今週はアメリカによるオサマ・ビンラディンの殺害に始って、途中ユッケ中毒騒動・ウィキリークス提供による日本の米軍基地予算水増し請求のカラクリ暴露、そしてとどめは菅首相による浜岡原発全面停止要請で終わった。
ビンラディン殺害をオバマ大統領自らが、胸を張ってテレビで公言したのには驚いた。そしてそれを喜ぶアメリカの市民達。
ビンラディンは拘束して裁判にかけるのが筋だろう。抵抗したから射殺したと言い訳していたが、にわかには信じがたい。
そして遺体の写真も公開されず、アラビア海で水葬に付したというのだが、要するに「ビンラディン隠し」だ。
この事実をきっかけとして「アフガン撤退」を開始したいというのがオバマの考えか。
「ビンラディン殺害がテロとの戦いの勝利の一歩」と、何のためらいもなく言うオバマを見て「この大統領はアフガン・イラク戦争を始めたブッシュと何ら変わらない」ということを思い知った。
それは以前から言われていたことではあるが、その証拠をありありと見た気がした。
「民主主義の墓場」と言われる多様な考え方、少数意見を切り捨てる2大政党制の国アメリカで大統領になる、なれるということは、アメリカの今までのあり方、世界をその軍事力と謀略で脅して支配し続ける道を行くということなのだ。
日本にある米軍基地は「思いやり予算」という日本の財政支出で成り立っている。
日本の財政の赤字が積み重なってくるにつれて、この「思いやり予算」に対しても国民の疑惑の目が向けられるようになってきた。
そんな時に外務省というもっとも忠実な「アメリカの犬」である省庁が、沖縄海兵隊グアム移転で「水増し請求をしてくれたら、それを削るという形で、日本の負担割合が少なくなったと見せかけますよ」と、アメリカ政府に持ちかけていた。
ウィキリークスが手に入れた公電は「朝日新聞」に持ち込まれ、それがスクープとして、報道された。
地方新聞にも小さな記事だが掲載された。テレビは私の見る限り、いわゆる地上波は無視だった。
今回の東日本大震災、その中でもとりわけ「原発事故」は、原子力発電の推進、立地、運転に関するデタラメ、腐敗ぶりは、アジア・太平洋戦争に続く第二の敗戦の観があるが、第一の敗戦で、軍隊と財閥は一旦解体されたが、変わらず残ったのが官僚体制。
とにかく変わらず生き続けるというのが官僚システムの最大の特徴で、これを変えるのは政治であり、政治の後押しをするのは一般国民である。
「浜岡原発停止要請」の判断は、少しでも正気が残っていれば当然の判断。
大地震が起こる可能性が八〇パーセント以上の割合であるとされる地層の真上に位置すると言われている浜岡原発。
大地震は今日、明日起こるかもしれない。そうなれば原発の施設は吹き飛び、そして日本も吹き飛ぶ。