今日は90年前、陸軍の青年将校が決起した「2・26事件」の日。
この事件を機に日本は軍事体制に傾いていく。中間将校は厳しく裁かれ銃殺刑に処せられたが、いわば彼らの行動を黙認した上級幹部は甘い処分で終わった。今でもそうだが上級ほど厳しく裁かないと「悪の根」は絶てない。
青年将校達は昭和天皇の気持ちを知らずして勝手に「片思い」していた。上級幹部ほど天皇に近いので昭和天皇の気持ちは知っていたが、軍の存在意義は軍の存在を示すことにあるという気持ちはあったので、好戦的な態度に終始していく。戦争を避けようとする態度は「軟弱だ」と退けられた。軟弱だろうが何だろうが戦いを避けるのが正しい態度だが、男として潔いことが現代以上に求められる時代。ましてや軍人であるからカッコつけなければならない。
全てがそのようにして進んでいった。
現代は戦前ほどはそういうことは求められないが、残滓は残っている。体育会と軍隊は一直線である。ただかつて元参議院議員の中村敦夫さんがテレビ番組で自衛隊幹部にインタビューした時、印象として「皆驚くほど冷静・穏やかで好戦的雰囲気の人はいなかった」と言っていたことが頭に残っている。リーダーになる人はそういう人でなくてはいけない。勇ましいことを言う人物を選んではいけない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます