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『高機動型ザクⅡ』(MS-06R-1A)【設定】

2021-05-29 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は「MS-06R-1A」いわゆる『高機動型ザクⅡ』について、です。

『高機動型ザクⅡ』は「オリジン版」と「ファーストガンダム版」で開発時期が異なっています。

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<おことわり> 
『オリジン版』は「パラレル」という概念がありますが、「パラレル」ではない事を前提に記事にしています。
『オリジン版アニメ化プロジェクト』が終了(安彦氏とカトキ氏が「オリジン劇場版パンフレット」で明言)した今、『ファーストガンダム』と物語が被らない(*1)となれば、他の外伝・サイドストーリー(*2)と立ち居地は一緒。
つまり、物語の理不尽な「上塗り否定」が少なく(*1)、多少の差異は他の映像化した外伝ガンダム同様に設定の改変で対応可能(*2)。
それであれば、『オリジン』『ファーストガンダム』の共生を「背景設定」をすり合わせて考えいていく・・・という見方です。

また、『オリジン』はアニメ以降も物語は「コミック版」で継続しますし、その設定もあります。
しかし、「ガンダム世界はアニメ版の設定が優先する」という大原則が、あります。
そのため「アニメ版オリジン」以降(「ガンダム大地に立つ」以降)の物語は、『アニメ版ファーストガンダム』が優先するので、その後の物語である『コミック版オリジン』設定は(ファーストガンダム版設定に抵触する部分は)無視します。

<*注釈>
*1 「ガンダム大地に立つ」以前が「オリジン」、以降が「ファースト」。物語の時期の住み分けができている、の意。

*2 「ガンダム外伝作品」による最も有名な「ファーストガンダム」設定改変の1つに「08小隊によるジム開発設定改変」がある。

「ファーストガンダム」では、
『ガルマ戦死し、ギレンが追悼演説。
その遙か後に、ジャブローにホワイトベースが到着。
その時期に「連邦軍の量産モビルスーツ・ジム」初登場』
の描写。
「ガンダムの量産型であるジム」も、「ホワイトベースで活躍するガンダムのデータをマチルダが持ち帰り、ジム開発にフィードバック」し、「ホワイトベースがジャブローに到着する直前にロールアウトし、ジャブロー攻略戦に初めて実戦投入」と「ファーストガンダム」放映当時は解釈された。

しかし、後年に制作された「ファーストガンダム」の外伝的作品である「08小隊」では、
『ガルマ戦死し、ギレンが追悼演説。
その遥か前に「ジム初期型」が登場』
の描写。
「ファーストガンダム」と「ジム初登場」時期が大きく乖離。
当時の解釈とも矛盾が生じる。
しかも、「ジム」のデザインが「ジム」の後継機である「ジム改(後にジムEと設定)」に酷似。
開発系譜にも矛盾が発生。

また「08小隊」では、「ジャブロー攻略戦」以前の「オデッサ作戦」以前から、「陸戦型ジム」が実戦配備される描写がある。

これらを踏まえ、アニメ映像化してしまった「08小隊」に合わせ、それまでの「連邦軍のジム開発時期」解釈を、大きく改変した設定を発表した。

「08小隊」による設定の改変以降、様々な「ガンダムの外伝作品」で、いろいろな「ジム」タイプのモビルスーツが「ジャブロー攻略戦」以前の各戦線で登場する事になる。

またガンダムは「後発で映像化した作品」に合わせ公式設定を改変する方針が生まれた。

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「オリジン版」の「高機動型ザクⅡ」はこちら。


『オリジン版・高機動型ザクⅡ(MS-06R-1A)』※以下、「オリジン公式HP」抜粋。
『ジオン公国軍の主力として活躍することになるMS-06 ザクⅡは、初期生産型となるC型、その後に登場するF型をはじめ、さまざまな戦況に合わせて運用可能な「汎用性」を求める形で開発が行われた。
独立戦争開戦に向けて、汎用性の高いC型の量産体制が整いはじめると、ジオン公国軍は特定の戦闘状況に特化した、局地戦対応のMS-06 ザクⅡの開発を始める。
その中で最も早い時期に完成したのが、MS-06R-1A 高機動型ザクⅡである。
この機体は、汎用性を排除し、宇宙空間での戦闘に特化すべく、より高い機動性を求めて改良が施されている。
背部の大型化したランドセル(バックパック)に大量に消費する推進剤をより多く積み込むことができるプロペラントタンクを増設。
脚部には増速用の大型スラスターを3基ずつ計6基設置し、機動力の増強を図っている。
この機体は、独立戦争初期の大規模艦隊戦となったルウム会戦において、かつてモビルスーツ開発にテストパイロットとして関わっていたガイア、オルテガ、マッシュら黒い三連星によって運用された。
彼らは対艦戦闘用のフォーメーションを組んだ三位一体の攻撃を得意としており、役割に応じて異なる兵装も特徴となっている。
チームを率いるガイア機は両肩にシールドを装備することで、バズーカの携行弾数が向上。
射撃能力に優れるマッシュの機体は中・長距離射撃が可能なMS用対艦ライフル ASR-78を装備。
そして、近接での格闘戦を得意とするオルテガの機体は、ガイア機とマッシュ機の攻撃の仕上げとして、ジャイアント・ヒート・ホークの直接攻撃でとどめを刺すという連携を行い、ルウム会戦において高い戦果を挙げることになる。 』

次に『ファーストガンダム(MSV)版』です。


『高機動型ザクⅡ・黒い三連星専用機(MS-06R-1A)』 ※以下、wiki抜粋。
『ザクII F型 (MS-06F) をベースとして、ザクIIの陸戦能力をほぼ完全に廃し、宇宙空間用に特化された高機動型。
背部・脚部以外は従来のザクIIとほぼ同じ形状だが、フレームやジェネレーターなどの内部構造は大幅な設計変更が加えられており、事実上別のMSとなっている。
当初は『試製高機動型ザクII(RP型)​』が2機試作され、『R-1型』として量産開始。
『R-1型』の推進剤消費量の問題を解決するため、背部と脚部の燃料タンクを「チューブ式」から「カートリッジ式」に改修された「R-1A型」が開発された。
「R-1A」型として最も有名な機体が、「黒い三連星専用機」。
黒い三連星がドムとともに地球に降りる直前まで使用した機体で、ザクII S型からチームカラーとなった黒、紫、グレーの3色で塗り分けられている。
(「黒い三連星」は「ルウム会戦」時は「C型」を運用。)
右肩のシールドには黄色いパーソナル・エンブレムが描かれているが、これは本来は突撃機動軍章であるものの、黒い三連星のMS以外には使用されていないといわれる。
機体番号はガイアが「03」、マッシュが「02」、オルテガが「06」。
グラナダ工廠でR-1型の基礎フレームを用いて製造されており、ほかの同型機とは細部の意匠が多少異なる。
ガイア機は頭部にブレード・アンテナが装備されることもある。』

「運用時期」「開発系譜」等、設定、多数の相違があります。


次に外見的特長を比較していきます。

しかし、オリジン版(カトキ先生デザイン)」と「ファースト版(大河原先生デザイン)」では、頭身からスタイルから違い過ぎて比較ができません。

なんで、スタイルが今風でモールドも追加された『ファースト版(ガンプラRG)』と『オリジン版』で比較してみます。


左『オリジン版』、中央『ファースト版(ガンプラRG)』、右『ファースト版(大河原先生デザイン』です。

さて、違いですが、
まず、目を引くのが、左肩スパイクアーマーの大きさ。
これは、他の、『オリジン版』『ファースト版(カトキ氏デザイン)』でも見られる差(ザクⅠ等)なので、『スタイルの違い』として割愛します。

しかし『オリジン版』は解説にもありますが、

『ガイア機(03)は、両肩にシールドを装備』

と、「固定武装」装備が違う点は、明らかな相違です。

それを除いても『頭部・胸のモールドの違い』があります。


『設定の相違』、『固定武装』の相違、『頭部』『胸』モールドの差異と見逃せない違いがある事から、あきらかに別物です。

別物である以上、別の種類の機体と考えるべきでしょう。
ガンダムMS設定の法則「あるある」ですね。
(かつての「ザクⅡF2」が、「ザクⅡF」の解釈違いでデザインした経緯だったのに、別機体として設定したように。)
それでは、2種の違いを改めてみてみます。

(1)「外見」


①「ガイア機」の「ブレードアンテナ」の有(ファースト版)無(オリジン版)。
②「頭部2本モールド(装甲板)」の有(オリジン版)無(ファースト版)。
③「ガイア機」の「左肩シールド装備」の有(オリジン版)無(ファースト版)。
④「胸・突起モールド(チ○ビモールド)」の有(オリジン版)無(ファースト版)。


(2)設定

①「オリジン版」は「C型」の局地戦対応として、最も早い時期に開発された機体。
「MSV版」は「F型」の宇宙空間用に特化された高機動型。「RP型」「R-1型」と開発され、その改善機として、「R-1A型」が開発された。

②「オリジン版のガイア機」は、「左肩に固定シールド装備」。
「MSV版のガイア機」は「ブレードアンテナ装備」する場合もある。

③「オリジン版の黒い三連星」は「ルウム会戦に「R-1A型」を運用」。
「MSV版の黒い三連星」は「ルウム会戦はC型を運用」。その後「S型」に乗り継ぎ、「R-1A型」を受領。


(3)特記事項
・「オリジン版」劇中描写で「黒い三連星・オルテガ」が「ブレードアンテナ」を羨ましがる描写がある。
・「オリジン版」では「黒い三連星」はドズル配下。「ファーストガンダム版」ではキシリア配下。
・U,C,0079.3「黒い三連星」は「教導機動大隊」で演習をしている。

これらの事を開発順に年表にすると以下のようになります。



ここで一つ疑問を感じます。
「ジオン十字勲章」授与される程の戦力である「黒い三連星」に、開戦3カ月と間も無い時期に
「教導機動大隊」で演習させるでしょうか?
強力な戦力であれば、もっと重要な戦線に送り込んだほうが、効率が良いと感じます。
勿論、新人パイロットの育成と士気高揚は大事ですが。
このあたりと「オリジン版」「ファーストガンダム版」の「黒い三連星」の所属の違いを結び付けて説明すると面白そうです。
例えば、

①開戦当初「黒い三連星」はドズル配下として戦果を上げ「ジオン十字勲章」授与。

②キシリアはグラナダ制圧に成功。

③当初より「継戦」を画策していたキシリアは「南極条約」締結後、ドズルに抜きんじて「地球降下作戦」の軍組織を主導。

④キシリアはドズルに比べ、この時点で配下のパイロットに突出した能力のある人材が不足している事を問題視。

⑤キシリアの要請により「地球降下作戦」指令となるマ・クベも同じ認識であり、優秀なパイロット補充の為、シャアへ引抜き勧誘するが、断られる。

⑥マ・クベを通じ水面下での交渉に失敗したキシリアは、「地球降下作戦」や制圧した「グラナダ」の防衛戦力不足を盾に、ドズルに人的支援を要請。

⑦ドズルには「ソロモン防衛」があるとはいえ、キシリアには「グラナダ防衛」もある上に大規模侵攻作戦となる「地球降下作戦」もあり、キシリアの要請に応じざるを得なかった。
まず、「人的資源」の支援の核として、パイロットを養成する「教導機動大隊」のキシリアへの譲渡を決定。
更に「人的支援」の目玉として、「ジオン十字勲章」授与した「黒い三連星」のキシリアへの転属という苦渋の決断をする。

⑧キシリアは「黒い三連星」を「単なるエースパイロット補充」で終わらせる事を良しとはせず、「教導機動大隊」の中核に据える事で「多数の優秀なパイロットの養成」を図る。

⑨「地球降下作戦」での負傷パイロット本国帰還増加により、「教導機動大隊」教官補充に目処がつき、「黒い三連星」は戦場復帰。

⑩一方、「黒い三連星」を失ったドズルは優秀なパイロット補強の意味もあり、「ランバ・ラル」の予備役からの復帰を認める。

⑪「ランバ・ラル」は「陸戦型デバイス」「格闘特化型戦術MS」の試験運用で開発協力していた「ラル専用ザクⅠ」の実績から、「プロトタイプグフ(戦術実証型)」開発に参加。

・・・なんてどうでしょう。
物語性もあって、面白いですよね。

もともと「オリジン版」では、ドズルがモビルスーツの原点から関わっていた為、自然に優秀なパイロットが集まったでしょうが、開戦当初のキシリアはそこが薄かったのは想像に難くありません。
「オリジン版」ではマ・クベがシャアを引き抜きしようとしたりしてましたから、ドズル以外の組織が優秀なパイロットを欲しがっていることは間違いないでしょうし。
そんなキシリアからすれば、優秀なパイロットをドズルから引き抜き、そのパイロットに他パイロットの指導をさせ、全体の底上げを図ると考えるのは自然な流れです。

以上をまとめ、詳細設定の解釈説明として、機体解説していきます。



『高機動型ザクⅡ Rタイプ』

①「C型」ベースの開発
『「ザクⅡC型」の局地戦対応として、最も早い時期に開発された機体。
開戦当初は「南極条約(戦争で「核使用禁止」等の条件を締結した条約)」締結前だった為、ジオン軍主力機にも「耐核装備」された『ザクⅡC型 MS-06C』が主力機として導入された。
「高機動型ザクⅡ MS-06R-1A」も、「耐核装備」された「C型」をベースとして開発された。
この機体は、汎用性を排除し、宇宙空間での戦闘に特化すべく、より高い機動性を求めて改良が施されている。
背部の大型化したランドセル(バックパック)に大量に消費する推進剤をより多く積み込むことができるプロペラントタンクを増設。
脚部には増速用の大型スラスターを3基ずつ計6基設置し、機動力の増強を図っている。
但し、「通信・索敵強化用のブレードアンテナ」は、当初「三位一体行動」する彼らには不要として取り付けられなかった。
この機体は、独立戦争初期の大規模艦隊戦となったルウム会戦において、かつてモビルスーツ開発にテストパイロットとして関わっていたガイア、オルテガ、マッシュら黒い三連星によって運用された。
彼らは対艦戦闘用のフォーメーションを組んだ三位一体の攻撃を得意としており、役割に応じて異なる兵装も特徴となっている。
チームを率いるガイア機は両肩にシールドを装備することで、バズーカの携行弾数が向上。
射撃能力に優れるマッシュの機体は中・長距離射撃が可能なMS用対艦ライフル ASR-78を装備。
そして、近接での格闘戦を得意とするオルテガの機体は、ガイア機とマッシュ機の攻撃の仕上げとして、ジャイアント・ヒート・ホークの直接攻撃でとどめを刺すという連携を行い、ルウム会戦において高い戦果を挙げることになる。
ちなみに型式番号『R-1A』は、「F型ベースのR型」の類似機体と同じ番号を後年付与されたもので、当時は単に『高機動型(一部では便宜上「R型」)』と呼称。
正式な型式番号が無かった上、『C型』の派生機だった事もあり、「黒い三連星」の「ルウム会戦」で運用されたモビルスーツが『C型』として伝わっている。

②『F型』ベースへの移行
『南極条約」締結に伴い、「耐核装備」が不要となり、同装備の無い『ザクⅡF型 (MS-06F)』が開発。
「高機動型ザクⅡ MS-06R-1A」も、「耐核装備」が外された「F型」をベースとして開発される事になるのだが、当時の「制宙権の大半を支配した」ジオン軍は「地球」が主戦場になると判断。
「F型ベースのS型」が優先して開発される事となり、「F型ベースのR型」開発は一旦凍結される。
「C型ベースのR型」搭乗パイロットも、先行して開発された「F型ベースのS型」を受領し乗り換える事なる。
「黒い三連星」も例外では無く、「C型ベースのR型」から「F型ベースのS型」へ乗り換えている。
UC.0079年4月、「F型ベースのS型」完成後に「F型ベースのR型」の試作機となる「高機動型ザクⅡRP型 (MS-06RP)」2機がロールアウト。
背部と脚部の燃料タンクを「C型ベースのR型」時の「カートリッジ式」から、燃料積載能力の高い「チューブ式」に改修される。
『頭部・装甲』もメンテナンス重視」「衝撃分散設計」だった『3分割・装甲板』を廃止し、「運用中の故障の激減」「重要なセンサー部の保護」の観点から、「剛性強化設計」の「単一・装甲板」へ変更。
運用試験も良好だった為、R型の量産機「R-1型」の量産が開始される。
但し、この時『黒い三連星』はキシリアの要請でドズルからキシリアへ配置転換されており、キシリア配下のパイロット技術の底上げとして「教導機動大隊」に着任。
UC.0079年3月より教導機動大隊の特別演習に参加し、パイロット教育に専念。
この時の「黒い三連星」は「雨の海海戦」で使用していた「MS-05A」のジェネレーターや外装を「MS-05B」へ改修。
「C型ベースのR-1A型」「F型ベースのS型」同様、黒、紫、グレー3色のパーソナルカラーへ塗り替え、指導に望んでいる。
これらの事情から「黒い三連星」は、「R-1型」を受領していない。
彼らに配備される事の無いまま、「R-1型」は運用パイロットからの「燃料補給効率の悪さ」を指摘され、生産を一度凍結。
最大積載量の高い「チューブ式・燃料タンク」から、当初の「C型ベースのR-1A」が採用していた燃料補給効率の高い「カートリッジ式」へ戻す形で「R-1A型」が開発される。
なお、「RP」「R-1」「R-1A」ともに、パイロットの要望によって『ブレードアンテナ(F型から移行したS型準拠)』を装備する機体も散見される。
頭部・装甲』も「単一・装甲版」へ変更している機体が多いが、一部「メンテナンス重視」した「3分離型・装甲版」を採用している機体もあった。』

③『黒い三連星専用機』
『「F型ベースのR-1A型」は「教導機動大隊」でのパイロット教育任務を終えた「黒い三連星」も受領。
「頭部・装甲」に以前の「C型ベースのR-1A」と違い、「一体型・装甲板」を採用。
「ガイア機の左肩」は「固定シールド」では無く、通常の「スパイクアーマー」が採用された。
「ルウム会戦」のような大規模戦闘では、「予備弾倉」装備も兼ねて「固定シールド」としていたが、通常戦闘を想定した為、格闘とのバランスも良い通常仕様にしたというい経緯である。
「黒い三連星」は地球に降りる直前まで本機を使用。
「C型ベースのR-1A型」「F型ベースのS型」同様、黒、紫、グレーの3色で塗り分けられている。
右肩のシールドには黄色いパーソナル・エンブレムが描かれているが、これは本来は突撃機動軍章であるものの、黒い三連星のMS以外には使用されていないといわれる。
機体番号はガイアが「03」、マッシュが「02」、オルテガが「06」。
グラナダ工廠でR-1型の基礎フレームを用いて製造されており、ほかの同型機とは細部の意匠が多少異なる。
ガイア機は頭部にブレード・アンテナが装備されることもある。』


この設定なら、『MSV設定』に大きな改変を加える事無く、「オリジン版R-1A型が一年戦争開戦時に別に存在した」と説明できます。

ただ、この作品まではカバーできなかったのが悔やまれます。


『ガンダムレガシー(1巻)』著・夏元雅人(角川書店)

こちらの『episode 01(1巻record 01) ルウムの影と光』では、ガッツリ「ルウムでの黒い三連星」を描いているため、「黒い三連星」がルウムで「(紫・黒の)パーソナルカラーではないザクⅡC型」に搭乗してるんですよね。
しかも「黒い三連星」が(紫・黒の)パーソナルカラーになるのは、ルウム以降「ザクⅡS型」受領から、と明言されています。



文字設定のみの「MSV」は私の説明で補完できましたが、「ビジュアル・台詞」付きのコミックは、アニメ版「オリジン」が「完全にルウム戦役を上塗り」している為、どうにもできません。
「ガンダム設定は、アニメ版が優先」定義により、完全に消されてしまいます。

夏元先生のコミックは大好きなだけに、無念です。

という訳で、今日は以上です。

今日の記事で「オリジン版」「ファーストガンタム版」の共生をテーマした「ジオン側」の記事に一区切りつけれます。

次回は「連邦側」で気になる点について。

更新は6月5日、土曜日です。


『指揮官用ザクⅡ』(MS-06S)【設定】

2021-05-22 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は「MS-06S」いわゆる『指揮官用ザクⅡ』について、です。

『指揮官用ザクⅡ』は「シャア専用ザクⅡ」が有名です。
「オリジン版」の「シャア専用ザクⅡ」はこちら。


『オリジン版シャア専用ザクⅡ(MS-06S)』

『指揮官用ザクⅡ(MS-06S)』 ※以下、wiki抜粋。
『アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する「シャア専用ザク」に、『ガンダムセンチュリー』や『MSV』などでの設定が付加されたもの。
主に中隊長以上の士官に配備されたためにこの名称で呼ばれ、中隊長用、士官用などとも呼ばれるほか、型式番号の「MS-06S」からS型とも呼ばれる
中隊長クラスのパイロットの要望に応えて開発された。
F型から派生した機体で、20パーセントの性能向上が行われている。
F型とは80パーセントの部品を共有する。
30パーセント増強した130トンクラスの推進器を2基装備する。推力の向上に伴って燃料積載量は増加したものの、基本的に少なく後々まで大きな問題となった。
また、指揮官用として通信・索敵能力を強化するため、ブレードアンテナ基部には改良が施されている。
また、推進器の出力向上に伴い、ジェネレーターもチューンナップされた。
オリジン版もほぼ同様の設定だが、R6キットの30ミリ肩部バルカン砲を装備している(S型の場合は型式番号に変更はない)。
オリジン版では、シャアの指示により各部スラスターのリミッターが解除された描写があり、
操縦性の悪化や機体損傷のリスクと引き換えに、機体の限界性能を引き出している。』

一方、『ファーストガンダム』のザクを見てみます。


『ザクⅡ(ファーストガンダム版)』

私的には、『これぞ!シャアザク!』って気分です。
しかし「オリジン版(カトキ先生デザイン)」と「ファースト版(大河原先生デザイン)」では、頭身からスタイルから違い過ぎます。
何処が同違うか、比較しようにも比較ができません。

なんで、スタイルが今風でモールドも追加された『ファースト版(ガンプラRG)』と『オリジン版』で比較してみます。


左『オリジン版』、中央『ファースト版(ガンプラRG)』、左『ファースト版(大河原先生デザイン』です。

最近(でも無いか)のガンプラは素晴らしいですね。
今風のスタイルの上、ディテール等の情報量も半端無い。

さて、違いですが、
まず、目を引くのが、左肩スパイクアーマーの大きさ。
これは、他の、『オリジン版』『ファースト版(カトキ氏デザイン)』でも見られる差(ザクⅠ等)なので、『スタイルの違い』として割愛します。

しかし『オリジン版』は解説にもありますが、

『R6キットの30ミリ肩部バルカン砲を装備している』

と、「固定武装」装備な点は、明らかな違いです。

それを除けば『細かなモールドの違い』となります。

それと、左『オリジン版』と右『ファースト版(大河原氏デザイン)』では同系色ですが、確実に「色の違い」があります。

『固定武装の有無』の相違、『頭部』『胸』モールドの差異と見逃せない違いがありますし、色設定は明らかに別物です。

別物である以上、別の種類の機体と考えるべきでしょう。
ガンダムMS設定の法則「あるある」ですね。
(かつての「ザクⅡF2」が、「ザクⅡF」の解釈違いでデザインした経緯だったのに、別機体として設定したように。)

ところで、『オリジンHP』には『ザクⅡC6/R6型』のコメントに以下の説明があります。


『ザクⅡC6/R6型』
『シャアが指揮するファルメル隊所属のモビルスーツ部隊の小隊長であるデニム曹長の搭乗機。
特殊任務を受けたシャアの部隊へ配備されたザクⅡも特別仕様となっている。
デニム機をはじめ、ファルメル隊所属のザクⅡは、一年戦争開戦に向けて生産された初期生産タイプのC型と開戦後に量産されて一般的となるF型の間に、少数生産されたC-6型と呼ばれる機体。
C-6型は、C型から胸部装甲の形状変更がされ、胸部にバルカンが配置されたことで装甲と武装の強化がなされた機体となっている。
さらに、腕部には2連装マシンガンを内蔵し増加装甲的な役割を果たす追加装備「R6キット」を装着(そのため、型式番号がMS-06C-6/R6と表記)。
腰部にはファルメル隊所属を示すエンブレムが描かれている』

コメントとして見て頂きたいのは、
『一年戦争開戦に向けて生産された初期生産タイプのC型と開戦後に量産されて一般的となるF型』
の部分。
『オリジン』で、この『ザクⅡC6/R6型』が登場するのは、ルウム戦役後でした。
具体的には、キシリアが立てた『極秘作戦・青い鳥』により、レビルがジオン公国から脱走。
そのレビルが連邦へ逃亡する際に乗艦した戦艦を、ファルメル隊が検閲する際にデニム機として登場したものです。
この時期に、最新機『ザクⅡC6/R6型』が実戦配備したと考えると、『MS導入時期』は、以下のようになります。


①『開戦前夜(UC.0078年12月)』・・・『MS-06R-1A(黒い三連星)』テスト運用。
②『一年戦争』直後・・・量産が間に合わず『MS-06C』配備されず、『MS-05』が主力。シャアも『MS-05S』に搭乗。
③『ブリティッシュ作戦』・・・『MS-06C』導入される。(「コロニー落とし」の有名なシーン)
④『ルウム戦役』・・・『MS-06C』が主力。『MS-06S(シャア)』『MS-06R-1A(黒い三連星)』も確認。
⑤『極秘作戦・青い鳥』・・・『ザクⅡC6/R6型』を確認。

この時期まで『ザクⅡF型 MS-06F』は確認されていません。
『ザクⅡF型 MS-06F』は『MS-06C6/R6』以降に開発されているので、

つまりは、

『MS-06S』は『MS-06F』開発前に開発された。

という事がわかります。
(実は、昔の『オリジン公式HP』には『ファーストガンダム』になぞらえて、
「『シャア専用ザクⅡ MS-06S』は『ザクⅡ MS-06F』より改良」
という説明文があったのですが、現時点で抹消されているんですよね。
オリジン版ガンプラには、名残として
『「MS-06S」は「MS-06F」より改良』
のコメントが残っているみたいですが。)

こうなると、「オリジン版の「シャア専用ザクⅡ MS-06S」は、「ザクⅡC型 MS-06C」をベースに派生した性能向上型となります。

逆説的に「ファーストガンダム版」の「シャア専用MS-06S」は、、「ザクⅡF型 MS-06F」をベースに派生した性能向上型となります。

それでは、2機の違いを改めてみてみます。

(1)「外見」


①「ブレードアンテナ」の長(ファースト版)短(オリジン版)。
②「頭部2本モールド(装甲板)」の有(オリジン版)無(ファースト版)。
③「左肩R6装備」の有(オリジン版)無(ファースト版)。
④「胸・突起モールド(チ○ビモールド)」の有(オリジン版)無(ファースト版)。
⑤「脚部スラスタ」の有(ファースト版)無(オリジン版)。※これは「大河原版」には無い。
⑥「色設定」の濃(オリジン版)淡(ファースト版)。

(2)設定

「オリジン版」・・・「耐核装備」仕様の「C型」の能力向上機。
「ファースト版」・・・「耐核装備」無しの「F型」の能力向上機。


これらの事を説明すると以下のようになります。



『指揮官用ザクⅡ MS-06S』

①「C型」ベースの開発
『「MS-06」ザクⅡの性能向上機。
主に中隊長以上の士官に配備されたためにこの名称で呼ばれ、中隊長用、士官用などとも呼ばれるほか、型式番号の「MS-06S」からS型とも呼ばれる。
中隊長クラスのパイロットの要望に応えて開発された。
開戦当初は「南極条約(戦争で「核使用禁止」等の条件を締結した条約)」締結前だった為、ジオン軍主力機にも「耐核装備」された『ザクⅡC型 MS-06C』が主力機として導入された。
「指揮官用ザクⅡ MS-06S」も、「耐核装備」された「C型」をベースとして開発され、「C型」の20パーセントの性能向上が行われている。
C型とは80パーセントの部品を共有する。
30パーセント増強した130トンクラスの推進器を2基装備する。
また、指揮官用として通信・索敵能力を強化するため、ブレードアンテナ基部には改良が施されている。
また、推進器の出力向上に伴い、ジェネレーターもチューンナップされた。
R6キットの30ミリ肩部バルカン砲を装備している。(S型の場合は型式番号に変更はない)。
また、シャア搭乗した「シャア専用機」には、シャアの指示により各部スラスターのリミッターが解除された描写があり、操縦性の悪化や機体損傷のリスクと引き換えに、機体の限界性能を引き出している。』

②『F型』ベースへの移行
『南極条約」締結に伴い、「耐核装備」が不要となり、同装備の無い『ザクⅡF型 (MS-06F)』が開発。
「指揮官用ザクⅡ MS-06S」も、「耐核装備」が外された「F型」をベースとして開発され、「F型」の20パーセントの性能向上が行われている。
「C型」改善時と同様、「F型」ベースの「S型」も、『F型と80パーセントの部品共用』『ジェネレーターもチューンナップ』『F型比で30パーセント増強した130トンクラスの推進器を2基装備』。
しかし、推力の向上に伴って燃料積載量は増加したものの、基本的に少なく後々まで大きな問題となった。
『ブレードアンテナ』は実戦経験したパイロットの多数の要望があり、「より高い通信・索敵能力」を求められ、『C型』より強化され、外見上もアンテナ延長等の差異が見られる。
『R6オプション』は使用頻度の低さと重量問題から撤廃する機体が増えた。(一部の機体は継続装備)
『頭部・装甲』もメンテナンス重視」「衝撃分散設計」だった『3分割・装甲板』を廃止し、「運用中の故障の激減」「重要なセンサー部の保護」の観点から、「剛性強化設計」の「単一・装甲板」へ変更する機体が増えた。
外部塗装も「C型」から「F型」に変更した際の「標準塗装色」の変更されたが、「S型」も「F型」準拠に変更。(一部の機体は「3分割・装甲板」を継続)
シャア専用機もボディカラーの濃淡が変更され、「サーモンピンク」へ変更された。
また、「F型」ベースの「シャア専用ザクⅡ」には「R6オプション」は撤廃。『頭部・装甲』も「単一・装甲版」へ変更している。』

この設定なら、『MSV設定』の「ルウム戦役にシャアは「C型」で出撃した。」記録も、「C型ベースのS型の為、C型として記録が残った」と説明できます。

ちなみに、紛らわしいから「C型ベースのS型」を「MS-06CS」とでもすれば良いんでしょうけど、そうすると「F型ベースのS型」が「MS-06FS」、となり、本来の「FS型」と区別付かなくなります。
『「R6キット」装備すると「MS-06C」が「MS-06C/R6」になるが、「S型」の場合は型式番号に変更はない。』
と前述説明にもあるとおり、「S型」は「型式番号」はむやみに変更しないんでしょう。

余談ですが、コチラの「ルウム戦役」を題材にした映像作品にも「ザクⅡS型」が登場します。


『MS-Igloo 大蛇はルウムに消えた』

この「S型ザク(シャア専用ザク)」も「C型ベース」って事で良いんじゃないでしょうか。
頭部に2本線のモールドありますし。カラーリングも「ファーストガンダム版」より「オリジン版」寄りです。
まあ、胸に「チ○ビモールド」は無いですが、単なる描写の違いって事で・・・。

ぶっちゃけ、MS-Iglooのザクは、ガンプラMGのデータを使って制作してるので、多少の相違は仕方ないです。
むしろ頭部2本線モールドやカラーリングが酷似してたってだけでも、今日の記事の補完材料になって良かった。(自己満足)
デザイン上の共通点は、「オリジン」も「Igloo」も今西氏が監督してるから、カトキ氏がデザイン時点で配慮した?とか、邪推したくなりますね。

今日は以上です。

次回は「MS-06R-1A」について。
更新は来週29日、土曜日です。



「ザクとは違うのだよ!ザクとは!」(「ザクII」)【設定】

2021-05-15 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今回は「ザクII」について、です。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の「ザクⅡ」といえば、こちらです。



「オリジン」アニメ版は、全部『C型』系です。

『オリジン』の『C型』には「C5型」や「C6型」、「C6型」に「R6キット」装備した「C6/R6」なんていうバリエーションも設定されています。


『ザクⅡC6/R6』

いずれも「C型」の派生です。

ここで、『ザクⅡC型』について解説(wiki)見てみます。

『ザクⅡC型』
『A型に次いで試作機が完成。
ただちに量産が開始されたザクIIであり、ジオン公国軍の一年戦争開戦時点における主力機となる。
いずれは連邦軍もMSを配備する可能性を想定し、A型に近接戦能力がないことを不安に思ったキシリア・ザビの提言により、右肩のシールドと左肩のスパイクアーマーが固定装備、さらに標準兵装としてヒート・ホークが携行されている。
核攻撃で併用されることを前提としており、コクピット周辺の三重複合装甲裏側に放射線遮蔽液が注入され、自重は72トンに達した。
しかし、後に南極条約によって核兵器の使用が禁止されるとデッドウエイトとなると判断され、耐核装備を外した量産型(F型)に移行する。』
(ファーストガンダム設定が主だが、オリジンでもほぼ同義)

『C5型』
『C型を宇宙と地上の両方で運用できるように改修したタイプ。
コックピット・ハッチが右胸から左胸に変更され、形状も異なる。
ハッチ上部に小型のレーザー銃、胸部左右の下部に小型スラスターが増設されている。』

『C6型』
C-5型の改修機で、C型とF型の間に少数生産されている。
右胸に3連装バルカン砲(R6キットとは別)が1基増設されている。

『R6キット』
『ザクⅡC型系MSに装着できるオプション装備。
胸部(肩口)左右の30ミリバルカン砲と、左前腕部の20ミリ機銃ポッドの2つからなり、両方あるいは一方を装備した機体は型式番号末尾に『・・・/R6』表記となる。』

一方、『ファーストガンダム』のザクを見てみます。


『ザクⅡ(ファーストガンダム版)』

私的には、『これぞ!ザク!』って気分です。
しかし、同じ「ザクⅡ」でも「オリジン版(カトキ先生デザイン)」と「ファースト版(大河原先生デザイン)」では、頭身からスタイルから違い過ぎます。

何処がどう違うかを比べようにも、デザイナーが違うので比べられません。

なんで、『オリジン版』『ファースト版(カトキ氏デザイン)』『ファースト版(大河原氏デザイン)』と、3つを並べてみます。


左『オリジン版』、中央『ファースト版(カトキ氏デザイン)』、右『ファースト版(大河原氏デザイン)』です。

流石に同じカトキ氏のデザインだと、比較しやすいですね。
まず、目を引くのが、左肩スパイクアーマーの大きさ。
これは、他の、『オリジン版』『ファースト版(カトキ氏デザイン)』でも見られる差(ザクⅠ等)なので、『スタイルの違い』として割愛します。

それを除けば『細かなモールドの違い』となります。

それと、左『オリジン版』と右『ファースト版(大河原氏デザイン)』では同系色ですが、確実に「色の違い」があります。

モールドは(後述しますが)一部『頭部』『胸(俗にいうチ○ビモールド)』と見逃せない差異がありますし、色設定は明らかに違います。

別物である以上、別の種類の機体と考えるべきでしょう。
ガンダムMS設定の法則「あるある」ですね。
(かつての「ザクⅡF2」が、「ザクⅡF」の解釈違いでデザインした経緯だったのに、別機体として設定したように。)

設定について、まず明確なのが、『オリジン版ザクⅡ』。
最初にも書きましたが、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』公式HPにおいて、アニメ『オリジン版ザクⅡ』は、全て『C型(系)』と設定されています。
逆説的に、『ファーストガンダム版ザクⅡ』については、以下の事が言えます。

①『ファーストガンダム版ザクⅡ』は「オリジン版ザクⅡ」とは「別機体」。
②アニメ版に限っては、「オリジン版(アニメ)」と「ファーストガンダム(アニメ)」は別の時期を描いています。
「オリジン版(アニメ)」は、「ファースト版」の冒頭「ガンダム、大地に立つ」直前までを描いており、「この後、ファーストガンダムに繋がる」ような演出で幕を落とします。
「ザクⅡ」も「オリジン版」より未来である「ファースト版」の方が、より新型であると推測できます。
③上記②から、『ファーストガンダム版ザクⅡ』は「オリジン版ザクⅡ」の後継機と判断できます。

『オリジン版ザクⅡ』=『C型』の後継機とすれば、『ファーストガンダム版ザクⅡ』=『F型』となります。

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<おことわり>
『オリジン』はアニメ以降も物語は「コミック版」で継続しますし、その設定もあります。
しかし、「ガンダム世界はアニメ版の設定が優先する」という大原則が、あります。
そのため「アニメ版オリジン」以降の物語は、『アニメ版ファーストガンダム』が優先するので、その後の物語である『コミック版オリジン』設定は(ファーストガンダム版設定に抵触する部分は)無視します。 
また、『オリジン版』は「パラレル」という概念がありますが、「パラレル」ではない事を前提に記事にしています。
『オリジン版アニメ化プロジェクト』が終了(安彦氏とカトキ氏が「オリジン劇場版パンフレット」で明言)した今、『ファーストガンダム』と物語が被らない(「ガンダム大地に立つ」以前が「オリジン」、以降が「ファースト」)となれば、他の外伝・サイドストーリー(「08小隊」等)と立ち居地は一緒。
(物語の理不尽な「上塗り否定」が無い)
それであれば、『オリジン』『ファーストガンダム』の共生を「背景設定」をすり合わせて考えいていく・・・という見方です。

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『C型』と『F型』の相違点をまとめると、

①『色設定』基本色「緑」の濃(C型)淡(F型)
②『文字設定』耐核装備の有(C型)無(F型)
③『装甲デザイン』上の『モールド』

この3つが主な相違点でしょう。
ただし①②と違って、③『装甲デザイン上のモールド』については、公式・商業レベルの「F型」デザインで最も精密なモールドのデザインと比較しないと公平になりません。
そこで、商業ベースで最もモールドの多いデザインの『ガンプラ(RG)のF型』と『オリジンC型』を比較してみます。



左『オリジン版(C型)』、中央『ファースト版(カトキ氏デザイン)(F型)』、右『ガンプラ RG(F型)』です。

①脚モールド・脚部スラスタ
『オリジン版(C型)』と『ファースト版(カトキ氏デザイン)(F型)』比較して最も目立っていた『脚・全般』のモールドは、『オリジン版(C型)』と『ガンプラ RG(F型)』では大差ないですね。
強いて言えば「下腿」にある「姿勢制御スラスタ」の有(F型)無(C型)ですね。
しかし、『ファースト版(カトキ氏デザイン)(F型)』には無いので判断の難しいところです。
『ガンプラ MG』では、『脚部スラスタ』の有無は、『F型』にあって『J型』無い、「背部バーニア」と並んで「F型のシンボル」的な部位ですし。
でも『ファーストガンダム』アニメ映像には、脚部スラスタ描写は無いんですよね。
個人的には、有無「両方」を尊重して、
『C型からF型に移行した際、多数のパイロットの要望で「脚部スラスタ」が増設された機体が多く存在した。但し量産コストが嵩む為、全てのF型に装備されているものではなかった。』
とか、どうでしょう。

②「頭部デザイン意匠」

『オリジン版(C型)頭部』中央には、2本のモールド(装甲板のつなぎ目)があります。


左『オリジン版(C型)頭部』、中央『カトキ氏デザイン・ファーストガンダム版(F型)頭部』、右『ガンブラRG(F型)頭部』です。

『オリジン版(C型)頭部』中央に2本あるモールド(装甲板のつなぎ目)は、『カトキ氏デザイン・ファーストガンダム版(F型)頭部』や『ガンブラRG(F型)頭部』にはありません。

これは、明らかな相違であり、頭部2本モールド(装甲板のつなぎ目)が無い事が『F型』の特徴と言ってもよいと思います。

・C型「装甲板の分割・細分化」=『実体弾の被弾時の衝撃を吸収』する設計

・F型『頭部(センサー)』のような重要な箇所等を限定して、「装甲板の一体・簡略化」=『装甲の剛性が強化』する設計

へと装甲板への設計コンセプトを変えた。

そして、

『装甲一体化』=「装甲パネル減少」から「組立簡素化=生産スピード向上」も図った。

・・・といったところでしょう。

ちなみに、『第08小隊』の『ザクⅡJ型・JC型』と呼ばれる「陸戦型ザクⅡ」には、「C型」と同じ「頭部2本モールド」が存在します。


『08小隊版・陸戦型ザクⅡ・頭部』

これは、アジア方面にある「湿地帯」「砂塵」等の過酷な環境で活動する『陸戦型ザクⅡ』の場合、『装甲パネル簡素化による組立・生産スピードの強化』より、過酷な環境に対応した『装甲パネル細分化=故障時のメンテナンス重視』を選択したって事なんでしょう。

個人的には「頭部2本モールド」は、「Zガンダム」のハイザックみたいで、好みじゃないんですけど。


『ハイザック・頭部』



③『胸モールド』

『オリジン版(C型)胸部』には「突起モールド」があります。


左『オリジン版(C型)胸部』、中央『カトキ氏デザイン・ファーストガンダム版(F型)胸部』、右『ガンブラRG(F型)胸部』です。

『オリジン版(C型)胸部』にある突起モールドは、『カトキ氏デザイン・ファーストガンダム版(F型)』や『ガンブラRG(F型)頭部』にはありません。

「胸の突起モールド(俗に言う「チ○ビモールド」)」は、「オリジン・ザク系MS」のシンボル。
言い換えれば「ザクⅡ」に限定すれば、「C型のシンボル」と言って差し支えないです。
逆説的に「胸モールドが無い」のが「F型」の特徴となります。

以上をまとめると以下になります。



①ジオン軍は次期主力MSとして「ザクⅡC型 (MS-06C)」を開発。
当期は、「南極条約」締結前の時期に開発された為、「耐核装備」を条件に製造された。
また、「一年戦争」開戦に間に合わせるべく急造した為、故障リスクが懸念された。
その為、特に重要な「頭部・センサー」等は、頭部・装甲板を3分割し「メンテナンス重視」の設計し故障に備えられた。

②「南極条約」締結により、戦争での「核兵器禁止」となった。
ジオン軍は「耐核装備」をオミットした「ザクⅡF型 (MS-06F)」を開発。
長期戦を想定。物量を意識し、「メンテナンス重視」から「生産スピード重視」へ設計方針が変更された。
これにより、「頭部・装甲板」は単一・装甲板となり、「胸・突起モールド」も、大半の機体はオミットされた。
「R6オプション」のようなオプション装備も「生産スピード重視」の為、基本的に装備しないタイプが大半を占めるようになる。
機体塗装も有視界戦闘で味方機体への誤射防止の意も含め、明るめのカラーが採用された。

こんなところでしょうか。


以上で本日は終了です。
次回は「MS-06S」について。
更新は来週22日、土曜日です。



『国家総動員令』(ジオン軍組織編制)【設定】

2021-05-08 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は『ジオン軍・組織編制』について、です。

『ファーストガンダム史』では、

『UC.0078年10月 「国家総動員令」発令。「宇宙攻撃軍(ドズル中将)」「突撃機動軍(キシリア少将)」「親衛隊(公王直轄・ギレン担当)」設立。』

とあります。

『オリジン』でも、だいたい共通の設定だと思うのですが、詳細に違和感を感じます。
私が感じる違和感は以下です。

①『ファーストガンダム』では、ドズルは『兵器としてのモビルスーツ導入に否定的』。

 ➡『オリジン』では、むしろドズル一人が率先してモビルスーツを推進している印象。


②『ファーストガンダム』では、黒い三連星は『突撃機動軍(キシリア少将)』所属。


 ➡『オリジン』では、むしろドズルがスカウトした直属パイロットの印象。


③「オリジン」のマ・クベは「地球方面軍」総司令で「中将」。しかし「ファーストガンダム」では「大佐」

④『親衛隊』は、誰が指揮しているのか。



それでは、①~④の疑問を個別に見ていきましょう。

①は映像化した『オリジン版』準拠で「ドズルはモビルスーツ運用に肯定的で積極的導入に貢献した」で良いと考えます。

ただ、「ファーストガンダム版」ではドズルではなくキシリアがモビルスーツ運用に積極的で、「教導機動大隊」も実質的にキシリアが運用していた設定になってます。

【教導機動大隊】
『ジオン公国軍がモビルスーツの操縦技術を研究・教育するために設立した訓練部隊が教導機動大隊である。
 U.C.0065年に成立したミノフスキー物理学は,近代戦の様相を一変させ,モビルスーツを誕生させた。0073年に第1号機がロールアウトした後,加速度的に進化を重ね,0075年についに実戦可能な「兵器」としてロールアウトするに至ったのである。
 モビルスーツの有用性を認識したキシリア・ザビ大佐(当時)は,ギレン・ザビ大将を説得し,この新型兵器のための実験的な部隊を0075年11月(異説として0076年5月説もある)編成させた。これが教導機動大隊である。
 MS-05《ザク》がロールアウトし,実際に戦闘可能なモビルスーツが生産され始めると,この「新型兵器」を運用するための様々なノウハウが必要となった。教導機動大隊の目的のひとつが,このモビルスーツを運用した戦術,戦法の開発だったのである。
 また,新兵器であるモビルスーツのパイロットの育成を行うための組織としての目的もあり,当初は後に名を残すパイロットも数多く所属していた。一例をあげると,特務小隊として名高い黒い三連星チーム(ガイア,マッシュ,オルテガの3名)や「赤い彗星」シャア・アズナブルなどがあげられる。
 本部隊は,キシリア大佐が発案しただけあり,後の突撃機動軍とほぼ同じ編成となっている。このため,部隊で発案された様々な戦術などは,突撃機動軍では,ほぼそのままの運用が可能であり,U.C.0077年7月の初陣(サイド6への軍事介入)以降,様々な戦果をあげることとなった。
 部隊編成上の当初配備機は,MS-05《ザク(Ⅰ)》であり,このMS-05の運用時に後のMS戦における様々な基本戦術のほとんどが完成したと言われている。だが,逆に言えば,この時期には様々なトラブルなどに見舞われた時期であり,貴重な人材と機材を数多く失った時機でもあった。
 しかし,MSそのもののブラッシュアップが進んだMS-06《ザクⅡ》が実戦配備されると,それまで蓄積されたデータが確実に活かされる状況となった。
 U.C.0079年1月3日,連邦に対して宣戦が布告されると従来の戦術体系から大きく逸脱した戦術を持つ教導機動大隊は,めざましい活躍を記録する。特に開戦からのいわゆる一週間戦争では,MSという新型兵器を活かし,各コロニーの制圧をほぼ完了するという大きな戦果をあげた。
 だが,その後のブリティッシュ作戦,俗に言うコロニー落とし作戦では,ザクが本来持つ機動性を殺してしまう戦術がとられた結果,多くの有能なパイロットを失い結果となった。その後,大隊の目的は新たな戦術の開発よりも新規パイロットの育成へとシフトしていくのである。』

この解説をみてると「オリジン版」では、キシリアの役割を、全てドズルが担っている状況です。

なので「オリジン版」でアニメ化されている時期(=一年戦争開戦前と直後)は、「教導機動大隊」の設定も、キシリアの部分をドズルに置き換えてしまい、ある時期にキシリアに運用・管理が変更されたことにすればいいのかなあ・・・と思います。
具体的には

・モビルスーツ運用はギレンの承認を得て、ドズルが推進。
・「教導機動大隊」もドズル発案で編成。
・「独立戦争」開戦。ドズルのモビルスーツ運用の功績で、ジオンは初戦で大勝。
・連邦に対し有利な条件を通し終戦とする見込みだったが、ギレンとキシリアの目論見で継戦となる。
・「地球侵攻作戦」の軍編成も、当初から継戦を目論んでいたキシリア主導で運用される。
・主戦場が地球となり、軍の主力も「宇宙」から「地上」へ移行。軍内派閥もドズル「宇宙攻撃軍」よりキシリア「突撃機動軍」に重点がおかれる。
・ジオン軍全体の運営を考慮し「教導機動大隊」管轄もドズルから、より重要なポジションのキシリアへ移行される。

・・・こういったところでしょうかね。


②については『オリジン』の『誕生 シャア・アズナブル』劇場パンフレットに、答えが書いてありました。

『黒い三連星』はシャアと同じく、ドズルの『宇宙攻撃軍』内『特別強襲大隊』所属となってました。
つまり「オリジン」では、「黒い三連星」は配属の設定も「キシリア」では無く、「ドズル」の部下なんです。

ですが、『オリジン』アニメ内で、シャアを他の部隊にスカウトされたように、『黒い三連星』もルウム戦役の功績で「ジオン十字勲章」授与された後に、キシリアにスカウトされて『突撃機動軍』に転属したんじゃないでしょうか?
(シャアはマ・クベのスカウトを断ってましたが。)
まあ、スカウトでなくとも制圧した拠点『グラナダ』防衛等で軍備増強が必要だったキシリアが、正式にドズルに優秀なパイロットの異動申請しても不思議じゃないです。
ドズルもキシリアから要請を受ければ、協力しそうですし。

要するに、『黒い三連星』は『赤い彗星』と同様、

『当初、『宇宙攻撃軍』だったが、戦時中に『突撃機動軍』に転属した』

って事でしょう。

③「マ・クベ」の階級が、「オリジン」の「地球方面軍」総司令で「中将」。しかし「ファーストガンダム」では「大佐」と相違する点について。



これはランバ・ラルと同じ理由ではないでしょうか。
ラルは「一年戦争」開戦時は「中佐」。
しかし「命令拒否」により「大尉」へ降格。
マ・クベも、「一年戦争」開戦時は「中将」。
しかし、何らかの理由で「大佐」に降格したという解釈です。
(コミック版「オリジン」では中将のままですが、それだとアニメ「ファーストガンダム」が成立しません。
「ガンダム設定はアニメが優先」の原則から、マ・クベの階級が「ファーストガンダム」の階級に戻る必要があります。
その補完を考えるものです。)

それでは「マ・クベ降格」の理由ですが、ズバリ「ガルマの戦死」でしょう。
「地球方面軍・総司令」として「ガルマ戦死」の責任をとる形で「中将➡大佐」の降格。
非常に説得力があります。

アニメ版「オリジン」ではキシリアがマ・クベに「地球方面軍・総司令」を依頼する際、
「地球侵攻軍を本国が見捨てないための人質として、ガルマを配下につける」
といった描写があります。
「ガルマ戦死」の責任をとる形の「降格」の裏には、
「降格受け入れを条件に、引き続き地球方面軍とマ・クベ個人を見捨てない」
とキシリアが提示したのかもしれません。

「ファーストガンダム」はテレビ版(16話)でも映画版でも、「マ・クベ」初登場時点で「大佐」ですが、「ガルマ戦死」の後(テレビ版10話)です。
辻褄が合います。



「オリジン」では「キシリア = 少将」、「マ・クベ = 中将」のため、キシリアもマ・クベに相当気を使ってますが、「ファーストガンダム」では「マ・クベ = 大佐」のため、完全にキシリアもマ・クベに対して上から目線です。



こういった「降格」による待遇の変化もあれば、大佐に昇格したシャアに対抗心を持つのも、心情として理解できます。

ということで、
「マ・クベは当初『中将』だったが『大佐』に降格した。」
で説明がつきますね。


④『親衛隊』は、ガンダムの設定が複雑なだけで問題は無いようです。

『親衛隊』は、そもそも「誰の親衛隊」かって事なんですが、

①『デギン公王』親衛隊は、キシリア直轄。『ファーストガンダム』で、ガルマ死去後のシャアに接触した連中。



②『ギレン総帥』親衛隊は、ギレン直轄で、『本国防衛隊』と同一。後のデラーズフリートの母体。




という事で、要するに2つ組織があるんですね。
だから『オリジン』だからとか『ファーストガンダム』だからとか、色々矛盾に見える点も、実はまるで問題無いようです。

余談ですが、この「親衛隊」の設定が解ってないと、このコミックが理解できないんですよね。


『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』(角川文庫)著・Ark Performance。全4巻。

このコミックには「ギレン親衛隊 = 本国防衛隊」として、この人が登場します。


『エリック・マンスフィールド』
『ジオン公国軍のエースパイロット。
ジオン本国防衛本隊所属で、階級は中佐。
グレーのロービジリティーパターンに塗装され、ブレードアンテナが側頭部に配置された高機動型ザクII(R-1A型)に搭乗していたことで知られる。

書籍『戦略戦術大図鑑』(1991年)では「1年戦争エースパイロット名鑑」に取り上げられた。
MS撃墜数156機、艦船撃墜数3隻とされ、これはジオン公国軍第4位の記録である。
搭乗機はザクI、ザクII S型、ゲルググS型とされた。

ゲーム『GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079』(1996年)では、宇宙世紀0079年10月15日、地球へ降下するキシリア・ザビ少将が搭乗するザンジバル級機動巡洋艦の護衛任務に就いている。
風貌は細身の中年男性として描かれている。

漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』(2007-2010年)では、長髪の美青年として描かれた。
ギレン・ザビ親衛隊MS部隊隊長として、主に部隊の指揮と育成を任されていたようであり、本作ではMSに搭乗するシーンは描かれていない。

『MSV-R』(2013年)では、ザクII S型ではなくFS型が設定された。
少佐時代の搭乗機とされる。』

彼のコメントで以下が気になります。
『ゲーム『GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079』(1996年)では、宇宙世紀0079年10月15日、地球へ降下するキシリア・ザビ少将が搭乗するザンジバル級機動巡洋艦の護衛任務に就いている。』

この内容を尊重すれば、「エリック・マンスフィールド」は「キシリア直轄」と解釈もできます。
だとすれば、「親衛隊」も以下だった可能性もあります。
「親衛隊は、そもそも『デギン公王』を守護する部隊でキシリア直轄だった。
デギン死去後、最高権力者が名実ともにギレンに交代。
そのため親衛隊も『ギレン総帥』を守護する任務に変更。
所属もキシリアからギレン直轄へ変更された。」
この解釈でも、コミック「ギレン暗殺計画」は成立しそうですし、「親衛隊」すらも「元キシリア直轄」だったから、セシリアの動機付けも強調されそうです。
ただ、「デラーズフリート」の母体という設定が弱くなります。

やはり「デギン親衛隊」「ギレン親衛隊」2部隊説でないと、辻褄が合わないですね。
結論、「親衛隊」は管轄別に2つあったということで、間違いないようです。

しかし「エリック・マンスフィールド」については矛盾が残ります。
彼は「ギレン配下」なのか? 「キシリア配下」なのか?

ゲーム『GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079』を否定しなければ、答えは以下になります。

・10月15日時点で、キシリア配下だった。
・何らかの理由で配置転換され、ギレン直轄「本国防衛隊」へ編入された。

さらに「本国防衛隊 = ギレン親衛隊」ならば、彼は戦後「デラーズフリート」に合流していそうです。
しかし実際には「0083」で登場しません。
その理由を考えてみますと、以下のいずれかではないでしょうか?

・「ア・バオア・クー」かそれ以降の戦闘で、戦死した。
・画面に登場しないだけで、「デラーズフリート」で活躍していた。
・「アクシズ」や、他の残党と合流した。

今回は「ジオン軍組織編成」がテーマですので、このあたりで止めときます。

しかし、「エリック・マンスフィールド」については、別のテーマとして後日掘り下げたいですね。
フィーリウスはアナハイム➡カラバに行きましたが、エリック・マンスフィールドが生きて戦う道を選んでいたら、どうなっていたか?
「本国防衛隊」にMS-Xシリーズが配備されているとすれば、ザク系の「アクトザク」をパーソナルカラーに塗り搭乗したとか。
「デラーズフリート」に合流していれば、「MS-06F2」ベースを高機動型に改修して、パーソナルカラーにして戦っていたとか。
終戦当時のデラーズが「大佐」でエリックは「中佐」だから、昇級して艦隊司令兼パイロットに・・・は無いか。

おっと、妄想が過ぎました。

という事で、今回は以上です。
次回は、『ザクⅡ』について、です。
更新は来週15日、土曜日です。




『ランバ・ラル専用ザクⅠ』(MS-05Bとオリジン)【設定】

2021-05-01 00:01:00 | 機動戦士ガンダム ジ オリジン
今日は、『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)』と「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」について、です。


『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)』 ※wiki転載
『書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』が初出で、ランバ・ラルが開戦当初に乗っていたとされる。
文字設定のみであるが、塗装は青とされる。
その後『機動戦士ガンダム ギレンの野望』のゲーム中のムービーおよびユニットとして登場したが、それぞれ塗り分けや仕様が異なっている。
ユニットの塗装は青を基調とするが、仕様は量産機と変わらない。
ムービーでは両肩にアーマーを装備し、胸部のデザインは『08小隊』版を踏襲、塗装は青を基調とするが胴体はグレー寄りに塗られている。
マスターグレードではムービー版でプラモデル化された。
また、アクションフィギュア『ZEONOGRAPHY』でもムービー版の仕様で立体化されたが、塗装はほぼグフを踏襲している。
宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠのバージョンをもとに、局地戦用MSの開発に並行して開発された陸戦用デバイスなどが試験的に装備されている。
さらに、受領に当たってはパイロットとなるラル少尉(当時)の意見を取り入れ、おもに前線での使用を考慮した防塵やメンテナンス機能が強化されている。
これにより多少の戦闘能力低下が見られるが、総合的な戦力は向上している。
一週間戦争終盤の0079年1月8日、サイド1の工業コロニーに立てこもる連邦駐留軍に対し、ゲリラ戦によって施設を無傷で制圧する。
これによりラルの評価はますます高まり、ドズル・ザビは戦場視察の名目で同コロニーで戦勝パレードを開催し、ラルの戦功をたたえたといわれる。
その後ルウム戦役を経て地球侵攻作戦に参加、ラルがグフに乗り換えるまでに良好な戦績を挙げている。
当初はザクI用のマシンガンを携行するが、のちにザクII用のものに持ち替え愛用している。
ドズル・ザビ専用ザクIIと同型の大型ヒート・ホーク (Type L2) も使用しているが、これはドズルが参考にしたという噂もある。
また、地球侵攻作戦終了後の戦勝パレードではパーソナル・エンブレムが左肩アーマーに描かれているが、戦闘の際にはふたたび青く塗り直されている。』



『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)』については、正直、この機体のカラバリという印象でした。


『ザクⅠ コロニー制圧戦仕様(MS-05B)』
『初出は『機動戦士ガンダム第08MS小隊』。第6話で「サイド2」内部に毒ガス散布する回想シーンに登場。ゲーム「ギレンの野望」ムービーシーンでは、シーマ・ガラハウも同機に搭乗している。』

外装はそっくりですし。
ZEONOGRAPHY版『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)』(MG版と色違い)には、オリジナル「核バズーカ」まで付いてましたし。
ぶっちゃけ、『Gガス』『核バズ』使用する嫌なイメージでした。

しかし、wiki情報にあるMG『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)』インストには、色々な設定が載っていて驚きました。
特に、

①『宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠのバージョンをもとに、局地戦用MSの開発に並行して開発された陸戦用デバイスなどが試験的に装備』
②『受領に当たってはパイロットとなるラル少尉(当時)の意見を取り入れ、おもに前線での使用を考慮した防塵やメンテナンス機能が強化』

などは、めっちゃカッコイイ設定!
『コロニー制圧』という名の『Gガス装備仕様』なザクじゃなくて、『陸戦用デバイスなどが試験的に装備』された機体だったんですね。
まあ、『陸戦型ザクⅠトップ専用機(MS-05B)』の胸部装甲を外すと、『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05B)』』と同じデザインになりそうですし、説得力もある設定です!


『陸戦型ザクⅠ(トップ専用機)』

ただ、『オリジン』の世界では、この時期のランバ・ラルは『ブグ(MS-04)』に搭乗。
カトキ・ハジメ氏によると
「『(パラレル扱いの)オリジン』世界では、「ブグ(MS-04)」が、『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』の代わりになります。「ブグ(MS-04)」の「機体番号 31は、ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』の名残です。」
と説明してました。

逆説的に『オリジン』がパラレル扱いでなければ、『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』の存在が消されてしまう!

そんなの嫌だ! (って、また子供が駄々こねるパターン)

って訳で、『オリジン』の世界を加味しても『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』が存在できないか、検討してみました。

それでは、設定ごとに見てみましょう。

①『ルウム戦役を経て地球侵攻作戦に参加、ラルがグフに乗り換えるまでに良好な戦績を挙げている。』

・・・これは、『オリジン』のランバ・ラルは、『コロニー落としを準備する「GGガス注入作戦」の直前に予備役』となっていて、少なくとも『ルウム戦役』には参加していないので、『オリジン』を尊重した場合、この設定は無かった事にするしかないです。

②『一週間戦争終盤の0079年1月8日、サイド1の工業コロニーに立てこもる連邦駐留軍に対し、ゲリラ戦によって施設を無傷で制圧する。
これによりラルの評価はますます高まり、ドズル・ザビは戦場視察の名目で同コロニーで戦勝パレードを開催し、ラルの戦功をたたえたといわれる。』

・・・これは、『オリジン』世界でも組み込める設定ではないでしょうか。

実際に開戦当初のスケジュールで、オリジンの物語を加味した上で、ラルが『UC.0079年1月8日、サイド1コロニー制圧作戦』に参加できたのか、検証してみます。

「ファーストガンダム」の開戦当初スケジュールをみてみます。
「ファーストガンダム」では、
1月10日 「コロニー落とし」実施。
・・・となっています。
しかし、その詳細は
・1月10日は「コロニーが阻止限界点を越えた日」。
・1月3日の「宣戦布告」と同時電撃的に「サイド2のコロニーの一つアイランドイフシュ(落とされたコロニー)」他サイド1、2、4各コロニーにGガスが注入。
・・・なんですよね。

この『ファーストガンダム』設定のスケジュールに「オリジン」の
「ランバ・ラルは、『コロニー落としを準備する「GGガス注入作戦」の直前に、ドズルの命令を拒否し予備役』」
という物語を重ねると、1月3日には「ラルは予備役」となり、「1月8日、サイド1コロニー制圧作戦に参加」することはできなくなります。

但し、ここでは「アニメ映像の設定優先」から、スケジュール日程も「オリジン」設定を採用できます。
「オリジン」では、以下に改変されています。

・1月3日の宣戦布告直後は、グラナダ制圧等が優先される。
・しばらくの間、小規模のコロニー制圧戦等が続いた後に、
『「GGガス」によるサイド2内のコロニー「アイランドイフシュ」の制圧、「コロニー落とし」実施する」』
という「ブリティッシュ作戦」がギレンより立案。
・「ブリティッシュ作戦」をドズルが内々にラルに指示。ラルはこれを拒否。予備役に。
・1月15日(「ファーストガンダム」設定より数日遅い)に「コロニー落とし」実施。

この「オリジン」スケジュールならば、「1月3日、開戦と同時に毒ガス注入」した訳ではなく、開戦後しばらくの間、ジオン軍は「月面(グラナダ等)と各コロニー制圧」している事になります。
しかも「コロニー落とし」は、1月15日。
1月10日あたりに「GGガス注入」し、「落下コロニーの移動開始」したとすれば、1月8日に「ラルがサイド1制圧」が「ラルが予備役になる前」と解釈可能です。

話が脱線しますが、この「オリジン」開戦スケジュールで、一つだけ気になるのが「一週間戦争」の定義です。
「一週間戦争」は、そもそも「開戦(1/3)から、コロニー落とし=阻止限界点・突破日(1/10)」と定義されています。
このスケジュールだと、「一週間」にならないんですよね。
なので、「オリジン」の「一週間戦争」は、「開戦(1/3)から、コロニー落とし=阻止限界点・突破日(1/15)」の12日間を、(7日間より多いが、誇張した表現で)「一週間戦争」と読んだとするしか、ないですかね。

話を戻します。

ラルが「1月3日にランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)で、サイド1制圧作戦に参加した」ことは、スケジュール上、無理なく組み込める事が証明できました。
しかし、この開戦時期「ブグ(MS-04)」に搭乗していたランバ・ラルが、何故『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』に搭乗したのか?
という疑問が残ります。

これは、以下の理由によると考えられます。

①『サイド1の工業コロニーに立てこもる連邦駐留軍に対し攻撃』しているので、「コロニー内の作戦」=「『陸戦用デバイス装備』ある『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』」が適任と考えられた。

②ランバ・ラルの意見として『防塵・現場メンテナンス』の意見が取り入れられた機体で、「地球降下作戦」以降の戦闘を見据えた機能を有した機体。
「コロニー内の戦闘」を地上戦と見立て、「地球降下作戦」前に、「実戦での使用感」を確認する目的があった。

③特徴的な装備「大型ヒートホーク」は、見た目からも「格闘強化」した装備。
また「ラル専用ザクⅠ」が、色設定以外「見た目類似」する「ザクⅠ(コロニー制圧戦仕様)」と外見の差異として確認できる「右ショルダーアーマー」や、通常より大きめの「左ショルダーアーマー」は、「タックルによる格闘強化を目指したMS」仕様といえます。
「コロニー内の戦闘」では「銃撃戦」は「コロニー自体に被害を及ぼす可能性が飛躍的に高まる」為、「射撃武装」を放棄(もしくは使用しない)で、「格闘特化」したMS仕様・武器装備で作戦に望む事をランバ・ラルが選択し立案。
その際に、「格闘強化」された『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』」が適任と考えられた。

通常、「ブグ(MS-04)」を利用していたラルですが、「コロニー内の戦闘」を考慮し、これらの理由から『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』を使用したとすれば、説得力があります。
以上から当時のランバ・ラルは、「宇宙空間」=「ブグ(MS-04)」、「地上・コロニー内」=『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』と使い分けていたと言えそうです。
「月面戦闘」だった「スミス海の虐殺」時を「地上戦」とも考えられそうですが、設定上この時期にはまだ『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』はロールアウトされてないですし、その点の理屈も通ります。
という訳で「オリジン」を加味しても、ランバ・ラルは『サイド1の工業コロニー内へのゲリラ作戦』に『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』で出撃したと考えて良さそうです。

とは言っても「オリジン」のラルは、「コロニー落としの直前に予備役」になっているから、「ブグ」と比べ『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』の搭乗頻度は低そうです。
しかし、「サイド1の工業コロニー内へのゲリラ作戦で、無傷制圧」という見事な戦果が「ジオン優勢の戦争情報」として、国民を戦意高揚させるプロパガンダに利用され、マスコミを通じ広く世間一般に広まった。
その結果、ラルの乗機が使用頻度の高い「ブグ(MS-04)」より、搭乗頻度の低い「ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)」の印象が世間で強く認知されていった・・・と考えると面白いですね。

『「ランバ・ラル専用ザクⅠ」がオリジン世界でも存在していた』
と結論したところで、この機体の開発経緯をみてみます。

まず、「ラル専用ザクⅠ」の開発コメントに、
「宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠのバージョンをもとに、局地戦用MSの開発に並行して開発された陸戦用デバイスなどが試験的に装備されている。」
とあります。
つまり「ラル専用ザクⅠ」は「宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠ」が基になっています。
この「宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠ」とは、どんな機体だったのでしょう?
そのヒントが、この時期に開発されていた次世代機「MS-06A」の設定にあります。


『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』
『ザクIの問題点を改修して完成したザクII。
反応炉を「ZAS-MI11」に換装している。
元々はザクIの改良型の「MS-05C」として設計されていたが、大幅な改良が行われたために新たに「MS-06」の型式番号が与えられることになった。
キシリア・ザビの提言により連邦軍のMSとの交戦を想定して近接戦用武装が取り入れられることとなり、近接戦用武装が無い当機は少数生産しかせず、C型に移行した。
C型開発以降は、大半が教導機動大隊での実習訓練機に使用された。
C型との大きな違いは、右肩のシールドと左肩のスパイクアーマーがなく、ザクIと同じ球形のアーマーを両肩に装備していたことである。』

この設定によると、
『初期量産型ザクⅡ (MS-06A)』は、元々はザクIの改良型の「MS-05C」として設計されていたが、大幅な改良が行われたために新たに「MS-06」の型式番号が与えられることになった。』
とあります。
「宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠ」とは、時期的にも「MS-05B」の量産後に開発されたMSでしょうから、ズバリ「MS-05C」になり損ねたザクⅠだったのではないでしょうか?

そして、この「MS-05C」がどんな機体だったかといえば、
「熱核反応炉を「ZAS-MI11」に換装したザクⅠ」
と説明されてます。。
ただし、より高出力の「熱核反応炉」の有効活用するため、伝導率向上する必要が発生。
機体外部に流体パルス伝達システム = 「動力パイプ」を設置した。
「動力パイプ」を外部設置したことで、「ザクⅠ」とはまったく違うMSになった為、「MS-06 ザクⅡ」となった。

逆説的に「宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠ」とは、「MS-05C」になり損ねたザクⅠ。
つまり、
『「熱核反応炉を「ZAS-MI11」に換装したのに、外部に「動力パイプ」を設置しなかったザクⅠ」で、「型式番号」も「MS-05B」のまま据え置かれた機体』
なんでしょう。
そして、「MS-05」の後に「C」がある以上、「耐核仕様」で「耐BC兵器・GGガス兵器仕様」だったのではないでしょうか?
この設定で類似するMSといえば、コチラ。


『ザクⅠ コロニー制圧戦仕様(MS-05B)』

結論、
「宇宙世紀0078年12月に生産されたザクⅠ」=『ザクⅠ コロニー制圧戦仕様(MS-05B)』
といえます。
そして、「ラル専用ザクⅠ(MS-05B)」は、
『ザクⅠ コロニー制圧戦仕様(MS-05B)』をもとに、局地戦用MSの開発に並行して開発された陸戦用デバイスなどが試験的に装備され、さらに、受領に当たってはパイロットとなるラル少尉(当時)の意見を取り入れ、おもに前線での使用を考慮した防塵やメンテナンス機能が強化された機体。』
と、なります。

これなら『ザクⅠ コロニー制圧戦仕様(MS-05B)』と「ランバ・ラル専用ザクⅠ」の外観が、色違いな点も設定として補完できます。

以上の「MS-05B ラル専用ザクⅠ」開発経緯と、ランバ・ラルの開戦後の行動をまとめると、以下のようになります。

①UC.0078年12月、
「熱核反応炉「ZAS-MI11」に換装し、「耐核仕様・耐BC兵器・GGガス兵器仕様」の「MS-05B ザクⅠ(コロニー制圧戦仕様)」を開発。
胸部に独特な形状をもつ機体として生産され、複数機が実戦投入された。
この『ザクⅠ コロニー制圧戦仕様(MS-05B)』をもとに、陸戦デバイスが装備され、ラルが監修した「ランバ・ラル専用ザクⅠ」が開発された。
「ランバ・ラル専用ザクⅠ」は局地戦仕様として陸戦デバイスが装備された最初のザクⅠであり、
後に開発される「陸戦型ザクⅠ」の基礎となった。
「陸戦型ザクⅠ」は、「ラル専用ザクⅠ」の胸部に装甲版を装備した形状として開発され、様々な派生機「MS-05 陸戦型ザクⅠ(トップ専用機)」「MS-05S ザクⅠS型(ゲラート・シュマイザー専用機)」を生み出す事となる。

②UC.0079年1月3日、独立戦争開始。
この時点では主戦場が宇宙空間の為、ラルは「MS-04 ブグ」を運用。

③UC.0079年1月8日、サイド1内の連邦駐屯軍に対し、ラルへ制圧指令。
コロニー内部の作戦だった為、『ランバ・ラル専用ザクⅠ(MS-05)』に乗換え。
サイド1の工業コロニーに立てこもる連邦駐留軍に対し、ゲリラ戦で無傷制圧。

④コロニー外の連邦・宇宙航空残存戦力の制圧指令。
再度「ブグ(MS-04)」に乗り換え、コロニー外部からの制圧戦に参加。

⑤ラル、「サイド1」コロニー内外の連邦勢力制圧し、母艦「ワルキューレ」へ帰投。
『コロニー落とし』作戦をドズルから聞き、任務を拒否。『予備役』に。

ちなみに、『サイド1制圧ゲリラ戦』に参加できた「ランバ・ラル隊」メンバーを検証すると、

①「クランプ」
ムンゾ国防軍在籍時に、ラル指揮下にいた可能性あるが、その後はバーテンダーの為、常識的に「参加していない」と判断できます。
クランプはルウム直前でジオン軍へ入隊志願しますが、その時点でラルは「予備役」となっており、クランプを見送っています。
時系列的に、この時期のラルとクランプはすれ違ってるんですよねえ。
ただし「予備役」になる前の「サイド1連邦駐屯軍・制圧作戦」に、「ゲリラ作戦」のエキスパートだったクランプをスポット的にラルがスカウトし召集・・・なんて事が許されるなら、物語として面白いんですが。
民間人を軍隊にスポット招集なんて、そんなご都合展開は変だよなあ。
②「コズン」
この時点ではモビルスーツ部隊に志願してないが、「またご一緒できると思っていた」のセリフの解釈によっては、この作戦で一緒に作戦遂行していた?
③「タチ」
所属が違う為、流石に無理。
④「ゼイガン」
昔からのメンバーとすれば、この作戦にも参加した可能性有。
⑤「アコース」
昔からのメンバーとすれば、この作戦にも参加した可能性有。でも、コズン程「昔なじみ」の雰囲気は無いかなぁ。
⑥「ゲラート・シュマイザー」
別所属・別部隊だから、協力はできても、参加は無い。
⑦「ステッチ」
私が言うのも何ですが、彼なら作戦に参加した可能性がありますかね。
でも、ラル隊の「馴染み感」が低いんですよね。
「迂闊な奴」ですし。

以上で、本記事は終了です。

次回「ジオン軍内組織」について。
更新は来週。
8日土曜日です。