映画「ダ―ク・ウォーターズ」を見た。
アメリカの化学メーカー「デュポン」のテフロン化工の製品からの廃液「PFOA(ピーフォア〉」が埋め立て地から川に流れだし地域を汚染した。農場で飼っていた牛が次々に奇怪な死を遂げる。農場主のテナントはデュポンの廃液が原因と疑う。弁護士のロバート・ビロットは祖母がその地域の住人でテナントと知り合いだったため、孫のロバートに相談する。
ロバートはさっそく現場を見に行き、そのずさんな管理に驚く。被害は牛から始まって肝臓がんや腎臓がんで亡くなる人の多さ、そして子供たちの歯はピーフォアの影響で黒くなったいた。
映画では膨大な資料を読み込みたった一人で巨大企業に挑むロバートの姿が描かれる。
だがでデュポンはしぶとい。御用学者、御用弁護士を押し立ててロバートを潰そうとする。しかしロバートはあきらめない。資料整理の応援者も次々現れる。
戦いは今も続いている。
ピーフォアは私たちにもなじみの深いテフロン加工のフライパンや洗剤にも使われている。
日本でも大阪の摂津市では「淀川製鋼」の工場から付近の川に不十分な廃液処理によりピーフォアが流れ出している。大企業は地域の雇用や経済を支えている面もあるので行政も及び腰になる。しかし将来にわたる健康被害を考えると国がこの問題に乗り出さなくてはならない。「わが亡き後に洪水よ来たれ」の企業は告発していかなくてはならない。