木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

見事に生きた寂聴さん

2022年03月04日 | Weblog

瀬戸内寂聴さんと西郷輝彦
少し前に亡くなった二人。
寂聴さんは「恋多き女」として半生を生きた。そのうちの最も特筆すべき相手は同じく作家の井上光晴氏だ。私はこれは実は知らなかった。NHKBSの「アナザーストーリー」という番組の再放送で知った。
井上光晴氏の作品は読んだことがある。『地の群れ』とか。少しわかりにくい小説だったが、文壇にそれなりの地位を占めていたと思う。
瀬戸内さんと関係を持っていたころ、後に作家となる娘の井上荒野さんはまだ5,6歳だった。その時の父と母と瀬戸内さんの関係を小説化したという。
家庭と子供がありながら愛人と暮らした作家では檀一男氏や太宰治が思い浮かぶ。檀氏の娘のふみさんは女優となり文章も書く。太宰の娘たちも作家になる。
阿川弘之氏は愛人は作らなかったが、家で癇癪ばかり起こしていたと、これもマルチに活躍する娘の佐和子さんが語っている。
全く勝手な男達だ。今なら簀巻きにしてのされても仕方ない。

さて西郷さんだが、わたしは「御三家」が活躍したころ、ちょうど10代で歌も映画も見たが、お気に入りは舟木一夫だった。ただし西郷さんは演技もとてもうまいと感じていた。俳優としても成功しましたね。

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映画「ダークウォーターズ」に見る企業の犯罪

2022年03月01日 | Weblog

映画「ダ―ク・ウォーターズ」を見た。
アメリカの化学メーカー「デュポン」のテフロン化工の製品からの廃液「PFOA(ピーフォア〉」が埋め立て地から川に流れだし地域を汚染した。農場で飼っていた牛が次々に奇怪な死を遂げる。農場主のテナントはデュポンの廃液が原因と疑う。弁護士のロバート・ビロットは祖母がその地域の住人でテナントと知り合いだったため、孫のロバートに相談する。
ロバートはさっそく現場を見に行き、そのずさんな管理に驚く。被害は牛から始まって肝臓がんや腎臓がんで亡くなる人の多さ、そして子供たちの歯はピーフォアの影響で黒くなったいた。
映画では膨大な資料を読み込みたった一人で巨大企業に挑むロバートの姿が描かれる。
だがでデュポンはしぶとい。御用学者、御用弁護士を押し立ててロバートを潰そうとする。しかしロバートはあきらめない。資料整理の応援者も次々現れる。
戦いは今も続いている。
ピーフォアは私たちにもなじみの深いテフロン加工のフライパンや洗剤にも使われている。
日本でも大阪の摂津市では「淀川製鋼」の工場から付近の川に不十分な廃液処理によりピーフォアが流れ出している。大企業は地域の雇用や経済を支えている面もあるので行政も及び腰になる。しかし将来にわたる健康被害を考えると国がこの問題に乗り出さなくてはならない。「わが亡き後に洪水よ来たれ」の企業は告発していかなくてはならない。

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