記のマットしかり、「一年戦争外伝コミックの連邦側MS部隊長の男性・主人公」は、だいたいMSパイロットなので、「当然そのうちMSに搭乗」するだろう・・・と思い込んでいました。

さらに、主人公は「レビル将軍の姪と結婚した」設定があり、某「NIGHT HAWKS!!」でMS「G・ダミー」のパイロットとなる「レビル将軍の孫」な主人公を連想させ、これまたMSに乗りそうな気がしてたんですが、今のところまったく「主人公がモビルスーツに搭乗」する気配はありません。

1巻の説明で主人公が元商社マンであることが説明されていましたから、パイロットとならない展開は認識しておくべきでしたね。

 

とはいえ、本作は主人公が部隊長なので、スポーツ漫画でいえば「試合に出ないチームの監督が主人公」のようなもの。

そんな主人公が物語を作っていくことは非常に難しいと想像します。

ところが、本作の主人公はMSに搭乗しないのに、部隊長としてしっかり大活躍。

「圧倒的不利な状況下を、部隊長の主人公が知恵と行動で覆す」見せ方で、気が付けば主人公中心の物語になってるんですよね。

 

そういえば、MSパイロットではない主人公のガンダムコミックって、名作も多いんですよね。

主人公が兵士で無ければ「カイレポ」「カイメモ」、最近では「ピューリッツァー」等。主人公が兵士だと、近藤大先生の最近の作品とか「鉄の駻馬」他、名作ばかり。

本作も名作になる予感がします。

 

ただ、「主人公がMSに乗らないガンダム作品」と知っただけで、読む興味が無くなってしまう方もいるかもしれません。

ですが、本作にはそんなことは杞憂です。

あの圧巻の画力でモビルスーツが大暴れ!

このあたりは論よりもご一読頂ければ、「確かに!」と唸られることと存じます。

まあ、表紙を見ただけでも伝わりますかね。

・・・そういえば、コミックスの表紙は敵側ばかりで主人公側は一切でてこないなあ。

 

更にメカ描写な目線でいえば、圧倒的書き込みのディテールは元より、部隊マークやカスタマイズも見所たっぷり。

ぱっと見「普通の陸ジム」もキャノン背負ってたり胸パーツが違ってたり、チョイ役の模擬戦に登場するザク一つにしてもセンスあるジオン章が描かれてたりと、何度も見返したくなるものばかり。

 

さて、本作にはファーストガンダム好きな方にも良く知るキャラクターの影が見え隠れしますし、それに絡めた意外な展開も示唆されています。

設定的にギリギリを攻めてる気もしますが、これからの物語の中で説得力ある解説さえあれば納得できそうです。

 

まとめると本作は以下な方にお薦めです!

①美麗・繊細・ミリタリー感ある圧倒的な絵力のガンダムコミックを堪能したい方

②モビルスーツに乗らない部隊長の主役が活躍する変わった切り口のガンダム漫画がを見たい方

③ファーストガンダム設定的にギリギリだけど、シリアスながら意外性ある展開を期待したい方

 

絵も良く、物語も目を離せない、そして「モビルスーツに乗らないMS隊長の主人公が活躍する」面白い切り口に挑戦している本作。

最新の連載ではまさかのMSV出展のMSまで登場し、益々熱が入ってきた今。

未読な方、是非いかがでしょうか?

 

追伸

そういえば、「一年戦争でMSのパイロットでは無い立ち位置の主人公」の名作が来月、約20年ぶりに1話限りでガンダムエースに帰ってきますね!

コチラも楽しみです!