劇場公開作品『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が興業収入31億円を突破。
「ハサウェイ」や「めぐりあい宇宙」を超える記録を樹立。
凄い反響。ファンの期待を上回る作品なんでしょうね。
SEEDの盛り上がりに合わせてるのか、家庭用ゲーム「ガンダムブレイカー」情報発信動画「ガンブレ情報局」では、ガンプラ1/144スケール完全新規造形の「エールストライカー」を商品化した「オプションパーツセット ガンプラ 01 (エールストライカー)」や同じく「ランチャーストライカー、ソードストライカー」を商品化した「オプションパーツセット ガンプラ 02 (ランチャーストライカー&ソードストライカー)」を紹介。
アーケードゲーム「アーセナルベース」も22日から「UNITRIBE SEASON1」がスタート。話題のズ〇ックを含めた同作に登場する新カードも多数参入し盛り上がっている様子。
宇宙世紀系では、先日ご紹介した「HG 1/144 ギラ・ドーガ(アクシズ・ショックイメージカラー)」が、23日にGUNDAM SIDE-Fで先行発売。
・・・GUNDAM SIDE-F、遠いなあ・・・。
そんな中、コチラのコミックが発売されました。
相変わらずの素晴らしい画力。
繊細なタッチな上、ハイライトを多様したメリハリある描写。個性的な部隊章やラインマーク等による圧倒的なモビルスーツのディティール。
3巻からは新展開。いよいよ当初から匂わせていたファーストガンダムの某キャラクターを中心に物語が動き出します!
主人公がパイロットではないため、モビルスーツ戦ではない部分にも見せ場が多く、今回は単行本終盤のカーチェイスも見所です。
集英社では格好良い特設HPも開設されており、益々盛り上がりを見せています。
ご興味をおありの方は是非!
ここからは本記事の裏テーマ「ジオン親衛隊」について。
本作の「ネタバレ」に抵触する可能性があるので、お気にされる方は、ここでSTOP!
本作3巻では、劇中で「ザビ家 親衛隊」の部隊章が描かれていました。
設定好きの私としても、この「ザビ家 親衛隊」については興味深かったです。
「ザビ家 親衛隊」は設定として複数存在します。
そこで、本作の「親衛隊」はザビ家の誰の親衛隊なのか、考察していきます。
まず、親衛隊といえば、ファーストガンダム第12話「ジオンの驚異」でシャアに接触した人物が有名です。
【第12話「ジオンの驚異」の1シーン】
この親衛隊は「キシリアの手の者」となっており、キシリア直轄の部隊となっております。
「親衛隊=キシリア直轄」と考えた場合、本作は親衛隊のモビルスーツ部隊であるため、「親衛隊」と「キシリア直轄のモビルスーツ部隊」の二面から検証する必要があるでしょう。
まず、キシリア直轄のモビルスーツ部隊には、以下があります。
①「機動戦士ガンダム コロニーの落ちた地で」の「マッチモニード」。
②「機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles」の「屍食鬼隊」。
③「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」やMSDの「キシリア部隊」。
①②はキシリア直轄の部隊で残虐・冷酷な部隊です。ですが「親衛隊」とはなっていません。
「機動戦士ガンダム Code Fairly」の「ブラックドック隊」も残虐・冷酷な部隊で特権ありそうですが、コチラも明確に「キシリアの親衛隊」とはなってません。
尚、「機動戦士ガンダム 宇宙、先行の果てに」の「マレット特戦隊」もグラナダの部隊ですが、「親衛隊」とはなってませんね。
③はガンプラやコミック等で明確に「キシリア直轄の親衛隊」となっており、部隊章も設定されています。
【ORIGINのキシリア直轄の親衛隊 部隊章】
③と本作の部隊章は相違していることから、本作の「親衛隊」は「キシリア直轄の親衛隊」ではないと考えられます。
ただし「ORIGIN」はパラレル扱いにもなっているので、正式に検証する場合に設定として採用するか難しいところです。
「ORIGIN」をパラレル扱いとして検証に考慮しない場合、「ORIGIN」以外では「キシリア親衛隊の部隊章」は設定されていないため、本作の「親衛隊」は「キシリア直轄の親衛隊」と考えることができます。
しかし「ORIGIN」をパラレル扱いせず検証に考慮したとしても、整合性を考えることができます。
「ORIGIN」のキシリア親衛隊の部隊章に月や宇宙を印象付ける「三日月」が描かれており、「ORIGINの親衛隊」=「宇宙軍所属のキシリア親衛隊の部隊章」とし、本作の親衛隊=「地上軍所属のキシリア親衛隊の部隊章」と解釈すれば、ORIGINとの矛盾も生じません。
次に、キシリア直轄の部隊以外の「親衛隊」を検証してみます。
④「機動戦士ガンダム MSV」の「本国防衛隊」。
⑤「機動戦士ガンダムMSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ」の親衛隊。
④はMSVで設定された部隊で、ギレン直属の「親衛隊」(以下、「ギレン親衛隊」とする。)となっています。「機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画」でも、ギレン親衛隊として登場しており、MSV上で「部隊章」も設定され、「機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画」でも採用しています。
【本国防衛隊 部隊章】
ギレン親衛隊=「本国防衛隊」で、「部隊章」も月や宇宙を印象付けるデザインではないので、本作の部隊が「ギレン親衛隊」ではないと考えられます。
⑤は明確に「親衛隊」となっていて「ロイヤルガード」として登場。しかしデギン直属の親衛隊として描かれており、ギレンにもキシリアにも属さない「第3の親衛隊」。部隊章も設定なく、本作の部隊が「デギン直属の親衛隊」とすることに矛盾はありません。
余談ですが、この「デギン親衛隊」のロイヤルガードは配備のMSがギャン系。ギャンはキシリアがマ・クベ専用に作らせた機体。この親衛隊の「ギャン エ-オース」もギャンを改修した機体でキシリアの指示で作られた可能性が高いです。
デギンにはグレートデギンと「機動戦士ガンダムMSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ」作中の「親衛隊」以外に直轄兵力を示す資料がないため、「デギン親衛隊」のMS部隊はキシリア配下の部隊から選りすぐりをデギンに融通したのかもしれません。
以上から、本作の親衛隊は「デギン直属の親衛隊」「地上軍所属のキシリア直轄の親衛隊」のいずれかと考えられます。
それも本作の「親衛隊」の目的が「対象の確保」なのか「対象の削除」で、どの親衛隊なのかも変わりそうです。
「デギン直属の親衛隊」なら、デギンは各媒体で親子の情があったように描かれるので「(救い出す意味で)対象の確保」とも考えられます。
一方で「地上軍所属のキシリア直轄の親衛隊」なら、キシリアはギレン殺害等もあり各媒体(特にORIGIN)で冷徹に描かれることが多いので、「政敵関係者の削除」や「連邦に確保され交渉カードに利用されるリスク排除」とも考えられられそうです。
キシリアは、アニメでは『父殺しの男が・・・!』と独り言を言うシーンもあり、ギレン殺害も父殺しを許せなかったように描かれていて親子の情はありそうですが、反面兄弟への情は疑問が残ります。
まあ、「デギン親衛隊」であっても確保困難で連邦に確保される可能性が高いとなれば、情はあっても排除に舵をきるかもしれません。
いずれにしても、今後の展開が楽しみですね。