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ちょっと駒崎のアレがあんまりアレだったのでより道しましたが、もう少し真面目に行きます。

まず、こちらの資料から。
最新がん統計
ざっくりですけど生涯の数字が出ています。
一生の間に子宮頸がん(だけではないですが)になったり子宮頸がんで死んだりする人の割合がわかります。
これだと女性の1.3%が子宮頸がんになると。
子宮頸がんでなくなる人は0.3%と。
10万人で計算するとそれぞれ1315人と300人(あとのほうは概算)。
これで見ると、ワクチンのリスクは随分小さいのではないかと思うかもしれないのですよね。

さらに、これ。
厚生労働省資料

いろいろ統計。
サイバーリックスとガーダシルの比較からはじまって、多くはガーダシル接種と非接種の違いがあるかという話。
これだと、統計的に有意なレベルで危険があるとは言えないということになるかと思います。
ただし、すべての資料が180日以内。
まあ、ただちに健康への影響はないというような話(笑)

よく、接種後すぐに体調がおかしくなったといった話がでているので(結構な例がある)、だいたいすぐに症状が出るのかと思っていましたが、そういうわけでもないということですか。
インフルエンザのワクチンと比べると圧倒的にリスクが高いので、そういうすぐに危険な状態になった例がとりざたされるという傾向はありますが、でも実際にインフルのワクチンより圧倒的にリスクが高いのは間違いないんですよね。
しかし問題は、それだけではなくて
HPV ワクチン接種後の自己免疫疾患罹患のリスク分析
こちらも、一見したところ統計的に有意なリスクがあるとは認められない系に見えるんですがそうではないのだと。

接種後の期間についてですね。
さっきの資料はすべて180日以内。多くは180日よりもっと短いんですが、まあとにかく「以内」。
こちらでは接種後の期間に注目しています。
接種後2~3年までは、対照群と差がなかったのが、3.5年あたりで大きく数値が高くなっています。
接種が「影響しない」ということであれば、接種後いくら時間がたっても関係なく同じような数字が出て来るはずなのだと。

3.5年あたりで、突然3倍になっているというのもあります。
4年以上になるとさらに上がることが予想されたりするわけですね。
時間の経過とともに、「自己免疫疾患」などの例は増えて行くのだとすると、とてもリスクは高いのではないですかね。
しかし、これは調査がしにくいですね。
時間がたてば、因果関係が怪しくなるし、そもそも因果関係があると考えないかもしれない。カウントされにくい。

子宮頸がんが発症するリスクは「生涯」レベルでわかるけれども、ワクチンのリスクはそのスパンではまず測れないと。

それから、HPVワクチンの副反応ではなくて効用のほうですが、接種してから徐々に減衰するという話があります。
数年で効かなくなるという話もありますが、おそらく20年は効くのではないかと推定されていると。(あくまでも推定)
実際に観察されているわけではないです。
しかし、そもそも半分かそこらしか効かないんです。
全女性が接種しても防げるのは半分ちょっと。
つまり(生涯での)発生を10万人あたり658人減らすと。
死亡を10万人あたり150人減らすと。

一方、副反応の報告は接種を実数でカウントしている(つまり分母が実数)国では、10万人あたり250~350。(日本は推計なので分母がでかくなって、10万人あたりの副反応がひどく少なく見える)
もちろん、死亡例はわずかなので、一応、これだけの数字を眺めるとリスクよりも効果のほうが多少上回っているようではありますが、長いスパンでのリスク評価が出来ないんですね。
まだやったことがないのと、これからも難しいのと。
それから日本の場合、そもそも検診を受ける人が少ないのですね。まあ、気持ちはなんとなくわかりますけど。
検診を増やせば死亡例は減りますよね、普通に。
イギリスは、人口は日本の半分で、子宮頸がんでの死亡は年間で900あまり。
だいたい日本の3分の1ちょっとですね。
検診率をイギリス並みにすると、0.3%が0.2%ちょっとぐらいになると。
ワクチンを使うと半分がセーフだとして、だいたい0.1%分余りが減ると。
(生涯スパンで)10万人あたりで、100人ちょっとですね。
一応の意味はあるのかもしれませんけどね、いかほどかと。
やはり検診率をイギリス並みにすると子宮頸がんの発症も3分の2程度になります。
だいたい10万人あたり440人ほど減る計算になりますかね。
そこにさらにワクチン使うと、やはり同程度減らせます。

自己免疫疾患って、合併症が随分ありそうだけど、仮に4年後に発症したとして因果関係は立証できるのかな。
こういうのは調査が大変だよね。

インドではHPVワクチン導入が中止になったそうです。費用は1回5ドル以下だったようだけど。
儲からないから薬品会社も必死のロビー活動はしなかった?

日本は、3回セット(半年で3回)で47000円だそうです。
接種は10代前半推奨。
今後検診率があがるとして、その上でワクチンを使うなら
10万人あたりで考えると、「生涯」では、440人発症を減らして、副反応は300人ほど。
(ただし調査期間が長くなると副反応は増えると思いますが)

これを安全と言えてしまうのはかなりおかしいのでは?
こういうことで騒ぐ人達をののしったりバカにしたりする池田信夫のようなのがいますけど、誰も騒がないとどうなるかわからないのかね。
そんなに利権うまうまする側につくのがおいしいということ?

昨日も書いたけど、今後検診がカンタになったりより精度が上がったり治療法が向上したり(より患者の体に負担のかからない治療法が出来たり)、ということが充分にあり得るとしたら(というか可能性として十分にあり得る)、あるいは、新たにより安全なワクチンが出来たとしたら、、、
ということは普通考えますけどね。

ルイス・キャロルの誕生日なので
Alice in Wonderland (1903)
超古い映像。

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