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『MS-05S』(「S型ザクⅠ(MS-05S)」と「初期量産型ザクⅡ(MS-06A)」)【設定】

2021-04-24 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は「S型ザクⅠ(MS-05S)」と「初期量産型ザクⅡ(MS-06A)」について、です。

まず、オリジンに登場した『モビルスーツ ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』について。


『モビルスーツ ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』 ※公式HPより抜粋
『MS-05 ザクⅠの問題点を洗い出し、急ピッチで開発されていた発展型であるMS-06 ザクⅡ用を想定し開発された「MS-05 ザクⅠ」の改善機。
MS-06 ザクⅡの本格的な量産が開始される直前にジオン独立戦争が開戦してしまったため、一部のMS-05 ザクⅠにはこれらのMS-06 ザクⅡ用の装備を取り付けた特別機が戦場に投入され、そのうちの1機をシャアが愛機として使用していた。』

この機体が活躍した時期「UC.0079年1月 初頭」には、すでに「ザクⅡ MS-06」開発済みでした。
但し、「ザクⅡ MS-06」の量産は間に合わず、『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』のみがロールアウト。
それにしても何故シャアは、この時期に生産されていた次世代機種『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』では無く、『モビルスーツ ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』に搭乗していたんでしょうか。 


『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』
『ザクIの問題点を改修して完成したザクII。
反応炉を「ZAS-MI11」に換装している。
元々はザクIの改良型の「MS-05C」として設計されていたが、大幅な改良が行われたために新たに「MS-06」の型式番号が与えられることになった。
キシリア・ザビの提言により連邦軍のMSとの交戦を想定して近接戦用武装が取り入れられることとなり、近接戦用武装が無い当機は少数生産しかせず、C型に移行した。
C型開発以降は、大半が教導機動大隊での実習訓練機に使用された。
C型との大きな違いは、右肩のシールドと左肩のスパイクアーマーがなく、ザクIと同じ球形のアーマーを両肩に装備していたことである。』

『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』と比較して、『モビルスーツ ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』の優位性はズバリ『右肩のシールドと左肩のスパイクアーマー』。
将来の次世代量産機「ザクⅡC型(MS-06C)」に装備される武装が、『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』には無いんですよね。
これからの実戦では開発されたばかりで不安ある次世代初期量産機より、従来の旧機種に最新の武装を装備した機体が選ばれたというところでしょう。

ちなみに『MS-05S』といえば、このモビルスーツもそうですね。



『ザクⅠゲラートシュマイザー専用機 (MS-05S)』
『ジオニックフロント』に登場。闇夜のフェンリル隊隊長のゲラート・シュマイザー少佐が搭乗する機体。
独自のセンサーを導入したMS戦術とともに、視神経に戦傷の後遺症を抱えたシュマイザー用に音響センサーを増設したカスタム機。
塗装はザクIIと同様の塗り分けだが、緑色は一段薄い。
頭部にブレード・アンテナ、両肩にショルダー・アーマーを装着する。
スモークなどによって敵を欺き、ガンダム6号機を撃破する。
グフのヒート・サーベルとシールドを装備し、火器はドム・トローペンのラケーテン・バズなどを携行する。小説版では肩にバズーカ砲を固定装備として搭載している。』

この機体は、型式番号こそ一緒ですが機体設定や背景から「別モノ」。
でも、こういうデザイン見ると、『ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』にもブレードアンテナ付けても良かったんジャマイカン・・・と思ったりします。

余談ですが、ギャビー・ハザードも『戦略戦術大図鑑』では、『MS-05S』搭乗記録があるようです。
こっちは、もしかしたら『モビルスーツ ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』と色違いの同系機体かもしれません。
こういう仮説って、ガンプラやってるなら、ネタになりそうですね。

という訳で本日は以上です。
次回は、いよいよ「ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)」と「オリジン」について、です。
個人的には、どうしても書いておきたいテーマの一つ。
更新は来週5月1日、土曜日を予定!
「俺は、イジメと人殺しがだーい好きなんでなぁ!
たのっしみになぁぁぁ、ヒャラハッハッハッ!」 ※SPTレイズナー・ゴステロ(OVA1巻)予告っぽく。(ラルさん声優つながりって事で。)

『旧ザク』(ザクⅠ MS-05)【設定】

2021-04-19 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は、「ザクⅠ MS-05」について、です。


『ファーストガンダム版ザクⅠ』

私的に、
『ザクⅠ』=この『ファーストガンダム版ザクⅠ』=『旧ザク』
です。

では「オリジン版」は、というと、↓になります。


『オリジン版ザクⅠ』

いやあ、頭身からスタイルから何から何まで違うので、「見た目」的に別物です。
しかし、比較するのに差がありすぎても酷いので、『オリジン版ザクⅠ』デザイナーのカトキ・ハジメ先生の『ファーストガンダム版ザクⅠ』を提示してみます。


『ジオノグラフィー 黒い三連星専用ザクⅠ』

うーん、もとの画像が小さいからピンボケですねぇ。
せめて、「オリジン版」も「黒い三連星」にして、並べてみますか。



とりあえず、設定の相違から色が違う(オリジン版は「開戦前」、ジオノグラフィは開戦後「教導機動大隊」時か?)のは無視します。
だいぶ寄せられましたが、寄せられた故に、違いもハッキリしてきます。
「オリジン版」の方がマッシヴですねぇ。
肩幅は広いのに、左肩アーマーは小さい。お腹は丸い。
まあ、「お腹の丸み」は「ガンプラ HGUC 黒い三連星専用ザクⅠ」では、大分「丸い」解釈で造形されてますから、スタイルには目をつぶりますか。
モールドで言えば頭部の2線モールドも、ジオノグラフィ版は無いですが、これも「ガンプラ HGUC 黒い三連星専用ザクⅠ」には有るので無視で。
しかし、上腕のモールドや腹部の装甲は、無視できない程の完全な別物です。


(『赤丸の部分』がまったくの別デザイン。)

別物である以上、別の種類の機体と考えるべきでしょう。
ガンダムMS設定の法則「あるある」ですね。
(かつての「ザクⅡF2」が、「ザクⅡF」の解釈違いでデザインした経緯だったのに、別機体として設定したように。)

設定について、まず明確なのが、『オリジン版ザクⅠ』。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』公式HPにおいて、『黒い三連星用』や『シャア用』いずれも『ザクⅠ』について、『初期量産型』と紹介されています。
『ファーストガンタム』上の『ザクⅠ 初期量産型』は、『MS-05A』。
つまり、『オリジン版ザクⅠ』は、『MS-05A』という事になります。
そうすると必然的に、『ファースト版ザクⅠ』は、『MS-05B』。

2つの違いとすれば『ファースト版ザクⅠ(MS-05B)』は、『オリジン版ザクⅠ(MS-05A)』に比べ、

①『前腕モールド本数が少ない。』
②『腹部装甲が簡略化されている』

という特徴があります。

①「モールドが少ない」=「装甲板の分割が大雑把になった」という事。
②も「装甲板」が簡略化している

と、共通した変更です。
つまり「MS-05A」から「MS-05B」への変更は、

①「細かい装甲分割では無い」=「装甲を細かく開放する必要性が減った」=「故障によるメンテナンス」がほぼ不要になった。
②「「装甲板」の簡略化」=「製造・組立て時の工程が減る」=「量産スピードが上がる」
③「装甲板の分割・細分化」=『実体弾の被弾時の衝撃を吸収』する設計から、『腹部(中枢)』のような重要な箇所等を限定して、「装甲板の一体・簡略化」=『装甲の剛性が強化』する設計へと装甲板への設計コンセプトを変えた。

見方を変えれば、

○「故障時のメンテナンス重視」だったMSが、安定してきたので、「量産スピード」重視に転じた。
○重要なパーツ限定で『衝撃分散設計』だった装甲板を『剛性強化設計』へ変更した。

・・・というところでしょう。

ただし「ファースト版ザクⅠ」の設定には、
「ザクⅠ実戦型「MS-05A」ロールアウト。総製造数は27機。」
という設定があります。
しかし、「オリジン版ザクⅠ」=「MS-05A」とした場合、「総生産数 27機」は描写を見る限り、少なすぎます。
「ルウム戦役」で登場する「デニム機ザクⅠ」「スレンダー機ザクⅠ」も「オリジン版ザクⅠ」ですし、言えば「オリジン」に登場するザクⅠは全て「オリジン版ザクⅠ」でしょうから。
そうすると、「ファースト版ザクⅠ」の設定にある
「ザクⅠ改善型「MS-05B」ロールアウト。総製造数は793機。」
のうち、半数くらいは「オリジン版ザクⅠ=MS-05A」と同じ装甲板を使った、外見は「MS-05A」と同じ中身だけ改善された「MS-05B」というのが存在したのかもしれません。

『マスターアーカイブ モビルスーツ MS-06 ザクII』によると、


『マスターアーカイブ モビルスーツ MS-06 ザクII (マスターアーカイブシリーズ)GA Graphic・著』

ザクⅠ「MS-05A」と「MS-05B」の違いは
「外見上に大きな差異は無く、「小型熱核反応炉」がZAS社からH&Y社に改善された事が大きい。」
とあり、本来の設定ではMS内部の変更による差のようですし、外部装甲が「MS-05A」のままの「MS-05B」が存在しても不思議ではありません。

ちなみに、「MS-05A」に先駆け、民間用「作業モビルスーツ」として発表された「YMS-05」は、「デベロッパーズ」を見る限り「ファーストガンダム版」=「MS-05B」と同じデザイン。


(コミック『デベロッパーズ』(カドカワ)山崎峰水氏・著)

それらをまとめると、

①ザクⅠの祖先「YMS-05」は、「ファーストガンダム版」と同じボディデザインで商品化。
「YMS-05」が「ファーストガンダム版」と同じボディデザインで発表した理由は、「MS-05B」時と同じで「生産性」と「コスパ」重視した結果。
②軍事用として統合した「MS-05A」の際に、「オリジン版」のボディデザインに改変。
「オリジン版」ボディデザインへ変更した理由は「メンテナンス性」を重視した結果。
③ツィマット社「ヅダ」との競合時は、「試作機同士でのコンペ」という条件だった為、「YMS-05」を使用。但し「商業用の小型熱核反応炉」だった為、コンペ主催者へ申請し「(MS-05Aと同じ)軍事用の小型熱核反応炉」に乗せ換え、コンペに参加。
④「MS-05B」へ改変後に、メンテナンス性から生産性・剛性へ重視する改善を図る為「ファーストガンダム版」と同じデザインで「YMS-05」が採用していた外装へ戻す。

といった事が「ザクⅠ」の外装遍歴だったって事でしょう。

という事で今回は以上です。
こういうデザインの差異は「ガンプラ」作ってる人が得意そうな話題ですよね。
次回は以前「記事にする」話題にしていながら放置していた
『「ザクⅠ MS-05S」と「MS-06A」について』です。
更新は週末24日、土曜日を予定してます。


『クラブマン』(モビルスーツ誕生)【設定】

2021-04-18 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は、モビルスーツ開発・誕生について、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(映像版)」と「ファーストガンダム」での設定比較についての記事です。

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(映像版)」では、モビルスーツの原初として「モビルワーカー MW-01 01式」が設定されました。



一方、「ファーストガンダム」では、モビルスーツの原初として「クラブマン ZI-XA3(MS-01)」が設定されてます。



言えば、この「クラブマン」をオリジン連載に当たり大河原先生が、「モビルワーカー」として独自にデザインしたって事なんだろうけど、両者デザインや設定が違うだけに「どちらも同じ世界にあった」としたいところ。
「クラブマン」を否定すると「MS.ERA」も否定する事になるし。


(『MS ERA 0001〜0080 ガンダム戦場写真集』(バンダイ)。1990年発売。いわゆる「戦場写真集」的な切り口のムック本です。ガンダム好きなら、一度は手にとって欲しい逸品。)


それでは、、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(映像版)」と「ファーストガンダム」を年表で比較してみます。



①開発時期は、ほぼ一緒。
②「型式番号(MSとMW)」が違うので「別の商品・兵器として開発していた」と判別可能。

ただ、「モビルワーカー」は「作業ロボット」として偽装している「兵器」で、「ダークコロニー」というコロニー1つ使って「隔離」して開発。完全に作業目的で開発された類似モデルが存在しており、そのモデルに偽装している。
「クラブマン」は「秘密」としながらも、工業地区で「作業ロボット」として、開発。

という点が設定としての相違。

言い換えれば、「作業ロボとして偽装した兵器」と「(将来、兵器転用を内緒で見据えてる)商業販売目的の作業ロボ」の違いで、完全に別物。

「クラブマン ZI-XA3(MS-01)」と「モビルワーカー01式(MW-01)」は、別物として同じ世界に存在した」って結論が出せます。

そして、「モビルワーカー」の延長上に「ヴァッフ」「ブグ」があり、「クラブマン」の延長上に「プロトタイプザク」がある。
この2つの線は「MS-05 ザクⅠ」に統合。

って事ですね。

あれ、今回は相違点も無いし、簡単に終わっちゃいましたね。
それではまたお会いしましょう。
次は明日の予定です。
次回、「商業用」と「軍事用」が統合されたと推論された「MS-05 ザクⅠ」についてですよ!

『あれがジオンのザク・・・。』(MS-06ザクⅡ開発時期)【設定】

2021-04-17 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は「MS-06 ザクⅡの開発時期」について、です。

「ファーストガンダム史」上は、

「UC.0077 ザクⅡ YMS-06 ロールアウト」

となってます。
しかし、「オリジン」に登場するこのモビルスーツには、以下の解説が公式HPで付されています。


『モビルスーツ ザクⅠシャア専用機 (MS-05S)』 ※公式HPより抜粋
『MS-05 ザクⅠの問題点を洗い出し、急ピッチで開発されていた発展型であるMS-06 ザクⅡ用を想定し開発された「MS-05 ザクⅠ」の改善機。
MS-06 ザクⅡの本格的な量産が開始される直前にジオン独立戦争が開戦してしまったため、一部のMS-05 ザクⅠにはこれらのMS-06 ザクⅡ用の装備を取り付けた特別機が戦場に投入され、そのうちの1機をシャアが愛機として使用していた。』

この設定コメントを見る限り、『ザクⅠシャア専用機(MS-05S)』登場時には『ザクⅡ(MS-06)』の本格的量産が開始されていなかった事になります。

映像で確認できるのは
『UC.0079年1月3日 ジオン公国軍 宣戦布告』
その後にキシリア配下の親衛隊『ザクⅠ(MS-05)』が、グラナダ制圧。


『モビルスーツ ザクⅠ キシリア部隊機(MS-05)』

同時期に、くだんの「シャア専用ザクⅠS」が登場する。
(この時期の主力MSは「MS-05」という描写)

「ブリティッシュ作戦」はコミック版「オリジン」によると、「UC.0079年1月15日」。
「コロニー落とし」であるこの作戦前の地ならしの戦闘で、既に「ザクⅡ MS-06」が多数散見される事から、
「ジオン軍は「宣戦布告」時は「ザクⅠ(MS-05)」を主力MSとし、その後の数日のうちに新量産機「ザクⅡ(MS-06)」を急増」
させた事になります。

しかし、「ククルスドアンの島(2巻)」に、以下の事が描かれています。


(※『機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島(2巻)』(カドカワ)おおのじゅじ・著。オリジン世界の一年戦争をサイドストーリーとして見事に描いています。)


『UC.0079年12月25日 Y-02小隊「ザクⅡR-1A」テスト運用』

つまり、シャアが「UC.0079年1月3日 ザクⅠS型」を実戦で運用していた時点で、「ザクⅡ (MS-06)」は開発済。
その発展型である「高機動型ザクⅡ (MS-06R-1A)」も開発済で、テスト運用していた。
ただし、「公式HP」のコメントもあるので、
「ザクⅡは(とっくに完成・先行量産し高機動型まで開発していたものの)、本格的量産が(急ピッチで製造していたにもかかわらず)開戦時には間に合わなかった。」
といったところでしょうか。
まあ、先行量産していた「ザクⅡ」は「MS-06 A型」でしょうから、実戦に参加したのは左肩に盾・右肩にスパイク装備の実戦装備した「MS-05S」の方が優先されたんでしょうね。
(この当たりの話は、また後日記事にします。)

まとめると、
『UC.0079年12月25日以前から、ザクⅡ (MS-06)の本格的量産を開始していたが、UC.0079年1月3日開戦には、本格的量産の完成品は間に合わず、導入できなかった。』

といったところでしょう。

但し、流石に「ザクⅡ MS-06F」開発の必要性は無い為、スケジュールから見ても(開発自体はしていても)「南極条約」を受けて本格量産開始したってところだと思います。

これらを考慮すれば、「MS-06 ザク」の開発時期は以下のイメージに変更するしかないでしょうか。



このスケジュールなら、様々な問題が解決します。
もちろん、以前記事にした「スミス海の虐殺(MS-05の実戦)」時点でも「MS-06」は開発されてない事になりますし、開戦直後の「グラナダ制圧」時も「MS-06」の本格的な量産は完了していない事になります。
しかも、開戦前から「MS-06」は開発完了し、先行量産はしていた事になります。
いろいろと「オリジン」「ファーストガンダム」共存としての辻褄が合うわけです。

「ファーストガンダム」設定を上塗りし塗りつぶすのは気が引けますが、「ファーストガンダム」と「オリジン」の共存の為の被害と考えると「止む無し」という思いです。
(個人的には、このくらいの変更なら、過去の外伝やらでやってるでしょうし。)

改変年表には解説不足の点も多々ありますが、(「国家総動員」とか、「MS-06S」「MS-06R-1A」開発改変とか)別の記事で詳細を説明していきますので、ご安心下さい。

以上で「MS-06開発時期について」は終わりです。
ただ、ここ数日の記事は「MS開発」に関わるテーマなので、モビルスーツ開発当初から考えるべき内容でもあります。
という訳で、次回は「「MS-01 クラブマン」と「MW-01 モビルワーカー」について、です。



『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』(人類初MS戦)【設定】

2021-04-16 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』について、です。




『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』 ※当ブログ過去記事より抜粋
『『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』より、宇宙世紀0078に月面でのミノフスキー博士の亡命を巡り発生した戦い。
『青い巨星』ランバ・ラルを指揮官とした『黒い三連星』や『赤い彗星』シャア・アズナブルといった後のジオンエースパイロットで編成されたモビルスーツ隊と連邦MS部隊との史上初のモビルスーツ同士の戦闘。
ランバ・ラル指揮下のモビルスーツ部隊は1機のMS-04を含む5機で、ガンキャノン初期型2個中隊(12機)を一方的に全滅させる大勝利を収めた。
連邦側ではこれらの惨敗から『雨の海海戦』を「スミス海の虐殺」と呼称した。
これは、ランバ・ラル、シャア・アズナブル、黒い三連星といった後のエースパイロットたちによって隊が編成されていたことも大きな勝因だが、他の兵器を火力支援することを目的に設計されたガンキャノンに対し、同じMSを接近戦で駆逐することを目的としたザクの設計思想の勝利でもあった。
なお映像作品では逆で、むしろザクの方がMS以外の敵と戦うことを想定して設計されている。』


このオリジンにおけるこの歴史的事件で、「黒い三連星」や「シャア」が「ザクⅠ」に搭乗し、地球連邦軍「RCX-76 ガンキャノン初期型」と「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」に挑んでいます。
この『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』には、「ファーストガンダム史」上、以下の2つの矛盾が孕んでいます。

(A)「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」は、「ファーストガンダム史」では「サイド7でアムロ・レイによって起動されたガンダムが、ジーンのザクと交戦した記録」となっている。
(B)「ファーストガンダム史」上の「MS-06」開発スケジュールに矛盾がある。

まず(A)については、「ファーストガンダム史」と、いくつか矛盾があります。
というか、「ファーストガンダム」の設定ではなく「映像」上で表現されている点と矛盾があるのです。
その点で、「オリジン」と「ファーストガンダム」では最も大きな違和感の1つと言えるでしょう。
「ファーストガンダム」では、「人類史上初のモビルスーツ同士による実戦」は、「サイド7でガンダムが、ザクと交戦した記録」となっている背景に、以下の描写があります。

①「ガンダム」登場以前、「地球連邦軍」に「モビルスーツ」は存在していないような描写が多数。
②「機動戦士ガンダム 第3話」でシャアがガデムに「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」と言っている。

これら「ファーストガンダムの事実」と「オリジン」の『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』を両立させるには、『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』が「歴史上、無かった」事にする以外、矛盾を解消する方法がありません。

『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』は、『UC.0079年1月3日 ジオン公国が地球連邦軍に宣戦布告』した前の『UC.0078年 初頭』に発生しています。
「正式な宣戦布告前の戦闘」で、「極秘裏にミノフスキー博士の亡命する」政治的背景ある戦闘である『スミス海の虐殺(雨の海開戦)』。
更に、連邦からすれば「歴史的惨敗」。
世界の大勢である連邦陣営で「歴史上、無かった」事にしたのは、想像に固くありません。
ジオン側も「宣戦布告」前の戦闘で、大義名分が無い為、同じく「歴史上、無かった」事にしたのは容易に想像できます。

また、ジオンからすれば

『「ジオンMS4機」で、「連邦軍MS大部隊を全滅」』

『連邦軍MSは戦力外レベル』しかし、『宣戦布告前の規定違反であり、事実を公表できない』

ミノフスキー博士の亡命阻止した事で、連邦のMS開発は大幅に遅延する事を予想。
『連邦にはMSは存在しない。恐れるに足りず』と連邦MSを表現。

と喧伝していた可能性もあります。
実際、「オリジン」では、「スミス海の虐殺」以降(「ルウム戦役」等で)、連邦側にMSが配備されている描写はありませんでした。
連邦からすれば、初戦で「MS同士の戦闘で歴史的大敗」を喫した訳ですから、「兵器としてのMS」は戦力外。
、「スミス海の虐殺」以降(「ルウム戦役」等)では「宇宙航空戦闘機(セイバーフィッシュ)」へ配備を戻したんだと推測できます。
逆に、ジオン側からすれば、『スミス海の虐殺(雨の海開戦)は記録上、抹消』『ルウム戦役で連邦軍はMSの配備をしていなかった』事実を逆手にとって、
「相手の連邦は「MSは無い」。戦争しても勝てる」
という情報操作により、自軍の士気高揚の一助にしていた可能性もあります。
そして、これによりジオン軍内部で
『「地球連邦軍」に「モビルスーツ」は存在していない。』
が定説化してしまったのだとすれば、「ファーストガンダム」設定や映像も、つじつまが合います。

次に、
『「機動戦士ガンダム 第3話」でシャアがガデムに「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」と言っている。』件ですが、「オリジン」で「スミス海の虐殺」映像シーンを確認すると、シャアの機体だけ連邦の「ガンキャノン初期型 RCX-76」と交戦する描写が無いんですよね。
連邦のMS輸送艦は撃墜してますが、その後はMS戦を傍観している様子でした。
つまり、シャアがガデムへ言った、

「始めてのモビルスーツ戦だったんだぞ」

は、「スミス海の虐殺」を加味しても、矛盾しないセリフという事になります。

今回の記事は以上です。
次回は、『「MS-06 ザクⅡ」開発時期』について、です。
更新は明日予定!
『君は生き残る事ができたら、明日はどっちだ!』(島本和彦先生っぽく)