日は長くなりましたが、風は冷たい。
「早春賦」の歌詞どうり、「春は名のみの風の寒さや」です。
それでも庭に自生するフキノトウが増えて、草も青い芽を出しています。
少し前になりますが、信毎の読書欄で、朝井まかてさんの『ボタニカ」という牧野富太郎のことを描いた小説が紹介されていた。
牧野といえば学歴はないけど植物に関して研究、誰もが認める研究者という印象を持っていたのですが、極貧の中、13人の子を設けるが7人とは死別。それなのに女癖も悪かったという解説に「えー、金もなく、暇もないはずなのに何それ」と思いますが、小説を読んでいないのでこれ以上はあれこれ言えませんが、ほんと明治・大正・昭和の時代の男は実に甘やかされた存在。
妻がよく耐えたと思います。朝井さんの小説ではけなげに仕えたとなっているそうですが、同じ高知出身の作家大原富枝さんの小説では最後息を引き取る際に「顔を夫から背け目を閉じた」とあるという。こちらに真実味を感じます。女性が制約を受けた時代でもあり、子供を見放すわけにはいかないし、今ならこういう男は社会的に指弾を受けます。第一結婚すべきではありませんね。
元々は素封家の出だそうですから、親は身を固めるのがいいと思ったのでしょうが。
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